秋血雨
今回は玄水ですよう!愉死んでってね!
病み玄ぷまぁ(^q^)
番傘を差し黒い着物を着流して、雨の中から眺める椛は、なんて美しいのだろう―――
前世のそのまた前世から、僕は貴方を愛してた。だから貴方とこの世界で出会えて、この上ないほど歓喜している。貴方だけを愛して、愛して、愛してる。貴方が僕を見てくれるなら、僕は何だってしよう。僕に口を聞いてくれるのなら、僕はとびきりの笑顔で答えよう。僕は、それだけで十分だ。貴方が居るのなら、それで十分だ―――
・・・そう、思っていたんだ。
嗚呼、僕を見てほしい!僕と話してほしい!僕だけを見て、僕だけと話してほしい!そう思い始めたんだ。ああ、僕はなんて傲慢なのだろう。貴方がほしいと思うなんて。欲しくて欲しくて仕方ないなんて。僕以外を見ないで欲しいなんて。僕以外と話さないで欲しいなんて。どうしたら貴方が全部手に入る?頭も体も命まで!我慢できない。
欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい嗚呼、我慢できない。どうしたらいい?どうしたら貴方が手に入る?愛しい愛しい愛しい愛しい。
欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しいほしい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しいほしい欲しい欲しい
貴方が好き。愛してる。魂から愛してる。だから、だから―――
手始めに貴方の家族を殺した。次に貴方の召使を殺した。居候の3つ子を殺した。友人を殺した。貴方を知る全ての者を殺した。これで貴方のことを知る者は僕以外居ない!だんだんと目に光が無くなってゆく貴方を見るのはなんと愉しいのか!
ああ、でも物足りない。僕がこれほど何かに執着するのは初めてだ!嗚呼、愉しい!
雨が降っている。僕は丁度黒い着物に番傘だったから、塗れずにすんだ。貴方をこの腕に抱きしめて、時折落ちてくる椛の紅く色づいた葉を眺めながら、ついに
貴方を手に入れた。手に入れてしまった。
貴方のこの上なく美しい魂を、僕の作った鳥籠・・・魂籠に閉じ込めた。中身の無い人形になった貴方を抱きしめ、番傘で僕と貴方の姿を隠す。永遠に開くことの無い瞼と、絶対に命尽きることの無い僕は、この綺麗な椛をただただ、眺めていた。
この幸せな時に身を委ね、雨の中から貴方と眺める椛は、なんと美しいことか―――――