第51話 天界と魔女
登場人物
新堂あかり:第2章の主人公。第1章の主人公の市川匠の彼女であり幼馴染。とても優しく可愛げのある娘しかしながら天然もちょっぴり入っている。魔女名アカリとして冒険の旅にでる。
魔女:ある目的のために物語を創る人、執筆者。神出鬼没で何を考えているかわからない。本編、物語の先にあるものはの主人公。
ザーザー。
「雨宿りをしたい‥‥‥」
姫さんと別れ次の目的地に向かう私‥‥‥と言っても目的地なんてないんですけどね。
そんな中、急な雨に捕まった。
「魔法で傘はつくっていますが‥‥」
私の頭の上には、透明で見えないが壁のようなバリアみたいなものを張っている。
「うーん‥‥あぁ、雲の上に行けばいいのか‥‥そしたら雨に降られずにすみますね」
私は、雲の上にむけて昇っていく。
「よーし行くよ~!」
厚い雲を抜けて、そこに広がっていたのは。
「わ~!晴れてる!!」
青空だった。
「ふ~気持ちいいな~こういう時は歌でも歌いたくなる~タンタンタタン~‥‥ん?」
「~~~~わああああああお姉さんどいてどいて!!」
なにかが、こちらに向かってくる。
「いやいや、もう飽きたよこの展開‥‥‥そんな事ってある‥‥ちょっ」
「わああああああ」
ゴツンっ!
「いやああああああああ!!」
私は、ほうきから落ちる。
「それ!!」
「ん?これは」
ゆっくりと私の身体が浮く。
「わわ‥‥‥不思議な感覚」
「大丈夫ですか?」
「えぇ…ありがとうございます」
「良かったです。もーちょっとロミ!なにしてんの!」
「ごめん‥‥‥ジュリ‥‥‥早く帰りたくて」
「も~急いだってなにもないのにって‥‥あ、魔女さんお詫びなんですがウチに来ませんか?」
「え?」
「駄目でしょうか?」
うるうると可愛い目でみられる。
断る理由もなく。
「はい!お邪魔じゃなければ!」
「やった!じゃあ行きましょう!天界に!」
「て、天界!?」
そういうと、ジュリと呼ばれた方は、背中から黒い翼をだす。
「今度は安全に‥‥‥」
そしてもう1人は、背中から白い翼をだし、頭の上に輪っかが出現する。
「‥‥‥」
私は、唖然としながらも彼女らについて行った。
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「来てしまった‥‥そして、雲の上を歩ける‥‥‥すごい」
まだ幼かった頃、絵本ではよく雲の上の国という題材でのお話を読んでいたが。
まさか、本当にあるとは。
「主さま~!帰りました~!」
「お~ご苦労様。ん?そちらは‥‥‥」
「あっ」
「こちらは魔女さん!ロミが帰り途中で、ぶつかってしまって」
「それは、それは‥‥‥うちのロミがご迷惑を」
主さまと呼ばれた人がペコリと礼をする。
その姿は、半分悪魔の羽を持ち、半分は天使の羽、そして半分の天使の輪っかを持った方だった。
(それにしてもこの魔力‥‥‥普通の魔力じゃない)
「い、いえいえ慣れているので」
私は、苦笑いをした。
「おっと、ロミ、ジュリ、ちゃんとした自己紹介がまだだったんじゃないか?」
「あ、そうでした。私は、悪魔のジュリそちらの世界でいうと女性?でいいのでしょうか?よろしくお願いします!」
(悪魔‥‥‥そうですか‥‥‥)
「僕は、天使のロミです!男性?でいいのかな?改めまして先ほどは申し訳ありませんでした!」
(天使‥‥‥私の読んだ本と違う‥‥普通逆じゃないの!?でも、決めつけはよくないか、現実はこれが正解なのかもしれない)
「いえいえ気になさらずに」
「良かったです。そういえば、魔女さんは、旅をしているのですか?」
「えぇ‥‥してますよ」
「うわぁ‥‥‥かっこいい‥‥‥」
「そ、そうですかね‥‥?」
「そうですよ~私も旅したいな~」
「してみればいいんじゃないんですか?」
「それが、私達天使と悪魔は何故か旅禁止なんですよね~」
「え?なんでですか?」
「なんか天使と悪魔は、神様と同等の存在だから姿を見せちゃいけないんですよね‥‥‥」
「え?でも私‥‥」
「あぁ‥‥魔女さんの場合は、あの厚い雲を抜けてきたんだよね」
「えぇ」
「あれって、地上と天界の境界線なの、雨の時だけその境界線ができて普通だと突破ができないんですよね」
「なるほど」
「それで仮に突破できていても清らかな心がないと私達って見えないんですよ」
「‥‥‥清らか」
「魔女さんは清らかな心を持っているって事ですよね」
「私が‥‥‥」
‥‥‥私は、困惑をした。
私が清らかなのか、あの時私は、たっくんを置いて逃げた。
「‥‥‥っ」
「どうしました?」
「あ、いえいえなんでもありませんよ」
バリっ。
「う~ん。おせんべい美味しい」
「あああ!!!ロミ!何をやっているの!」
「え‥‥お腹すいて‥‥‥」
「も~!!なにしてんの!!帰ってから食べるって約束でしょ!!」
「ちょっとジュリ‥‥‥わ~引っ張らないで」
「魔女さん!ゆっくりしていってください!主さま!私達は、これで」
「ん、ご苦労様」
「さよなら~」
私は、2人を見送って主さまと2人きりなった。
「さて‥‥‥君は本当は魔女ではないな?」
「‥‥‥」
主さまそしてきっとあの悪魔と天使には全てお見通しだったらしい。




