第57話 神のみぞ知るように笑う
登場人物
新堂あかり:第2章の主人公。第1章の主人公の市川匠の彼女であり幼馴染。とても優しく可愛げのある娘しかしながら天然もちょっぴり入っている。魔女名アカリとして冒険の旅にでる。
魔女:ある目的のために物語を創る人、執筆者。神出鬼没で何を考えているかわからない。本編、物語の先にあるものはの総主人公。
男の魔女を目指す彼:将来は自分の事を助けた魔女のようになる事。天使魔法を取得するために奮闘する。
ラミ:雷の天使魔女。責任感がある魔女であり皆から慕われている。イメージカラー水色
魔女の間
「あぁ、なんだかんだ言ってここが落ち着く‥‥‥」
「あなた‥‥‥死ぬつもり?」
「え?どういう事ですか?フィーネさん」
「はぁ‥‥何を言っても無駄のようねですね」
「冗談ですよ。天使魔女の事ですよね?」
「えぇ。よくあなたの世界に取り込めたわね」
「あぁ、再構築魔法の時にまとめてやったんですよ。その方が楽でしょ?」
「楽は楽だけどこれどういう結末にさせるんですか、それに風呂敷が畳めないって事になると‥‥」
「その時はその時ですよふふっ」
「‥‥‥はぁ、でもワンパターンすぎない?」
「そうですかね?‥‥初めの時よりかはマシなんじゃないですか?」
「うーんなんか、ぱっとしないというか」
「でも、これで良いんですよ。次第にこの世界で学んだ事が生かされる時があるのですから。それじゃあ私は行きますね。多分あの娘、あの天使魔女に殺られそうだから助けにいかなくちゃ」
「優しいのか優しくないのか相変わらずわからないわ」
私は、彼女を見送った。
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「‥‥‥四大天使魔女‥‥‥」
彼はそう呟いた。
「四大天使魔女って‥‥‥まさか」
彼女達が放った詠唱名が私の知っている天使ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエルという名が使われいるので恐らくその名をした魔女なのだろう。
「少年よ、よく聞け。私の名前はミカ。四大天使魔女の長だ。私の可愛い子、ラミがやられた。そして、数々の魔女の血が流れた‥‥‥もう充分だろう」
ミカと名乗る天使魔女、その髪の毛はラミとは違い初めから赤色をしていた。
「こんなもの!!!」
彼は、光の柱の様なもの4つを砕き、鎖を破壊した。
「我々の拘束を解いたか」
「わーすごい」
「おー」
「おみごと」
それぞれの天使魔女が言う。
「充分?そんな訳ない。僕は‥‥‥いや‥‥‥俺は、女という生き物が嫌いなだけなんだよ!!!だからこの手で‥‥この手で‥‥‥」
彼の周りに魔法の圧が集まる。
「ようやく本性を現したか。これだから男という性別は」
「黙れえええええええ!!」
先ほどと同じく目にも止まらぬ速さで、ミカに突っ込む。
ミカは、その場をうごかずそのまま攻撃をくらい、袋叩きにあう。
「ミカ‥‥‥あんた何やってるの‥‥‥」
呆れた顔の他の天使魔女達、助けにも行かずそれぞれぼーっとしている。
1人は、パクパクとアイスを食べている
「ミカがやられてるの見ながら食べるアイスうめ~」
「ラファ、こんな時にアイス食べないで‥‥‥」
「ふふふ。ラファさん相変わらずですわね」
(私は、何を見せられているのか)
するとアイスを食べていた、ラファと呼ばれる天使が手を止めた。
「さて‥‥‥くるよ。お約束の時間は終わり、ここからは絶望の始まりだね」
「《真・ゴットノウズ》発動」
彼女の髪の毛が更に赤さが増し、赤色ではなく緋色になり特徴的な天使の羽も緋色になっていた。
「ひ、緋色の‥‥‥魔女」
自然に私の口からその言葉が出た。
「なっ、っっっ」
驚く彼。
それは彼と同じ能力だった。
そして‥‥‥彼とはまるで違う事を知った。
「さようなら」
何が起きたかわからない。
だが一瞬で彼の首は、空中に舞っていた。
「お前に何があったかは知らない、そして女を嫌いになるのはいい。ただ、ラミをこの様な状態にさせ魔女を狩りのような事をしたのは私が許さない。例えお前が【ゴットノウズ】を使えたとしても私は神に近い1人だ。ラミも言っていたが不完全なその魔法では私には、効かないましてやいきなり神の魔法を使ったのだ身体がもたないだろう‥‥‥そうだな、もっと心清らかなお前と手合わせをしたかったそしたらもっと楽しくできたのだろう」
返事もしない彼にミカは言う。
「ねぇ、ミカ」
「なんだなんだ?」
「説教は良いんだけど、殺すのはやめてよね。多分あのお方がお怒りじゃないの?」
「これはまずい‥‥‥」
三天使は倒れた、ラミを運ぶが。
「いやまて、ここで私達が帰るのはいけない。きっと不幸な事が起きると思う、だから」
ミカは私の方を向く。
他の三天使もラミを運ぼうとしたが手を止め、ラミを何かの魔法で移動させた。
「!?」
まずいというレベルではない。
どうするこの状況。
「どこの誰だか知らないがあなたも今ここで始末する。あなた達も手伝いなさい、長命令だ」
「「承知しました」」
一斉に返事をする三天使、先ほどとは打って変わった。
そしてミカと三天使の魔力の質が変わる。
「っっ」
地面が揺れ、風の向きが変わりながら雨が降る。
「じゃあさようなら」
ダメだ間に合わない。
「《真・ゴットノウズ》発動」
四人の大天使魔女が同時に詠唱し杖が剣に変わり四方向からトドメを刺しに向かってくる。
今度こそ今度こそ駄目だ。
「ごめん。たっくん」
ドンっと。
鈍い音がする。
「よっと」
「っな、お前は?」
「それっと」
死を再度覚悟した私の前には、あの魔女がバリアを張っており、四大天使魔女の攻撃を防いでいた。
「っち」
四大天使は、一旦距離を置いた。
「アカリさん。お久しぶりですね」
「ま、魔女」
「とりあえず、この魔女達をなんとかしますね。少々お待ちを」
「くっ、どいつもこいつも誰だか知らん奴が今日は多いな。だがこの世界の秩序を守る為にお前も始末をする」
「?」
魔女はキョトンとした顔だがその瞬間、魔女の魔法が発動する。
「な、んぐぐぐ」
四大天使魔女達が空から地面に叩き付けられる。
「重力魔法か‥‥‥くそっ」
「わーさすが天使魔女ですね。結構強めてるんですが喋る余裕があるんですね」
「この魔力の質一体お前は何者なんだ‥‥‥」
「私ですか?私はただの通りすがりの魔女であってあなた達かませ犬よりちょっと強い魔女ですよ」
「か、かませだと‥‥‥ふざけるなあああああ」
ミカの周りが魔法の圧で爆発をする。
「わぁ。すごいですね~でもね、戦う相手を間違ってますよ‥‥‥」
「黙れ、私達は負けを許されない」
「そっか‥‥‥じゃあ終わらせますか。《神ゴットノウズ》発動」
「神‥‥‥?だとなんだそれは‥‥‥」
「というのは冗談で《死ゴットノウズ》発動」
「なっ」
その言葉を言う前に四人の魔女が操られたかのように 自身の心臓を剣に変わった杖で貫く。
「かはっ、どいうことだこれは」
心臓を貫きながらも、喋るミカ。
まるでその姿は化け物だった。
「ありゃ、天使なのにこの魔法知らないんですね特別に教えてあげますね。【ゴットノウズ】は対象の物に選択肢をだしてそれに対してどうすべきかを導く能力、同じく【真ゴットノウズ】も同じ、対象の物に対して今度は選択肢ではなく身体でその先の攻撃をかわしたりそれに対しての行動の正解がわかり動くことができる。でも私が使った魔法は、その対象物を自分自身にする。そしてちょうど今あなた達は私達を殺すというのが正解としてでているそれを考えると‥‥‥」
「じ、自動的に自分自身を殺す」
「当たり〜。でもあなた達を殺すのはこの先ナンセンスなのでやめときます《RESET》」
周りのが白く輝き目を瞑ってしまう。
「ちょっと、魔女なにをしたの?」
はっと気づいた私は言う。
「彼女達の時を戻しただけですよ。それと、少し感情を弄りました」
彼女達を包み込んだ白い光が次第に消え、4人の魔女が姿を現す。
そして‥‥‥。
「ねぇ、ミカ」
「なんだなんだ?」
「説教は良いんだけど、殺すのはやめてよね。多分あのお方がお怒りじゃないの?」
「これはまずい‥‥‥そこの、魔女!」
どうやら、私の事らしい。
「は、はい」
「また、どこかで会うかもしれない。その時は‥‥」
「‥‥‥」
ミカは、その言葉を言う前に消えてった。
私はそれを見届けた。
「ふ~。なんとかなりましたね」
隠れていた魔女が出てきた。
「‥‥‥」
「なんですか」
「いやなんでもない」
「そうですか」
「‥‥‥とりあえずありがとう」
私は、魔女にお礼を言って、彼の飛んだ首と転がっていた、身体を地面に埋めた。
「ごめんなさい。私のせいで、だけどどうかお幸せに」
「魔女らしくなってきましたねあなたも」
「どこがよ」
私は、ツッコミをいれながら魔女と別れ、ボロボロになったこの地から飛び次の目的地に向かった。
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「ただいま戻りました。セラフィ様、ケルビ様、スロ様」
「ん~?あぁミカかご苦労」
「め、珍しいですね‥‥‥皆様お揃いで‥‥‥」
私は、内心殺されてしまうのではないかとビクビクしながらも報告をする。
順にスロ様、私達天使魔女の序列で3番目のお方で神魔法<<意思の支配>>を使えると噂されておりそれを食らったものは、想像がつかないほどの事になると‥‥‥。
隣にいるのはケルビ様、序列2位のお方で、ケルビ様を怒らせた際には翼が4枚になり、その羽には4つの顔が現れ羽からは手の様なものが無数に出現し、神魔法を同時に発動する事ができるという。
「う~んなるほどね‥‥‥」
そしてこの方、セラフィ様。序列1位の方で最強で最悪の天使と呼ばれている。
他の2人もとてつもない魔力だが、この方は別次元で、とっても特別な存在だ、その姿は六枚の翼をもちながらも、その羽には無数の目玉がついており、全てを見通す能力がある。
私と出来損ないだった男魔女の<<ゴットノウズ>>を普段から兼ね備えたそのような感じだ。
そして、神魔法も超える宇宙魔法が使えるとかなんとか‥‥‥。
「ミカ、だれに説明しているかわからないけどはもう終わった?」
「は、はい‥‥す、すいません」
「いやでも聞こえちゃうからね‥‥あんまり私の前で考え事しちゃだめだよ。バレバレだよ」
「これは、失礼しました」
「うん。わかってくれればいいよ」
「ありがとうございます」
「さてと‥‥‥色々あるもんだね~結論から言うと、まだ様子見かな」
「よ、様子見ですか?」
「うん。男の魔女が神魔法を使えるのはびっくりしたけど、例はいっぱいあるからね。それと、この魔女アカリにかんしても特に害はなさそうですし」
「は、はい」
「なにか‥‥‥気になる所でも」
「いえ。セラフィ様が仰るなら私は、従うまでです」
「そっか。じゃあこの件はおわり!解散!」
「「あら、なんか珍しいね。みんな集まってる」」
「あ、あ、あ、あなたは…」
私もビクビク震えていたが、同じくセラフィ様、ケルビ様、スロ様がビクビクと身体を震わせた。
「さてそんな事はどうでもいいか、なんか色々となめられたもんだねこの世界は‥‥‥天使やめます?セラフィ」
「‥‥‥私の指導が甘かったです。クロノ様」
クロノ様、この私達の世界を束ねている頂点に君臨するお方。
その容姿は、私達とは違い。人間そのもので、別の世界だと制服(?)と呼ばれるものを着ている。
女子高生というのをやっているらしい。
「お説教はこれでおわりかな。この1件で歴史が変わる訳じゃないしね。いずれにせよ時が立てば色々と出てくるし熟した料理は美味しいっていうじゃん」
「えぇ‥‥」
「そんな感じ!あ、あとミカ」
「は、はい」
「ご苦労様、死なないで良かった」
「あ、私にはもったいないお言葉です」
「まっでも殺すのはあんまりよくないからね」
「はい。申し訳ございません」
「んわかればいいよじゃあ帰る!後よろしくね!」
「お疲れ様です」
その場の全員が頭下げる。
クロノ様が帰られて一息‥‥‥。
「なにかこの世界に嫌な風が吹いてるような気がする」
セラフィ様がそう呟き。
恐らく他の2人も思っているだろう。
そんな事を思いつつ私は自分の持ち場へ戻ったのであった。




