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①Leveler  作者: 日暮之道吟醸
第二章 現実は厳しい
10/21

再び恐怖する。

遅くなりましたm(__)m


PCがおしゃかになってしまい、続けるのは難しいかなと諦めてしまうところでしたが、

何とか携帯て続けていけるよう頑張ります。

「それにしても」


 そう言って、辰巳は改めて『│狂乱する聖獣ベヒモス・オーガ』を観察する。


「今回は運がよかったな」


 パタパタと辰巳の頭に降りて来たプルティナは、同意するかのように「ぷぅ」と鳴いた。

 今回はベヒモス・オーガだったからなんとか倒すことが出来た。とは言っても、バーサク状態によって物理防御が三分の一になっていなければ、最悪死ぬ所だった。


「あのレベルの突進くらいなら【│物理軽減ショックアブソーバー】でなんとか耐えれることがわかったのも、大きな収穫だな」


 ただ、このスキルがあったとしても、今は精々二度、攻撃を堪えれれば良いほうだろう。

「攻撃のほうは……今使える大技は【竹箆返し】含め、片手で数える程度しかないのが痛いな」


 物理的なダメージなら武術スキルである【竹箆返し】がある。が、それ以外の場合、使える魔術スキルでは威力が少し心許ない。まぁ、【竹箆返し】にしてもダメージ蓄積による倍返し技のため、一歩間違えれば危険だが。


「最悪、死ぬぐらい……か」


 辰巳は土埃で汚れた服を叩いた。

 至るところに擦り傷や切り傷が目立つ。動くたびに体が軋み、多分、肋骨も折れてしまっている。それでも、徐々に痛みは退き始め、細かな傷も癒え始めた。


「ようやく【自然治癒】が追いついたか。レベル1だとこのスキルも使えねぇな」


 このまましゃあ、骨がくっつくのまである程度時間がかかる。それも仕方がないと辰巳は諦めた。


「それにしても、どうなってんのかねぇ、俺の体は」


 辰巳は自分の体を見回す。


「今回ので、一つでも上がってればいいが……まぁ、上がってないよな」


 ステータスを呼び出すと、そこには相変わらずレベル1の文字。


「こうまでレベル上がらねぇと、いっそ清々しいな」


 頭の後ろを掻きながら、辰巳は苦笑する。体が少し軽くなったことに気付かないまま。


 プルティナは辰巳の頭の上で寛ぎながら、ベヒモスを観察していた。

 最早、ピクリとも動かないベヒモス。それを見ながらプルティナは首を傾げる。


 何か変。どこか変。でもよくわかんない。


 プルティナは眉間に皺を寄せて、「ぷぷぷぷぷ」と唸りながら、その違和感の正体を見極めようとしていた。けれど、いくら待っても何も変化など起きない。


 そうこうしている内に、飽きてしまったのか「ぷへへ」と笑いながら、プルティナは辰巳の頭に顔を埋め髪の匂いを吸い込んで、ご満悦の表情を零した。

 そのときだった。

 ベヒモスの体が小さな光の粒となり、消えようとする。


「ぷええ!」


 プルティナは驚いて辰巳の頭をぺしぺしと叩いた。


「やっぱり、俺の力はジョブの……」


 しかし、いつの間にか思考の海に深く潜行していた辰巳は気付かない。

 プルティナはぷくっと頬膨らませると、頭を持ち上げ――。


 ゴツンッ。


「いてぇ!」


 辰巳の頭目掛けて頭突きをした。


「ってぇ、何すんだ」


 でこを摩りながら、尚もぺしぺしと頭を叩くプルティナに辰巳は抗議する。しかし、プルティナが謝る気配はない。「ぷえ! ぷえ!」といいながら前方を指差すだけだった。


「何そんなに興奮してんだよぉ」とプルティナの指差すほうを見て、辰巳は凍り付く。


 それは紛れもなく、災厄龍と同じ現象。


 この世界では、ゲームと違い死体は残ったままだ。素材だってしっかり自分の手で剥ぎ取らなければならない。光の粒になって消えることなどないのだ。

 しかし、何事にも例外はある。


「また卵かよ!」


 光の粒が完全に消え、再び集束していく。そして、現れたのはやはり巨大な卵だった。

 辰巳はうんざりしながら頭を抱えた。

 この卵もそうだが、この先ユニークモンスターを倒すたびに卵が出てきたら、そう考えると実に恐ろしい。


「だから、俺は│調教師テイマーじゃねぇ!」


辰巳の悲鳴は虚しく森中に響いた。

お読み下さりありがとうございます。


ケータイで打つのは大変ですね笑


ケータイで打っている間は短かったり、変な所で切れたりすると思います。

読んでくださる皆様には大変ご迷惑をおかけすると思います。

本当にごめんなさい。


誤字脱字も多いと思います、ごめんなさい。


益々のろのろ更新となてしまいますが出来るだけはやく更新出来るように頑張りますので、今後とも応援よろしくお願いします。

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