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■ この世界のスペイン内戦(1936–1939)

1. 前史:スペイン王政の弱体化と政治的二極化(1920–1935)

この世界でも、現実同様にスペインは第一次世界大戦に参戦しておらず、

「中立国バブル」と戦後不況を経験します。しかし現実以上に不況が深刻化

する理由は以下:

• 日本発の世界恐慌がより広範な波及を生み、スペインの投資資本(英仏)

も収縮

• スターリングブロック・フランブロックが形成され、

スペインはどちらにも正式参加できず貿易の孤立化が進む

• 農産物価格の暴落でアンダルシア・エストレマドゥーラが暴動化

結果として、1920年代後半から、

• 急進左派(社会党・共産党)

急進右派カルリスタ・ファランヘ

の二大潮流が激化し、内戦の火種が形成されます。

---

2. 1936年:内戦勃発の構造

● 1936年2月:人民戦線の勝利

左派連合が選挙で勝利し、土地改革と軍部改革を宣言する。

これに対し右派軍人・貴族・教会が反発。

● 独伊露が軍部蜂起を支援

• ドイツ:大戦後の屈辱と国際的孤立を跳ね返すため、海外での勢力拡大を

狙う

• イタリア:ムソリーニが地中海覇権を追求

• ロシア(ヴランゲリ独裁):反共の最先鋭として、ボリシェヴィキの拡散

を恐れ、右派支援に傾く

この世界ではロシアが白軍独裁(ヴランゲリ政権)であるため、

右派=国粋派に独伊露が支援する点が大きな改変ポイントです。

● 左派政府の要請でフランスが躊躇、日本が距離を置く

フランス(フランブロック)が人民戦線を支援しようとするが、

英国スターリングブロックが介入反対

• 日本連邦は「欧州介入せず」の方針を堅持

• 米国分裂状態(英領北米とヌーベルフランスの緊張)で不干渉

のため、決定的支援が遅れます。

---

3. 国際化するスペイン内戦

■ 国粋派(右派)

支援国:ドイツ・イタリア・白ロシア(ヴランゲリ政権)・蒋介石中華(武

器供与)

目的:

• 地中海での勢力圏拡大(伊)

• 南欧に親独政権確保(独)

• 反共プロパガンダの象徴(露)

• 武器輸出の拡大(蒋介石政権)

国粋派軍は、独伊の航空支援とロシアの軍事顧問団によって軍事的主導権を

握りやすくなります。

---

■ 共和派(左派)

支援国:

• フランス(限定的)

• スターリングブロックの英領北米系義勇軍

• メキシコ

• 国際旅団(社会主義者・アナーキスト・自由主義者)

ただし、

ソ連が存在しない(ロシアは白軍独裁)ため、現実のような

ソ連による大量の兵器・軍事顧問・NKVD的干渉 が起こりません。

そのため共和派は内部対立を調停できず、

• アナーキスト(CNT–FAI)

• 共産党

• 社会民主党

• 地方自治主義者(カタルーニャ、バスク)

が統制できず、軍事的に苦境に立ちます。

---

4. 戦争の推移(1936–1938)

● 最初の段階

• ドイツ空輸部隊がモロッコ ~ イベリア半島への国粋派軍移送を成功

• イタリア海軍が海上輸送を支援

• 国粋派がアンダルシア・エストレマドゥーラを制圧

共和派はマドリード・カタルーニャを死守。

---

● 1937:バスク戦線

ロシア空軍顧問団とドイツ空軍が合同でゲルニカ空襲を実施。

この世界では、ロシアの白軍派兵がプロパガンダ的に大きく扱われ、

「反共を世界に示す聖戦」

と国粋派が宣伝します。

---

● 1938:エブロ川の戦い

共和派の最後の大攻勢は、

• 弾薬不足

• 航空支配の喪失

• 内部対立の激化

により失敗。

独伊露の三国が共同で航空支援し、国粋派が主導権を奪還。

---

5. 1939:国粋派勝利とその結果

1939年3月、マドリード陥落。

共和政府はバルセロナ経由でフランスへ亡命。

● フランコ体制ではなく「三国共同保護」式の独裁に

独伊露が支援したため、

この世界ではフランコ単独の独裁ではなく、三国の勢力均衡を反映した複合

的独裁体制になります。

• ドイツ派:軍・航空部門を優位に

• イタリア派:治安機構とファランヘ内部を掌握

• ロシア派(白軍顧問団):秘密警察・反共監視体制を制度化

スペインは事実上、

独伊露枢軸陣営の南欧拠点 となります。


---

■ スペイン内戦が世界に与えた影響

1. 独伊露枢軸の結束強化

三国の共同軍事行動は、

「枢軸三国軍事委員会」

という新組織を生む可能性があります。

2. 蒋介石中華が独伊露側に接近

武器輸出と軍事顧問団派遣を通じ、

蒋介石政権が枢軸側と結びつきを強めます。

3. 日本連邦は欧州介入を避ける姿勢を強化

スペイン内戦の泥沼化を見て、

「欧州とは安全保障を切り離す」という方針がさらに固まる。

4. スターリングブロック・フランブロックの分裂

共和派を助けられなかったことで英仏の不協和音が表面化し、

ブロック内部の外交協調は低下。

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■ まとめ:この世界のスペイン内戦の特徴

項目 現実世界 この架空世界

国粋派支援 独・伊 独・伊・白ロシア・蒋介石中華

共和派支援 仏・英・ソ連 仏(限定)、国際旅団、英領北米義勇軍

ロシアの立場 共産主義で共和派支援 白軍独裁で国粋派支援

結末 フランコ独裁 独伊露の影響下の複合独裁

国際影響 枢軸の台頭 独伊露の結束がより強固

この結果、

第二次世界大戦の発火点としてスペインが果たす役割はさらに大きくなる

という歴史線が想定できます。

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