俺は――。
やっと書き始めたぞ~ヽ(*´∀`)ノ
なんて思ってたらいきなり体調を崩してしまって死んでいます。
ただでさえ筆遅いのにorz
とりあえずここまではさっさと書いとかねばと思い
気力を振り絞ってみましたが誤字脱字が多いかもしれません(その前に文章が……orz
辰巳は疾走していた。
道中現れ、自分に突っ込んでくる猪を片手で往なして、砂塵を撒き散らし疾走っていた。
なんとなく、こっちに人がいるような気がしたのに。間違えたか?
日が落ち始め、辺りに闇が生まれ始めると、少し不安になってくる。
後方の山々を見返ると、陽が沈んでいくのが見えた。
あっちじゃないような気がするんだけどなぁ。
顔を戻し、自分を信じて走っていく。
途中の大きな森を抜けてやっと、遠くに火が灯っているいるのを見つけた。
「よし、人もいるぞ」
辰巳の安堵の呟きと同時に頭上を大きな何かが通り過ぎていく。
その場に立ち止まると遅れて突風が辰巳を叩いた。
「なんだあれ」
既に遠くにいる何かを目を凝らして見てみる。
災厄龍。
その姿を辰巳は《MidGard》で見ていた。
レベル300のユニークモンスター。
力をつけた初心者プレイヤーが最初にぶち当たる壁だ。
上限レベルが高いため比較的レベルが上がりやすい《MidGard》だが、レベル200を超えるとその成長速度はがくっとさがる。初めの舞台である島では魔物が弱くなりすぎて、貰える経験値が少なくなるためだ。
そこでようやく大陸に渡るイベントを受けることが出来るようになるのだが、転送装置がある山には災厄龍が住みついており、こいつを倒さない限り装置は作動しない。
けれど、一人で倒すには少々厄介な敵なのだ。
勿論、レベルを上げればソロプレイでも倒せなくはないが、厳しい戦いとなるのは必至だった。
『仲間と共に手をとり進め、未踏の大地』
これが《MidGard》のキャッチコピーだ。
これからも分かるとおり《MidGard》はパーティープレイに特化している。
パーティーで戦うことが前提のため敵は見た目のレベルより遥かに強い。
災厄龍も例外ではない。
そのため、ソロプレイは難しい。
レベル200までさくさくと上げていたプレイヤー達は、災厄龍によって初めてパーティープレイの重要性を叩き込まれる。
けれど、所詮は初心者の壁。
人数で戦えば負けることはまずない。それが大人数なら尚のこと。
だから辰巳は遠くに見える人たちの心配をしてはいないなかった。
話を聞くのは、あの戦いが終わってからでいいか。
そう考え、辰巳は走る速度を落とした。
迂闊だった。
災厄龍を見て、ここが現実であることを忘れていた。
災厄龍のブレス攻撃は複数の状態異常をランダムに引き起こす。ゲームの中では死にはしないこの攻撃も、現実では即死の攻撃だった。
多くの人間がもがき苦しみ、絶命していく。
間に合え。
辰巳は走る速度を上げた。
後をついてくるのは疾風のみ。
瞬く間に災厄龍の元へ辿り着くと、更に足に力をいれ高く跳躍する。
辰巳は拳を大きく振りかぶった。
パーティープレイに特化した《MidGard》は、けれどソロプレイを推奨していた。そのため、敵は強いが一人で倒せば様々なボーナス特典が与えられた。
高みの敵に一人で挑む。そのためのスキルレベルであり、そのためのジョブレベルであり、そのための――。
グシャッ!
上限レベル2000である。
辰巳は災厄龍の頭をその拳で叩き潰していた。
崩れ落ち、地に伏す災厄龍の上に降り立つと、叫んだ。
「(俺の今後の生活の)邪魔なんだよ! この蜥蜴が!」
更に拳を振り上げると災厄龍に叩き込む。
そこで終わった。
災厄龍は光の粒となって消え失せた。
現状を把握できないミラッカたちは、呆然としながらも自分達が生きていることに歓喜した。
霧が晴れると、自分達を助けてくれた人物が現れる。
輝いているようにも見える長い黒髪を靡かせ、凛とした美しさと幼さを残した容貌の少女がそこにいた。
ミラッカには信じられなかった。この少女があの災厄龍を倒したとは。
けれど、納得するしかなかった。気の強そうな瞳をこちらに向け、険しい顔で自分達を窺う少女からは、今まで感じたことのない程の大きな魔力が放たれていたからだ。
「あのような少女が……」
それは自然とミラッカの口から零れ出た小さな呟きだった。
けれど、その小さな呟きは少女の耳に辿り着く。
ミラッカの呟きにわなわなと肩を震わせ、辰巳は叫ぶ。
「俺は! 〝男〟だ!」
短すぎましたね
本当は前二つと合わせてプロローグを一つにまとめて書こうとしていたんですが
筆が遅いのに無謀すぎ
と分けて書くことにしました。
皆さんはどちらが良かったでしょうか?