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2. 久々なんで適当に

おはこんばんにちは。

誤字・脱字がありましたらご指摘お願いします。



「えー、みなさん、ご入学おめでとう。諸君らは今日からーー」

久々に聞くこの定番セリフ。

本来聞きなれたはずのこの言葉さえ、なぜか新鮮に感じる。

......ぶっちゃけ、まだ状況を整理できていない。

どうせ校長の言葉なんて聞いても意味ないし、状況を整理しよう。

まず、この世界は俺が人として最初に生まれ育った第1の故郷、東京である。この世界がただの東京であると結論を出すまでに時間はそこまでかからなかった。いや、心のどこかで信じたくないと思ってきていたが、今日までの日常がここが平常な世界であるという現実を叩きつけてくる。

何事もなく1日が終わる。ニュースでは某国とのなんやかんやを報じているだけで、なんかのウイルスがパンデミックとか世界滅亡の知らせすらない。世間の陰にいる組織だってなんの陰謀も持たず抗争ですら伝説もの。戦闘用ロボットもないし、危険なバイオテクノロジー研究もない。

......おっかしーだろおおおおおおおおお!!!!!!!!!←お前がな

えっちょ待って日本っていうかこの世界ってこんなに平和だっけ?

「---では諸君らの頑張りを期待する。」

なんのありがたみも感じない校長の言葉が終わる。

流し聞きでも伝わるこの安定の平凡さ。

もはやなんの変哲もなさすぎて力が抜ける。

入学式も終わり、自分のクラスに移動する。

1-Bが自分のクラスだ。

「あれ、サカッキー?一緒のクラスなんて奇遇だね!!!!」

この娘は天瀬風華。今回の幼馴染ポジだ。

今までに99の幼馴染に会ってきたが(中には複数人いた時もあったが、数を数えるのが面倒なので省略)、その中でもピカイチの普通っ子だ。能力も無いし、魔族でも無い。戦闘機械への適性も(多分)無いし、魔力も感じられない。おそらく少々の体力はあるが、俺にとってはごく普通の女の子である。

「なんの部活入る?私はねー、空手部だよ!!」

「いや俺部活入んねーから。中学でも帰宅部だったし。」

「えー、もったいないな〜。サカッキー、せっかく常人離れした身体能力があるのに...空手部こない?」

「いかねーよ。お前は昔からやってるからいいけど、俺初心者だし。」

「私教えるよ〜、懇切丁寧に!!」

「いや、いいってば。」

なぜかはわからないが、俺は運動能力が前の世界と同じくらいなのだ。

空手なんてしようものなら相手を殺しかねない。殺人犯はちょっと御免だ。

「えー、みなさんこんにちは。担任の---」

担任がきた。

つくづく思うのだが、なぜ入学当初の学校って面倒臭いのだろうか。伝えたいことがあるならプリントにまとめて渡し、各自に読ませればいいのでは?

「---今日はもうないから、各自で支度して帰ってね。それではまた明日。」

やっと憂鬱な時間が終わる。

さっさと帰ろう。

「サカッキー、一緒に帰ろ?」

…めんどいな。

入学当初から変な噂が立つのが明確だろ、そーいうの考えようぜ?

ま、この娘は悪いことしてるわけじゃないし、オブラートに包みつつ回避しよう。

「ごめん、今日好きな漫画の発売日で、書店寄らなきゃいけなくてさ、先に帰っててくれないか?」

「そっか〜……んじゃしょうがないね!またあした!」

「おう」

回避成功。

まぁこのくらい誰でもできるだろう。

好きな漫画の発売日はまだまだ先だが、言った通り書店に行って時間でも潰すか。


書店についたな。

読むものが決まってないのでオススメコーナーのところで立ち読みをしよう。


……特にめぼしいものは...ん?

「怪奇事件レポート最新版・目撃者は語る、か。」

どうせガセネタだろうが、面白そうだ。立ち読みするか。


ページをめくっていく。

ホラーには慣れてる、というかそれ以上のことを体験してきたので怖いとは感じなかった。

が、あるページで手が止まった。

「謎の生物現るー謎の言語を話し、謎の光を放つ生命体?」

曰く、人型ではあるが身長が人間の五倍ほどあり、皮膚の色が違う、ツノが生えているなど異形である生命体が確認された。その生命体はなんらかの言語を話し、また謎の光を放つことによって人を消滅させたという。

なぜこのページで手が止まったのか。

それはこのページにある写真である。

この光、どこかで見たことがあると思った。おそらく以前の世界のどれか。

「そう、どこかの世界の魔術起動と同じだ!!」

そして異形ということは、少なくともなんらかのモンスターであることがわかる。

「なぜこの世界にモンスターが...」

と、頭にキン、という音が鳴り響いた。

畳み掛けるように声が頭の中に響く。

「ヤッホおおお!!!!!!!!!元気にしてたかい?ヒデハルくん!!」

なんだ担当か。

「今はサカキだ。江藤サカキ。」

「今、なんだお前かよ、って心の中で思ったよね!?」

久々に聞く声。

まあ、転生してから少ししか経ってないし、久々の中でも早い方だな。

「で?何だよ。何か用があんだろ?」

「そーそー。いやー、あの時勢いで転生させちゃったから今回のチートスキルがどんなのかをいってなくてさー」

チートスキル、と確かに聞こえた。

「は?今回の世界はただの世界だから必要なくね?」

「まぁまぁ、とりあえずもらっときなよ。今回のスキルは......」

いやためるなよ。

「|引き継ぎ≪アナザー・コネクト≫、今まで体験してきた世界で使っていた能力又は概念をこの世界でも使えるようにするスキルさ!!」

「……」

「え、なにその沈黙」

……なんかインパクトネェェえええええええ!!!

「微妙だな、なんか。」

「この世界だもん。勘弁して。」

ま、なんとかなるよなきっと(テキトー)。

「それだけか?」

「あ、あと君のスマホに私と話せるアプリ入れといたから。なんかあったら使ってね。」

「Gbを返していただこう」

「安心して、容量食わないようにしといたから。」

「……神かよ」

「神だっつの。んじゃ、またね!」

さっきの感覚がなくなる。

飛んだ野郎に時間を食わされたぜ。

ドアの外を見るともう暗くなっている。

「帰るか。」

書店を後にした。


「おいおい、待てよ...ひでーよシカトは」

「こっちこないで!!」

走りながら叫ぶ少女。

その後ろには、不審な男。

フードをかぶり、顔は定かではない。

「そんなこと言わんでさぁ、答えてくれよ、可愛いJK。|俺の餌になってくれるか≪・・・・・・・・・・≫……早くしてくれよ、オレァ腹減ってんだ。」

「気持ち……悪い!!」

我慢ができなくなったか、風華がその不審な男に回し蹴りを食らわせる。

が、通らない。

「蹴った...ってことはあれか?答えは......オーケーってことなァ!!」

フードが脱げる。その頭にはツノが生えていた。

「○○○・■◆」

男は謎の言葉を唱え、その体から謎の光を放ち---


「……おい、なんだテメェ。俺の食事の邪魔すんな」

風化をかばうようにして、その男は立っていた。

「悪いな。俺のスキルの実験台になってもらうぜ」

「……サカッキー?」


今後もがんばるぞい。

…次回もなる早でいきたいと思うけど多分遅くなるでしょう。

すみません。

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