第2話 意外な姿
ご飯は会社の近くにあり、社員もよく利用する洒落たレストランでだった。
席につくとウェイターが2つずつお水とお手拭きを置いて行った。
「何にする?」
私は彼にこどもっぽいと言われそうだがオムライスと答えた。
しかし、珍しく彼は私をいじることなくウェイターを呼び、注文してくれた。
「オムライスとハンバーグのセットで。」
「かしこまりました。」
そのメニューは、私と同じでなんだか子供が好きそうなメニューで笑ってしまった。
「なんだよ、ここの好きなんだよ。それにお前も似たようなもんだろ。」
と、彼が恥ずかしそうに言った。
その可愛らしい姿に、不覚にもまたときめいてしまった。
初めて彼と二人でいった食事は意外と楽しく、話も合った。
どの映画や音楽が好きだとか話は尽きなかった。
相変わらず意地悪なところがあるが、それも彼らしくていいなと思えるほどだった。
食事も終わり、そろそろ帰ることになった。
「今日はごちそうさまでした。」
「あぁ。ついでに車で送ってやる。」
「大丈夫です!電車で帰りますから!」
そこまでお世話になるのも申し訳なくて辞退したのだが、聞き入れてもらえず結局送ってもらうこととなった。
車の近くまで行き、後ろに乗ろうとすると、「お前の席は前。」と指定された。
なぜか助手席に乗れたことが少し嬉しく感じた。
なんだろうこの気持ち。
今日の私はおかしいのかもしれない。
~レストランまでの道のり~
並んで歩いていると、
「お前意外と小さいんだな。」
「小さくないです。標準身長はあります。川田課長が高いんです。」
「お前とキスするときは、大変そうだな。」
その言葉で課長とのキスを想像して、一人顔が赤くなった。
普通これセクハラに入っちゃいますよね(笑)
設定では、紗月158cm、川田186cmです。
全2話の予定でしたが、もう1話いりそうです。
配分間違えました。