第五章 ユウキのチート能力解禁
俺は、ルーンとペローナに軽く自己紹介をして、色々、駄弁っていた。
面白い事に、2人共銃を使わず、杖と拳だそうだ。
「2人とも、戦闘の時は、どうしてんだ?」
「私は、後ろから、皆を回復させたり、能力値をあげてます」
変態だが、いざとなったら、頼れそうだ。
ルーンは、察したのか俺をにらんで来た。
「私は、拳に炎をまとわせ、ボコボコにするんだ、簡単で気持いんだぜ!」
「そ、そうか。皆やっぱりすごいんだな」
「それは、そうと、ユウキはスキルを持っていますか?」
「スキル? そんなのあったんだ」
ルーンが聞いてきたが、この世界に、スキルがあるとは……。
俺自身、全然分からないので、アマテラスに聞くか。
「アマテラス、俺って何かスキル持ってるか?」
「はい、神様から、特注のスキルを貰っていますにゃ」
「と、特注? どんなのがあるんだ?」
俺は、アマテラスに質問を繰り返す。
「えーっと、身体能力上昇(45パーセント)と、解き放て我が闇の力と、魔法スキルが多少ですにゃ」
アマテラスが、尻尾を振りながら、ホイホイと答えた。
しかし、妙に、厨二臭い技が、あるんだが……強いのであろうか?
魔法スキルとは、何だろう? 空間魔法以外にも、魔法が使えるということか?
「解き放て我が闇の力は、HPが、10パーセント以下になると、全てのステータスが、最高の1000になりますにゃ」
「え? 今何て言った?」
ペローナが、震えながら、言った。
声色も、少しおかしかった。皆のこちらへの目線が、少しきつい。
アマテラスは、尻尾を振り続け。
「1000ですにゃ」
「1000って、ユウキ強すぎじゃん!! すごいよ、切り札だよー!」
「そ。そうなのか?」
「ユウキ! 貴様自覚はないのか!? 1000だぞ!? もはや、最強と言って良い」
なるほど、チートスキルという事か、HP10パーセントは、リスク高いが、その分最強になると。
無双モード突入の可能性大ではないか!!
俺、TUEEEEEEE、だな。
後は、魔法スキルの事も聞こう。
「で、魔法スキルの種類を教えてくれ」
「はい、物体移動と、空中浮遊と、超回復ですにゃ」
「じゃ、魔法の詳細を詳しく」
「それは、私が答えます、否、答えたいです!」
ルーンが、自身に満ち溢れた、笑みでそう、言った。
そうとう、答えたいのが、目を見れば、分かるほどだった。
まあ、教えてくれるのであれば、誰でも良いが。
「物体移動は、名前の通り、物体を自由に動かす魔法。空中浮遊は、空中で、自由自在になれる魔法。超回復は、HPが、1になると、70パーセント自動回復する魔法。それにしても、こんな、上位魔法を持っているなんて……」
強い! 俺は強い! こんな、チート魔法を取得できるなんて、神様ありがとおおお!!!
あ、そいや、神様って、あのクソ神か……前言撤回。
「あ、そいや、自分のステータスって、どうやって視るんだ?」
「頭の中で、ステータスが視たいと、案じれば見れるぞ」
頭の中でか……集中……。
変な事は、考えるな……。
夏の水着のおねえさ……ステータス!
と、欲望になんとか、打ち勝つと頭に、数字と、文字が伝わってきた。
HP;1000(共通)
攻撃力;7 防御力;6
素早さ;5 運;0
魔法攻;1000魔法防;999
え? なにこれ? カス!? ちょ、ちょっと待って!!
攻撃力;7!? スライムでやっとじゃん!! 運に至っては、0!?
1パーセントの希望もないの!?
つか、なんで、魔法だけ、こんなに強いの!?
俺は、このステータスを、ローブ軍団の皆に見せた。
「弱!!! くもない!? 何だ、このステータス!? ユウキ。貴様、なぜこんな事に?」
「俺が、聞きたいよ」
俺は、ルーナの返答に、少し戸惑いを見せながら、言った。
「まあ、最強のチート戦士は最弱!? みたいな、感じでいいじゃん!」
「良くねーよ!? 少なくとも、まともな接近戦は、絶望的だな」
「あれ? そいえば、何で俺、あんなに射撃が正確だったんだ?」
そう。盗賊抹殺の時だ。
元ヒキコモリの俺が、当然、銃なんて、撃った事あるはずがない。
たまたまにしては、出来すぎている。
と、俺が、考え込んでいると、アマテラスが。
「あ、それなら、ご主人には、完全完璧射撃 という、特殊スキルが、転生時に備わってあるからですにゃ。どんな場所、時でも、狙った位置に完璧に命中させる事ができるそうです」
おいおい、じゃあ、俺が、「ヘッドショットは技術だけどな」って言った覚えがあるけど。
スキルのおかげじゃねぇぇぇぇぇかっっ!!
―と、俺のスキルが、話題で、色々と話が、ぶっ飛んで、盛り上がっていた時に。
受付嬢の、コロナが勢いよく、扉を開けて、叫んだ。
「皆!! 仕事だよ!! 依頼が来たよ!!」
「何!?」
「まあ!?」
「よっしゃー!!」
皆の、リアクションの違いに思わず、苦笑いをしてしまった。
「今回の依頼は、最近、町外れの荒れ地で、とある、魔法使いが暴れているのよ、そいつの無力化をお願いしたいわ」
ルーナは、首をかしげて発言をした。
「殺しては、ダメなのか?」
「そうなのよ、王国側の決断で、生け捕りして、牢獄行きにしたいらしいよ」
すると、ペローナが、唐突に無茶な事を言ってきた。
「今回の仕事、私達は監視するだけで、ユウキにやらせてみなーい? 私、ユウキの戦い方みたいし」
「それは、いいかもしれませんね! 私は、賛成です」
「うむ! 私も、異議なし!」
「異議ありっっ!! おいおい、何で、俺が初めての仕事を、1人でしないとダメなんだ!?」
ルーンは、俺の肩に手を乗せ。
俺の、耳元で囁いた。
「やらないと、あの魔法で、イ・タ・ズ・ラ しますよ?」
「はい、やります、ぜひ、やります」
あの、魔法を受けると、俺は、きっと理性を失い、とんでもない事を……。
つか、ルーン、変態で、陰険って!! まあ、いいや。
「よし! では、今から行こう!! 善は急げ!! 早速、出発だ」
「え? マジで?」
まさか、初仕事が、こんなに、早く来るとわ!!
俺の、ステータスは、色々と、やばいからな。
慎重に戦わないと、死。
あ、良い事思いついた!! とっておきの、戦い方を!