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なにゆえと to.2

作者: 社暖簾

想い出せばあれはなんだったのだろうと思う時がある。


なぜ、ブランコに乗れないだけで上級生と喧嘩したのか。

なぜ、石を蹴りながら帰っていただけで怒られたのか。

なぜ、外で遊んでいたのに教室に帰ってきたとき「ねぇねぇさっきの隣のクラスのやつ見た!?」と聞かれたとき「ああ見た見た!すごいよね!」と言ってしまったのか。

なぜ、委員会で帰るのが遅れて教室に一人たたずむ彼女に惚れたのか。

なぜ、勘違いのうえ濡れ衣を着せられ嘘吐き呼ばわりされたのか。

なぜ、毎日夜遅くまで遊んでいた彼とだんだん合わなくなったのか。

なぜ、アイツを苗字で呼ぶようになったのか。

なぜ、死んでいたネコをじっと見つめていたのか。


今までも、今でも、わからないあれらは今の自分にどんな影響を与えているのだろうか。

わからない。

わからないけれど、不意に思い出すあれらはいつも綺麗なのだ。

甘くも苦くもあるのだけれど、華やかで暗くもあるけれど、

なぜか、今にして思えばどれも輝いて見えるのだ。


たとえばかりにもしもなら、

あれらをわかる自分になれたかもしれない。

けれど、

あなたがあなたであるように、わたしはわたしなのだ。

あなたになれなかった、わたしなのだ。

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