第一章 転生失敗!?
死ねって、ちょっと酷くない!? もうちょっと、マシな言い方あるだろう……。
「まあ、とりあえず、本題に入るけど……。僕は君が、不安で、不安で仕方がない」
「はっきり、言ってくれるな」
ていうか、さっきから、俺の扱いが酷いような……まあ、いいか。
「なので、君にパートナーを送るよ。おいで、アマテラス!!」
アマテラス!? かっこいい……頼もしそうな、名前だ。
「んにゃぁ、お呼びですかにゃ?」
可愛い、幼女の様な声が聞こえた……幼女!? しかも、語尾に「にゃ」だと!?
奥から、身長140cmくらいの、女の子? が来た。
その、女の子には、狐色の獣耳に、ぐるぐると動いている、尻尾。
俺が考えてた、かっこいいとは、かけ離れている。
「アマテラス、自己紹介しなさい」
アマテラスは、こくりと、うなずき。
「私は、アマテラスだにゃ。好きな食べ物は、マグロの缶詰だにゃ、嫌いな食べ物は、ウン〇だにゃ、よろしくお願いだにゃ」
「あ、俺は、雄鬼、神代 雄鬼。 ユウキでいいよ! 好きな食べ物は、マグロの缶詰、嫌いな食べ物は、野菜。よろしく!」
そう、俺も、マグロの缶詰が好きなんだ。
「ご、ご主人ーっっ!!」
アマテラスは、急に泣き出して俺に飛びついて来た、もふもふがいい……。
じゃなくて!!
「ど、どうした!? 何か気に障ったか!?」
俺は自分が何か、まずい事言ったのか、不安だった。
アマテラスは、首を横にブンブン振ると。
「い、いえ。マグロの缶詰の素晴らしさを共感できる者に、仕えれると思うと、嬉しくて……。皆、臭いとか、不味いと、言って、辛かっただにゃ」
「あ、ああ。そうだったのか、そうだよな! 美味しいよな、マグロの缶詰!」
アマテラスは、涙を拭い。
「ご主人ーっっ!!」
「アマテラスーっっ!!」
俺とアマテラスは抱き合い、互いの尊重と、絆を深めた。感動の涙が出そうだぜ。
「俺達、良いコンビになれそうだな!!」
「そ、そうだにゃ! ご主人! 特別にご主人は、もふもふしても、いいだにゃ!」
「ほ、本当に!? やったぜ! では、さっそく!」
2人の間から、完全に除外されていた、ある、1人が怒りのオーラをまとい。
「おいーーっっ!! 2人とも、僕が居ること忘れないでね!!」
神は、2人のペースについていけれない模様。
「あ、悪い、悪い。忘れてたわ」
俺は、少し笑いながら言うと……。
「へぇ。死にたい?」
「すみませんでした!!」
そうだ、こいつは神だった。子供だけど、神だった!! 怒らせたら……想像したくない。
神はため息を吐き。
「なら、本題の転生に入ろう。まず、ユウキ、君の望む世界は?」
そんなの、決まっている。元の世界にはない、自由の世界だ。
「ルール上に基づいた。誰にも縛られない、自由の世界だ!!」
「厨二?」
「やめろよ、恥ずかしいだろ!」
神は、クスクスと笑いながら。
「なるほど、だったら、剣と魔法が交差する、冒険の世界なんて、どう?」
いい! それを、俺は期待してたよ!!
「うん! それがいい!」
俺は、正直わくわくしていた。今まで、憧れていた、ゲームの様な世界。誰もが憧れるだろう。
「では、僕から君へ、良いものプレゼントしよう」
「プレゼント?」
神直々の、贈り物! 一体どんなものか、楽しみだった。
「君は、大切な人守るために、自らが犠牲になった。その、栄光を称え、君にかつて、最強と呼ばれた、4大魔法の1つ。空間魔法を与えよう!」
「空間魔法だにゃ!?」
アマテラスが獣耳を、ピンッ! と立てて言った。
「そんなにすごいのか?」
「すごいって、もんじゃ、ないのにゃ!!」
アマテラスがそう、言うと、神が玉座に腰をかけながら。
「その、昔。4人の最強の魔法使いがいた。その、魔法使いはケタ違いの強さだった。だが、彼らの1人が、心を闇に染めてしまい、4人の魔法使いは仲間割れを始めた。だが、彼らは命の危機が訪れた時、未来のために、自らの魔法を、ある水に封印したんだ、その、1つ空間魔法が、封印されている、通称魔法水が、これだ」
神は、右手にある、高価なビンを俺に差し出して、そう言った。
本当に良いだろうか、俺が、こんな最強な力を手に入れても。
「良いんだよ。君は人の命を救った、それは、どんなにすごい魔法使いでも、尊敬し称えるであろう。君は、案外、4人の魔法使いより、強くなるんじゃない? 期待してるよ」
雪奈……そうか、こんなダメ人間でも、最後には人の命を……。
「神様! それ、飲ましてくれ!!」
「流石だよ、僕の期待どうりだ!!」
神は俺に、魔法水を渡すと、活気良く言った。
俺は、魔法水を一気に飲みほし、少し、自分の体に異常はないか、体の様子をうかがった。
「どう? 体に異常とか、ないにゃ?」
アマテラスは心配そうに、言った。
「うん! 大丈夫みたい!」
「上手くいった、みたいだね」
特に、以上はないみたいだ、正直、体が壊れるのかと思い、不安だった。
「では、さっそく、転生を始めよう!!」
「おう!」
「転生!!!」
「え? もう、始まるの!?」
体が光に包まれていった。どうやら、転生が開始されたようだ。
「呪文とか、詠唱とか、唱えないでいいの? たった、それだけ!? つか、心のじゅん……」
ユウキは、最後の言葉も言えず、転生された。
「期待しているよ。 昔、最強の4大魔法使いの内戦をたった、1人で止めた、4大魔法使いの1人……空間魔法の術者、カミシロ ユウキ」
ここは? 木……否、森の中かな?
「あ、お目覚めですかにゃ? ご主人!」
アマテラスが、獣耳を立て、心配してくれている様な、眼差しで叫んだ。
「お、おう! 大丈夫だ、多分」
アマテラスが何やら、もじもじとしている、何か言いたそうだ。
「ご主人、その、大変申しにくいのですがにゃ……」
「ん? どうした、言ってみろよ?」
「その、さっき、神様から、連絡がありましてにゃ……どうやら、詠唱を省略したら、転生に失敗して、剣と魔法の世界ではなく、銃と魔法の世界に転生しちゃったそうですにゃ」
え? 詠唱省略? 転生失敗? 銃と魔法の世界?
「やっぱり、詠唱いるんじゃねーーかっっ!!」
「ひいぃっっ!! ごめんなさいにゃ!!」
アマテラスは、怯えながらも必死に謝った。アマテラスは、全然悪くないのに……いい子や。
「アマテラスが、悪いんじゃないし、謝らなくていいよ」
悪いのは、あのクソ神だ! 適当にやりやがって、覚えてろよ、クソ神!
「お前達!! そこで何をしている!!!」
後ろから、勇ましい、女戦士の様な声が聞こえた。
「あ、すみません! 僕たち、怪しい者じゃ……嘘……だろ……」
そこには、ここに居るはずがない、否、ユウキにとっては、居てはいけない存在がいた……。
何で、お前がここに居るんだ……雪奈っっ!!!
俺は、絶望と謎が混ざり、ただ、立ち尽くしていた。




