第12話 時の少女のカイソウ②
登場人物
魔女:ある目的のために物語を創る人、執筆者。神出鬼没で何を考えているかわからない。助言等で、今後でるキャラクターと、関わっていく。一応、物語の主人公ポジション
如月つぼみ:匠のクラスに転校してきた転校生。時の少女であり、彼女の過去が明かされる
市川匠:第1章の主人公 二年生
新堂あかり:主人公の市川匠の彼女、現時点では幼なじみである。とても優しく可愛げのある娘しかしながら天然もちょっぴり入っている。二年生
生徒会メンバー
生徒会長:花宮咲良、三年生
副会長:塚田まさき、三年生
書記:大原かえで(楓) 二年生
広報:柊えみ(恵美)、三年生・篠原ゆき(由紀)、一年生
新聞部
部長:時風さゆり。三年生
花宮さくらという人間との出会いは少し時を遡る。
私、如月つぼみは3つ目の物語の作業をしていた。
私達、魔女は物語を完成させることで自分ができなかった事をできるというのがある要は、願いが叶うという意味だ。
物語の数は魔女によって違うらしいが私は3つ完成させてなければならない。
私もとある目的で物語を完成させようとしている。
だが少し不思議な事に私の1つ目2つ目の物語が勝手に完成されていた。
だれがやったかわからないという状況になった。
そしてなにかが欠けたような気がするのだが誰かがいたような……思い出せない。
ただ3つ目の物語が誰かに妨害されて完成できなく困っていた。
それから月日は流れ3つ目のある物語の終盤に差し掛かっていたある日の夜の事、奇妙な事がおきた。
私の日課は散歩だ。
魔女は散歩が好きすぎでは?というツッコミがあるが魔女がふらふらと出かけてしまうのは物語のネタを探していたりする。
悪い意味で言うと魔女にとって使えるコマを探している。
それは私達の時代の魔女のお話なので過去や未来の魔女がどうやって物語を完成させているかわからない。
「今日も良い夜ですね」
独り言をしていると私とした事が道に迷ってしまった。
「最悪ですね」
「如月さんちょっと待ってもらっていいですか」
「今、回想で大事なところなんだけど」
ツッコミたくて、たまらなそうな魔女それはそのはず。
「口調が違和感ありすぎてこれわからない人向けツッコんだ方がいいと」
「……む、昔の私は、優しく他の魔女からは魔女界の天使と呼ばれていたわ」
「天使ですか……」
「今となっては羽を失った天使だよ」
「あはは~面白いジョークですね」
「笑うな」
「すみません」
「もういいだろ回想に戻すよ」
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「最悪ですね」
状況はあまりよくない。
物語の上で最上位にいる私達、魔女が自分の物語の中で道に迷ったりするのは物語に何かが起きているという事と同じだ。
ガサガサっと音がする良いのか悪いのかわからないが予想は的中した。
「……あなたは、本当に……満足しているの?」
「だ、だれ?」
私の脳内に直接、語り掛けるような声がした。
「私は、あなたを救う者でありそしてあなたの大きな壁よ」
その一言で私は確信した。
「そうか……あなたね、私の邪魔をしているのは!」
「私の名前は花宮さくら」
そう言い切った後、花宮さくらと名乗る人らしき姿が私の目の前に現れた。
「え…………今なんて……?」
身体の震えが止まらなかった。
だってそこには”元々人間だった”時の姿の私がいたからだ。
それも人間だった時の私の名前と同じなのだから。
「なんで?私は、あの時に確かに死んだはずじゃ‥‥‥?」
「そうだね。確かに死んだと思うよ‥‥‥ただ人間じゃなくなっただけ。あなたが忘れてどうするの?いやこう言えばいいのかな意図的に記憶を消されたのかもしれないね。まぁそんな事はどうでもいいや。それでただ私は思ったんだ。本当にこんなことしていいのかなって思い始めたの」
私は、彼女の言う言葉を遮った。そしてだんだんと思い出してきた。何故、こいつがここに居るのか。
「いいんだよ!そのために私は魔女になった!私は何もしていない!ただ‥‥‥ただ……みんなが幸せになると思ったからやった。でもあいつは許さない……私が一番なの!だからあいつに復讐するんだ!!」
自分でもびっくりするぐらいの声が出た。
苦しい……早くここから逃げたい。
「ねぇ、つぼみもう終わりにしようよ。あなたが過去に行っても未来に行ってももう物語は変わらない、私がいる限り」
「黙れ!お前に私の何がわかる!」
そしてパチンと花宮さくらの手が私の頬に当たった。
「目を覚ましなさい!何度も言うわよ、あなたが望んでいる事には絶対にならない‥‥‥」
花宮さくら‥‥‥こいつは何もわかってない本当にこいつが私なら私が想っていた気持ちがわかるはずだ。
この能力をつかえばみんなが幸せになることを‥‥‥何度繰り返すことになっても‥‥‥。
そして物語は変わらないだって?バカな事をいう。
しかしながら先に先手を打たなければ‥‥‥。
「あはは、でもあなたがわざわざ私に顔をだしたって事は、花宮さくらあなたもこの時間を何度も繰り返して繰り返してついに時間がない時にきたのね。まぁいいわ、今日は見逃してあげるけど次はないわ、次で最後よ」
私は、そう言い残しその場から去った。
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「あはは、でもあなたがわざわざ私に顔をだしたって事は、花宮さくらあなたもこの時間を何度も繰り返して繰り返してついに時間がない時にきたのね。まぁいいわ、今日は見逃してあげるけど次はないわ、次で最後よ」
そう言うと如月つぼみは消えていった‥‥‥その後ろ姿はとても弱々しかった、それもそのはず消滅の光が一瞬だけ見えていたのだから。
「つぼみ‥‥‥」
私はその後ろ姿を見ている事しかできなかった。
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「匠さん、後は任せますよ」
魔女は言う。
「わかった‥‥‥」
俺は、その返事しかできなかった。
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同情を呼び込みこちらの気をひく、あまりやっちゃいけない事なんだけど今だけは許してほしい。
「ちゃんと話してくれましたね。前まではあんまり教えてくれなかったのに」
「最後だからな」
「最後ですか‥‥‥まぁそれは良いとして如月さん。いくらなんでも私の物語に入ってくるのはいかがなものかと」
魔女は困った顔で言う。
「それあんたが言うセリフ?私が、決心をつきあの場から去って約5分後にいきなり空から降ってきやがって。どこのライトノベル系のヒロインだよと心の中でツッコんだよ!」
もちろんこの娘が落ちてくるのは想定内であった。ただ彼女は本当になんで落ちてきたのかわからないらしい。だって彼女は‥‥‥。
「あはは‥‥‥すいません、私もあの時はよくわからなくて、しかしながら私も魔女です。私にとっても1つの選択肢でもあったりなかったり。それに私にとっても多分これもまたラストチャンスですからね」
魔女は、珍しく弱気な事を言う。
「魔女……いや―――!あんたの事情はある程度知っているつもりだ‥‥‥ただこれだけはお願いだ、私と同じようにならないでくれ、こういうのは私だけで十分だ」
魔女は驚くように顔をあげた。
「如月さん……なんで私の名前を‥‥‥それに」
「私を誰だと思っているの!私は魔女であってそして時の少女だぞ!あんたの人生、全て見通せたりできる‥‥‥ただ‥‥‥お前の場合は‥‥‥」
如月さんは悔しそうに言った。
「いいのですよ。如月さん、あれはあれで仕方なかったです。あぁするしかなかった。それだけです」
「仕方がないって」
「それはそれです‥‥‥」
「‥‥‥そうだね、あっここで降りるよ」
「え?あなたの家までもうちょっとですが」
「ちょっと散歩したくなっちゃった」
「散歩ですか。相変わらずですね」
「ある意味、魔女の呪縛ね」
如月さんをおろし私も帰えるべき場所に帰ろうとした時。
「―――私は、あなたと出会えて良かったと思っている」
「はい。如月さん私も同じです。そしてこの時間の能力本当にありがとうございます。」
「良いよ。気にするな‥‥‥さて、これで―――と直接ちゃんと話すのも最後になるかもしれない。本当にありがとう」
「‥‥‥」
「またね」
「‥‥‥はい」
私は、如月さんの後ろ姿を見送った。
「またねか‥‥‥。匠さん、始めから荷が重いですがあなたは、どう選択しますか……いや私の選択でもありますか。いずれにせよここは私の物語の中、如月先輩は残念ながら過去の事しか考えてない‥‥‥もっと未来を考えた方が良かったですのに。それに彼女はあの事を忘れている。如月先輩あなたとの約束は守れそうにないです」
そして、その時をむかえるのであった。




