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最狂の異世界転生記録  作者: 黒髪夜斗
転生!? 雄鬼生まれ変わる編
1/20

プロローグ

 この世界はつまらない……。


 俺は、神代かみしろ 雄鬼ゆうき 17歳で、ヒキコモリ、ニートだ。

 

 学校にも行かず、ずっと家でゲームをしている。親は幸いにも、とても優しく、俺の、この生活を受け入れてくれている。

 だけど、信頼していた、親でさえも、俺を裏切った。

 


                   ―2時間前―


「雄鬼ーー! ご飯食べるー??」

 母さんが、階段から、2階の部屋でゲームをしている、俺に叫んだ。

「あぁ、えっと、いるー!」

 俺は、小さく、カスカスの声で言った。

 ドタドタと、誰かが階段を上る音が聞こえた、母さんだろう。

「雄鬼、入るわよ」

「うん……」

 俺は母さんを警戒することもなく、部屋に入れた。

「ご飯、ここに置いとくね。学校行かないの? 行った方が……」

「ゴメン、母さん、今の俺の居場所……残された場所は、この家しかないんだ」

 

 本当に申し訳ないと思っている。だけど、家族しか残されてないんだ。

 本当、迷惑ばっかりかけて、本当ダメ人間だな、俺は。

「こんな、俺なんか、死んだ方が……」

「そんな事言わないで!!」

 母さんが、これ以上にないぐらい、怒鳴った。

「ご、ごめん」

 お互い沈黙が続いた。

 俺は、考えた。そもそも、こうやって親にすがりついているのが迷惑なんだ。

 もう、死のう……。



 俺は、死ぬきっかけを探そうと、超久しぶりに家を出た。

 しかし、全然見つかんない……。自殺なんかしても惨めだし。

 住宅街の、十字路のど真ん中に、1人の少女が立っていた。

 あ、あれは……雪奈? 雪奈だ!! あいつ、あんな所で、何してんだ??

 雪奈は、俺の幼馴染だ。ドジな奴だったなぁ、でも、俺はそんな雪奈が好きだった。

 ドジで、何もできないくせに、下手なりにすごく優しい人だ。

 しかし、雪奈が何であんな所に……。俺は、ありとあらゆる、己の神経を視力に注いだ。

 実に、視力10、0だ!   嘘です……。

 ていうか、目を閉じてる? 否、寝ている!?

 確かにあいつはドジだけど、あれはドジという、レベルではないぞ!!

 まぁ、いい。起こしてくるか……。

 十字路の左の方から、エンジン音が聞こえた。

 え? 嘘だろ……チッ!

 俺は、たいして、すごくない脚力で、走りに走りまくった。

 嫌だ……。あいつは、こんな俺に優しくしてくれた、たった1人の……。


 友達。


 絶対に死なせない。あいつだけは、あいつだけは!!


「雪奈ああああぁぁっっ!!!」

「え? 雄鬼!?」

 俺は、手を雪奈の方へ伸ばし、雪奈を車線から、押しのけた。

 雪奈の表情は、驚きと、絶望に浸った……。

 俺は、トラックのバンパーに足を削がれ、同時に車体が胸に当たり、内臓の破裂音が体内に響いた。

 運が良いのか、悪いのか、衝撃で外側に弾き出された。

「雪奈……良かった、間に合って」

「い、嫌あぁ。雄鬼! 雄鬼!」

「最後に良い事……。できた、かな?……」

 俺は、雪奈の腕の中で、息絶えた。


 

 

 

 こ、ここは? どこだ……。

 あぁ、そいや、俺死んだんだ。

 んじゃ、ここは天国か……。

 あたり、一面真っ白。

「天国って、こんなに奇麗なんだな」

「ここは、天国じゃないよ!!」

「うわぁぁっ!!」

 び、ビックリしたぁ。誰だよこの子……。天国じゃない? どういうこと?

「こんにちは! 僕は神様! 777代目の神でーす! よろしく!」

 オレンジ色の神をした、少年がそう言った。

 まあ、この状況からして、本当だろうな。

「君は、神代 雄鬼だっけ? 僕は君に興味があるんだ」

 興味? 興味って。どういう意味だ?

「君、この世界はつまらなさすぎる―って、言ったよねー?」

「ああ、言った。ていうか、思った」

「なら、君を転生させる。転生するには、十分すぎる理由だ」

「は?」

 急にそんな事言われても、わけがわからん!

「もお、そこは、はい!!ってかっこよく言えよー。面白くないなぁ」

 知らないよ! ていうか、面白くないと、ダメなの!? だったら……。

「神様! もう一度俺にチャンスを!!」

「お! その意気だよー! よーし、行くよー!」

 ゴクリ……。

「神として、僕は君を、転生させる!!」

「あ! それ、賛成ー! (転生ー!)」

 どうだ、わずか、2秒で思いついた、渾身のネタは!?

「死ねよ」

 ですよねーーーーーーーーーーーーーーっっ!!

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