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~姫君と勇者~  作者: すぅさん
4/5

#ヤンキー少女テンパる

◎4話◎~あたし 鎧に出会う~








「助けて下さり、ありがとうございます。」

未だに、握られた手にドキドキするが とりあえず 突っ込んで聞いてみる。


「気にしないで! けど、日本語上手だよね?さっきまで何を言ってるかサッパリだったんだけど…」

ウワァ 外人さん特有の瞳、吸い込まれそう…目が、放せない‼

「あれは 私の家に代々伝わっている 魔具のひとつです。体内に摂取すると あらゆる言語を解する事が出来るのです。」


「マグ?」

「はい、魔具です。この言語晶石は あまり一般的ではありませんけど…。これしか 持ち出せませんでした。」

えっと~これは、国民的青いロボットの翻訳しちゃう蒟蒻て

ことでしょうか。

「お名前を うかがっても宜しいでしょうか?私はグレンダと申します。」


美少女改めて、グレンダは若草色のながいスカートを指でちょんと摘まんで 軽く頭を下げた。

「あっあたしは、細雪 紅緒 墨染高校の1年で頭を張らせてもらってんだ。好きな言葉は 乾坤一擲です!意味は、天下を賭けての大博打、自分の運命をかけての大勝負!です 」


いっきに喋った あたしにグレンダは若干引いていた…

誤魔化す感じで 咳払いひとつ 話題をかえま~す。ごほん。

「え~グレンダは 何でこんな森に?人気も無いし実際危ないところだったし。」



あたしの問いかけに グレンダは 深呼吸すると、今までとは違う強い意志の籠った目をして あたしに話してくれた。

「…私は、エケベリアからユーフォルビアに助けを求めに行くところでした。供の者らは、途中の関や追っ手を撒くために散り散りに…」

「追っ手⁉」

「はい 追っ手です。」

「助けを求めに⁉」

「はい 求めてです。」


よく見てみれば グレンダのマントもその下の服だって薄汚れてボロい…せっかく フランス宮殿の薔薇風の服が…

「え、えけべり?」

「エケベリア王国です。」

どこらへんの 国でしょうか?王国って…


「サシャメィキベェニウォ様?」

今日 何度目かの 衝撃…があたしを襲った。

「!?サシャメ?はっ?な、何?」

今すっごい不安に駆られる外国 特有の訛りで呼ばれたのか‼

そっか、発音しにくいか しかも、フルは長いよね~


「えっと、あたしの事は紅緒って呼んでね。」

「はい ベニオ様。それで、ベニオ様はなぜこの森に?」

あぁ だよね、あたしも解んない出来事なんですよ。


「よくわからないんだ。廃倉庫の扉を蹴り破った所までは把握してるけど…その後が ちょっと。」

「…ベニオ様は どこからいらしたのですか?」

どこからって…日本のネズミの夢の国がある所ですけどね。


「日本だよ。」

「ニホン?」

グレンダは キョトンとして あたしの言葉を繰り返すと そのまま 少し考え、嬉しそうに笑った。

「…ゆ……ゃ…ま…」

「え?なに?」


「いいえ 何でもありません。」

「?そう…」

何か 言った気がしたんだけど…まあ、いいか グレンダ嬉しそうだしね。あんまり気にしてもしょうがないか。

あたしは心の中で そう納得していたその時 遠くの方から馬の鳴き声が 聞こえてきた。


「馬だ。」

「え?」

嘶き声の聞こえてきたほうに、目を凝らしてみる。もともと視力は良かったけど、今のあたしはマサイの人もビックリ!って言うか。いや、実際にあたしもビックリしてるんだけどね。


「…なんか、すごいの来たよ。」

「ベニオ様?」

おそらく、2~3キロの距離があると見た。そんな離れた場所が見えるって…あたしの目ってばどうしたんだ?耳もだけど

多分、グレンダには まだ何も見えないし、聞こえて無い。まぁ それが普通なんだよね。



なんて1人で 悶々と しているうちにお馬さん達が到着する

ってか、馬デッカイ⁉え~?ウソォ 何かあたしの知ってる馬じゃない。サラブレッドってシュッとした感じだよね?


今、あたしの目の前の馬は ごつい?ん~…そうだ、北海道の馬みたいなヤツですよ!あの、重いそり引く大きい馬‼あそこまででは無いけど、やっぱりごつい。


「ご無事でしたか!」

馬にビックリしている あたしを前に、デッカイ馬から鎧が飛び降りて来た。がっしょん‼すごい音がした…。

「殿下‼お怪我は有りませぬか⁉」

がしょがしょと、鎧を鳴らしながらグレンダに話しかけている。

これは かの有名な彷徨う系の鎧?顔が見えないし。声もくぐもって不明瞭ですよ。

何か、グレンダの安否確認をしている彷徨う系の鎧さん、そして


「……。」

ヤバい、視線を感じるけど…もう1頭のデッカイ馬に乗っている彷徨う系の鎧が、あたしを見ている…気がする…。


カシャン小さな金属音がして、頭上から美声が聞こえてきた。

「殿下 そちらの方をご紹介して頂けますか?」















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