第十四章 仙人を甘く見た俺がバカだったようだ
「ほっほっほっほ、ただの強がりじゃよ。本当は恐ろしい魔力じゃ」
……何だ? 強いのか。驚かせやがって。
てっきり本当に雑魚かと……。
どうやら俺は、恐ろしい魔力を手に……。
「じゃが、浮かれてはダメじゃ」
「ぐっ……」
仙人は、ニヤニヤして俺の顔を見た。
どうやら、顔に出てたらしい。
「さあ、ワシに攻撃するんじゃ、お主の魔力で」
「死んでもしらねーぞ?」
「その過剰な自身が、お主の弱さであり、醜さじゃ」
俺は舌打ちを鳴らした。少し、いや、だいぶキレ気味だった。
その怒りを拳に込め、空間魔法を使い、仙人の前に出した。
仙人は、不意を突かれたのか、目を丸くした。
俺は構わず、仙人の顔面をありったけの力で殴った。
「黒の炎!!!」
「ぐおおおおおっっ!?」
仙人は、黒の炎に飲まれ地面に転がった。
ふん。知った事か、俺の怒りを買ったのが悪いんだ。
人選を誤った。宿に帰ろうと足を進めた。その時。
「ぐおおおお……おっぱ……おぱぱ、エロパワーで復活!!」
「はあ!? おま、どうやって……」
「ほっほっほっほ。教えてやろうか? 仙人の知恵と勇気じゃ」
「炎は、対象が無くなるまで消えないはずじゃ……」
「だから、対象を変えたのじゃ、この葉っぱにな!」
仙人の手には、燃えている葉があった。
どうやら仙人は、殴られる前に葉を、俺の手に触れさせたらしい。
そこで、対象が葉に変わり、仙人は無事。
「しかし、さっきの炎は何だ? 確かに仙人を……」
「ああ、あれは、ただの幻覚魔力じゃよ。昔、パクったんじゃ、便利じゃのう」
「なるほどね……」
仙人……侮れない。
もしかして、本当はすごい奴じゃ……。
「ぱい、ぱい、おおっぱ、ぱぱ。い」
変態だけどな、しかも、妙に紛らしてるし。
まったく、アポロを思い出すよ。
おっと、変態の事は忘れよう。
「さあ、本題じゃが。放出系を教えてやろう! まあ、簡単に言うと、これもイメージじゃな」
「イメージ……どういう感じだ?」
「そうじゃな、手からウンコが出る感じじゃ」
「したくねーわ! そんなイメージ!」
何なんだ、このじじい!? ふざけてんのか。
真剣にしてくれよ。
「よし、分かった。真剣にしてやろう! あ、ワシ心読めるから。気を付けてな」
「はいはい、分かったから、本題入って」
「そうじゃのう、全身の魔力を一気に、手からだすんじゃ」
「分かった。やってみる!」
俺は、腰を落として、足を開き、右手を突き出した。
そして、イメージ。魔力を手からだす。
なんとなくだが、感じる……。
「黒の炎よ、我に力を与えよ。神に勝るその力。証明してみせよ! 連撃の黒炎(ファイヤー・スラッシュ・オブ・バスター・デスニタス)!!!」
「ださいのう……」
確かにダサい……。だが、異世界は厨二病になったもん勝ちだ、しょうがない。
俺は、仙人の言葉を無視して、掌に力を入れた。すると。
明らかに、スラッシュとは言い難い、黒炎の巨大な光線……いわゆる、黒のかめ〇め波が出た。
なんだか、全身の血が手から出ている感覚だった。
そして、その光線が通った後は、すべて燃え尽きた跡地に変わっていった。
しかし、ここは、仙人の庭だ。問題ない。
俺が力を抜くと、光線か消えた。
そして、仙人がほっほっほっほと、笑いだした。
「いいのう、いいのう、痺れるわい。激しいのう」
「おまえが言うと、変にエロく聞こえる」
「まあまあ、それにしてもすごいのう。お主の発想力、イメージ。そう簡単にできる物じゃない」
それはそうだ、何を隠そう俺は、元厨二病患者の大英雄だからな。
ふっ。俺の力にひれ伏せ。
おっと、クールになれ。そんな黒歴史は思い出すな。
「後は、それをどんどん練習するだけじゃ。ワシが言うても、本人しだいじゃ。後は装備系じゃが」
「おう、それ、教えてくれ!」
「銃と、槍と、剣と、アックスがあるんじゃが、どれがいいかのう?」
なるほど、銃の方が正直扱い慣れてるからな……。しかしここで、刃物に移っても良いが……。
待てよ……槍と銃って組み合わせれるかな?
「なんじゃ? 大胆な事を考えるのう。だったら、手っ取り早い方法がある」
「心を読んだのか……どんな方法だ?」
「特別の特別じゃ、この魔銃をやろう。DMG-01(ダーク・マシンガン・ゼロワン)じゃ」
「何だそれ? どんな銃なんだ?」
「簡単に言うと、闇の魔力がこもった銃じゃ、この銃の大きさは槍と変わらん」
「なるほど、先端に魔力で槍の刃のイメージをするのか……」
仙人は、うむ。と返事をした。
これなら、簡単に出来そうだな。イメージ……。
すると、呆気なく、銃の先端に黒炎の刃がついた。
「おおお、お主は本当にすごいのう、エロさを感じる」
「なんでだよ! 創造力と妄想、一緒にするな!」
「もう、いいじゃろう、これで教える事はない。後は練習じゃ」
「おう、ありがとな仙人」
「礼は良い、頑張って魔王を倒すのじゃ!」
「魔王? 何だそれ」
「なんじゃ、知らんのか? 最近魔王が暴れ出しとるんじゃ、皆、そいつを倒すために必死なんじゃ」
「あ、そうなんだ。俺は、大切な仲間を助けなくちゃだから、興味ない」
「仲間とは、もしかしてこの子か?」
仙人は、そう言って、一枚の紙を見せた。
そこに写ってたのは……雪奈……いや、ルーナだ。
「おい、仙人これどこで!?」
「落ち着け、これは、魔王が最近、異世界からその子を、連れてきて、奴隷にしているらしい。その写真じゃ、それで、欲しい奴は1000万ゼニでオークションだと」
「おい、仙人。魔王ってのは、どこに居るんだ!?」
「それは、分からん! じゃが、死者の谷に幹部がおる噂を聞いた、そいつに吐かせれば」
「ありがとう、仙人。本当に助かった。名前聞いていいか?」
「いいじゃろう、ワシの名前は、ユウキ・カミシ…………」
俺は、疲れきって最後まで聞けず倒れてしまった。
急ぎすぎたせいか……そいや、仙人の名前、俺の名前と似てたような……。
次に俺が目覚めたのは、宿の部屋だった。




