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温かな楽園に包まれて

塹壕のという土の中で過ごしていた彼女はお風呂というつかの間の休息を手に入れた。

身体を休めるためにその小さな楽園に浸かる。

現れた温かな楽園を見てオナニャンがつぶやく。


「じゃあうちは外で誰か来ないか見守っているのです。

特に男が入ってきたら大事件になりかねないのでっ!」


彼女はスタスタとその空間から塹壕に通じる掘りを走っていった。


ロイドはエロイスに向かっていう。


「大丈夫?私は野外での露出は抵抗ないけれど貴方は…」

「ううん、大丈夫だよ、数ヶ月の入浴だもん。

むしろ楽しみかな、外でお風呂入る機会なんて滅多にないもん」

「そう、なら良かったわ」


ロイドはそう言うと木の棒と汚れた布を使って唯一の塹壕への通路に仕切りのように暖簾を垂らした。


「じゃあ私ここにいるから」

「うん、ありがと」


ロイドはそう言うと暖簾の裏に姿を隠した。



エロイスは青い空の下武装聖歌隊の野戦服を脱ぎ始めた。


エポレットを通していたサスペンダーを外しハイウエストベルトを外す。


そして褐色の上着のボタンを外し脱いでいくと白くきめ細かい肌が露わになる。


色気のない簡素な白いブラジャーのまま乗馬ズボンのベルトをほどきロングブーツと共にズボンから脚を抜く。


柔らかい曲線を持つ華奢な彼女の下着姿が空の下に晒された。


そして靴下を引っ張っていた脱衣の上に置く。

ブラジャーのホックも外してついにパンツもするすると太腿、脛、足首を伝うように下ろす。

脱いだ下着は他の人に見られないよう脱いだ野戦服に隠すように包み込んだ。

 

裸体のエロイスは裸足で土と泥の中間あたりの地面を歩き湯の張られたバスタブへ向かう。


揺らめく水面にエロイスの顔が映る。


エロイスは近くの銀色の金属のバケツで湯を汲み一回頭から被る。


お湯を被ったエロイスは腕やお腹、腿をこすって軽く汚れを落とす。


それから彼女はゆっくりと脚を浸けそれから全身を浸かった。



湯がバスタブから溢れ、湯気がモワッと膨らむように広がる。


ボサボサな軽い癖付けのオレンジ色の髪の毛も浸かるよう頭を湯船に浸からせた。


そして顔を上げ、頭を振って髪の水分を飛ばす。


「あぁ〜っ…気持ちいぃ〜…」


口元辺りまですっかりと浸かりながらそうとこぼした。


全身の凝り固まった筋肉がほぐれていくのがわかる。

夢心地の様な温かさに溶けそうになる感覚を覚えるほど気持ちよかったのだ。


紅潮した頬の彼女は湯船を見て驚いた。


さっきまで透明で白かったお湯は少しの泥の様な色に変わっていた。

それは彼女の身体の汚れがお湯で落ちたということを表していたのだ。


「私の身体こんなに汚かったんだ…」


その汚れに少し驚くと共に身体がきれいになっていくのがわかり嬉しそうに微笑んでいた。


少し濁ったお湯の中で疲れを取っていたエロイス。

彼女はゆっくりと息をつき、安心のあまり眠気にらみ合う襲われる。


「なんか…安心してきたら…眠く…なってきた…瞼が…重い…」


エロイスは次第にバスタブの縁に寄りかかりやがて瞼を閉ざしていく。


いつの間にか彼女は温かなバスタブので中で眠りについてしまっていた。


すやすやと安らかな寝顔で寝息を立てる。



暖簾の外で青空を眺めていたロイドはなかなか上がらないエロイスにしびれを切らす。


「エロイス?まだかしら?あんまり長湯するとふやけるわよ」


その問いかけに返事はなかった。


「エロイス…?」


暖簾を押しのけて風呂を覗くとバスタブの中でぐったりしているエロイスを見つけた。


「エロイスっ!」


ロイドは眠っているエロイスを揺すって起こす。

ゆっくりと瞼を開けた彼女は寝起きらしい弱々しい声で言う。


「…んにゃ…あっ…ロイド…どうしたの…?」

「全く、お風呂で寝ると溺れるわよ」

「あっ…いつの間に…」

「もう…」


気持ちの良さそうに湯船に浸かるエロイスを見て彼女は少し考えてから言った。


「…よし、私も入るわ。

エロイス、スペース開けて」

「えっ…!えぇっ!?ロイドそれはまずいよっ!」


彼女の静止も聞かず野戦服を素早く素早く脱いでいく。


「脱衣はスピード勝負よ。

もたもたしていたら見られてしまうのよ、だから私の脱衣スピードは特級よ」


脱ぎなれた手付きで野戦服を脱ぐ。


彼女も簡素な白い下着を脱衣の山にそっと置き眩しいほどの裸体がエロイスの目に飛び込んできた。


白く艷やかな身体であったが、腕だけは上腕まで包帯が巻かれていたのだ。


「ほ、包帯のまま入るの…?」

「大丈夫、腕は浸からないように浸かるわ」


ロイドは湯船に浸からないようにそっとバスタブに足を入れる。


そして全身をつけるとは水が溢れでた。


二人はバスタブに向き合うようにそのお湯の温度を味わっていた。


「ふぅ〜…気持ちいいわ…独り占めなんてズルいわエロイス」

「えへへっ…」


ロイドは包帯巻きの腕が浸からないようバスタブのそのにぶら下げる。


その温かさに彼女の頬もだんだんと赤くなっていく。


二人はすっかりと力を抜いて濁った湯船の中で仲良く身体をほぐしているのだった。

湯船から立ち上る湯気が空を覆わんとひらがっては霧散していく。

二人はしっかりと疲れをとって新鮮な気持ちで戦争に挑むのであった。

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