表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/27

ギルドの壁の向こうで、二人のArcheonの長の出現

---


しばらく歩いたあと、Ellionの足はHunter Crestの正門で止まった。石と木でできた壁、少し傾いた看板には「Hunter Crest」と書かれ、交差したナイフと鷹の目の紋章が、このギルドの特性を物語っていた。


Serikatの中の空気は違っていた。冷たく、重く——まるで古い血と虚しい勝利の匂いが、木と石の隙間にまだ染みついているかのようだった。


「おおっ、Ellion、おかえりなさい」

髭の薄い老いた受付係が、山のように積まれた報告書から目を離さずに彼を迎えた。


Ellionはただうなずいた。誰の目も見ようとせず、彼の思考は明らかに一つのことに釘付けだった——あの死体。Velkra。星四の魔獣。致命的とされているが……それは見た傷のせいではなかった。


彼の足はブリーフィングルームへと向かった。静寂。そこには、濃い赤のスタンプが押された一枚の報告書が、木の机の上で彼を待っていた。彼は手袋を外し、その紙を見つめた。


> 報告書 第四二−九A号

場所:Grenswald外縁の森

対象:Velkraの死体三体、半径十五メートル内で発見。

武器による傷跡なし。内部筋肉が裂け、魔力構造が内側から焼かれていた。

人間の痕跡は一切なし。

補足:現場の空気に未知の魔力残留物を確認…




Ellionはその報告書を静かに見つめた。その目には深い思索の色が浮かんでいた。


「人工の傷じゃない。罠でもない。これは……何かが内側から奴らを殺した。でも、普通の魔法とは違う。まさか……呪いか?」


彼は、Garrenとともにあの場所に立っていた時の記憶を再び開いた。夜の光、冷たい息、そして焼けた血の鋭い匂い。


カチャ——


ドアが開いた。Ravorn、整った身なりの聡明な青年。Garrenの信頼厚い人物が入ってきた。その後にSereneが続き、Ellionが見ていた机の報告書の前に静かに腰掛けた。


「まだ気になってるのか?」と、壁にもたれながらRavorn Weysが聞いた。


「少しな……一体、何が奴らを殺したのか。」


「それがここにあると思ってるの?」とSerene Ghilrtが返した。


Ellionは再び報告書に目をやった。その眼差しに映るのは勇気ではなく、知るべきという“義務”だった。


「またあの場所に行く必要があるかもしれない。Dawnspearの森へ……」


Garrenは眉を上げた。「あそこは事件以降、立ち入り禁止区域だ。上層部の許可が要る。」


重い沈黙が空気を満たす。先ほどよりも静けさが際立っていた。


外の空は灰色の夕暮れへと変わりつつあった。Hunter Crestの大聖堂の高いステンドグラスの隙間から、夕陽がわずかに差し込む。その時だった、重々しい声が後方から響いた。


「ならば、その理由を直接聞かせてもらおう」

時間が止まったかのようだった。


Ellionが素早く振り向く。Garrenが背筋を正す。扉のところに立っていたのは、Neravethの誰もが知る男——Vann Orthell。IronbloodのArcheon。


壁のように高く、盾のように広い胸、踏みしめるたびに石畳が鳴るような存在感。


「まさか、Dawnspear自身とも言える最高のArcheonが出てくるとはな……」

低くつぶやきながら、彼の鋭い目は横から入ってきたもう一人に向けられた。


Duren Virell。淡く光る白のローブ、朝雲のような銀髪、言葉を発さずとも軍を動かせる眼差し。


「その通りだ、Orthell」

静かにDurenが言った。

「だが……Velkraのような魔獣が、原因不明で死ぬ? それはただの狩猟の問題じゃない。存在への脅威だ。」


二人のArcheonが一つの小さな部屋に並び立つのは、これが初めてだった。

そしてその間にいるのは——Ellion。

ただ知りたいと願っただけの、ただの若者。Velkraの不可解な死の原因を。


だが、今——彼の足はすでに踏み出していた。

それはやがて、ある真実へと至る道。

そして“Archeonの道”が、ここから始まるのだった。



---


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。 一話一話、心を込めて執筆しております。読者の皆様の心に何かが残れば幸いです。 本作は毎週、月・水・金・日曜日に更新中です。 お気に入り登録・評価・コメントなどで応援していただけると、今後の創作の大きな力になります。 次回のエピソードで、またお会いできるのを楽しみにしております。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ