『死期の狭間から』・・・『詩の群れ』から
『死期の狭間から』・・・『詩の群れ』から
㈠
俺の足は、かいわれだらけなんだ、え、何だって?
阿部公房の『カンガルー・ノート』じゃあるまいし、主人公は、確かに一つそうだった。振り返るとね。
㈡
死期が近づいたなら、自己を曝け出すことから始めよう。
かいわれ、って言葉の意味は、ただ単純に、あの食用のかいわれだけじゃないさ。
㈢
萩原朔太郎の『天上縊死』じゃあるまいし、秘密は墓場まで持っていく主義じゃないね。
死期の狭間から、命名の一つとなった、小説を列挙しているだけさ。
㈣
俺にもお前にも、死は見えている、実存主義の排除によって、かいわれに、派生している。