この世界の1920年代
■1:世界の政治地図(1920年頃)
◎ヨーロッパ
• フランス:戦勝国だが人的・財政的疲弊が深刻
• イギリス:海軍と金融の覇権は維持
• ドイツ:革命後の新政府は議会制だが脆弱、軍備制限は緩い
• オーストリア:縮小国家として再出発
• イタリア:勝者だが不満が強く、民族主義が台頭
• ロシア:ニコライ二世退位後、アレクセイ即位だが君主制維持。
しかし国内は半内戦状態、ケレンスキー派と保守派が争う。
◎アジア
• 日本連邦:
- インドシナ、フィリピン、インドネシア、新海、蝦夷・樺太を含む多民
族超大国
- 朝鮮戦争勝利で満州への影響力絶対化
- 英仏とアジア利権を巡り摩擦
◎北米
• 英領北米:自治から完全独立へ移行
• 新海(日本連邦):安定した西海岸国家
• ヌーベルフランス:ナポレオン帝国の伝統を継ぐ独立国、軍備強化中
◎中華
• 辛亥革命を経て完全分裂
• 軍閥と列強の勢力圏が複雑に交錯
• 日本連邦は満州・山東・福建などを管理
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■2:1920年代の国際関係の動向
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◎( A)「日本連邦の台頭」と英仏の牽制
第一次大戦後、
日本連邦は世界で唯一「戦後不況」をほぼ免れた大国。
• 満州資源と東南アジアのゴム・石油が潤沢
• 海軍は世界三位(実質二位)
• 特にインド洋〜太平洋の制海権をほぼ独占
英仏からすると「やりすぎ」状態。
そのため次のような牽制が起きる。
●英仏の対日包囲政策の開始
• インド洋に英海軍を増派
• 仏印の残余地域(ラオス周辺)に影響力を残そうとする
• 中華軍閥への英仏武器支援
• 北米独立国との友好条約推進
●日本連邦側も対抗
• 新海・琉球・台湾・インドシナからの航路の軍事化
• 朝鮮・満州に軍備増強
• 南洋委任統治地への移民促進
結果として、
アジアにおける緊張が1920年代から高まり始める。
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◎( B)ヨーロッパ:ドイツ再興の胎動
史実では過度な賠償がドイツを圧迫し極右が台頭するが、
この世界では賠償は重いが日本連邦による経済調停で多少和らぐ。
●その結果
• 極右・極左は一定の支持を得るが連立に入れず
• 議会制ドイツは辛うじて安定
• ただし軍部は再軍備の準備を続ける
●「ドイツ復活」が予感される理由
• 経済回復が史実より早い
• 軍備制限が緩く、陸軍20万維持
• ロシアが弱体化しており、東方への野心が再興しやすい
1920年代末には、
「次の大戦ではドイツが再挑戦する」と欧州全体が感じ始める。
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◎( C)ロシア:帝政維持だが半内戦状態が継続
• ニコライ2世退位
• アレクセイが皇帝だが政治能力は弱い
• ケレンスキー派(立憲自由派)と保守派が対立
• ボリシェヴィキは社会的支持が薄い(参戦していないため不満が爆発しに
くい)
●ロシアで起きる現象
• 国境地帯でポーランド・バルトと紛争多発
• コサック地域が半独立化
• 南部でウクライナ独立派が抵抗
欧州列強はロシアを「緩衝地帯」に据え置き、
積極的関与を避ける。
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◎( D)北米:三極構造の成立
●英系北米(独立国)
• 英連邦の一員
• 英語圏経済圏として安定
• 南部は再統合後、緩やかに工業化
●新海(日本連邦西岸国家)
• 日本連邦の枢軸州として繁栄
• 太平洋航路の要衝
• 大規模日系移民が増加
●ヌーベルフランス
• ナポレオン帝国の名残
• 1920年代に軍備増強
• アメリカ中西部の仏語圏を固める
この三つは互いに競合しつつ、
対欧州での協調も見せる。
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◎( E)中華:二十年代軍閥戦争の泥沼
この世界では日本連邦の影響がより強いため、
史実の北伐は起こりにくく、
中華は長期分裂が固定化する。
●主要勢力
• 奉天(満州):日本連邦の保護国
• 山東:日仏の争奪
• 長江流域:英米支援の軍閥
• 広州:独立志向の共和派
• 雲南・四川:準独立国化
列強は互いを牽制し合うため、
中国統一を望む勢力は潰される。
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■3:1920年代の経済
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◎( A)日本連邦経済の黄金期
• 東南アジア資源の独占
• 満州工業地帯の拡張
• 北米(新海)との貿易活発
• 東京・京都・大阪が世界金融の一角に
「日本のイギリス化」ともいえる構造。
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◎( B)アメリカ(英系北米)の“静かな繁栄”
• 英連邦の金融支援
• 新海とも経済連携
• 人口増加は適度で国内の社会摩擦が少ない
• ニューヨークとボストンが金融中心へ
史実の「アメリカ一強」にはならず、
英・日・仏と肩を並べる中堅大国。
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◎( C)欧州は全体的に緩やかな回復
• フランスの復興は遅い
• ドイツは比較的早く回復
• イギリスは海運と金融で安定
• ロシアのみ停滞
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◎( D)世界恐慌への伏線
1920年代後半から、
日本連邦・英系北米・ドイツの景気過熱が進み、
この世界でも世界恐慌の火種が生まれつつある。
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■4:1920年代の文化・思想
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◎( A)日本連邦の多文化化
日本・琉球・台湾・インドシナ・インドネシア・新海が
文化的に融合し、次のような特徴が生まれる。
• イスラム大名(大友氏)文化と日本文化の融合
• キリシタン大名領(小西)のラテン文化の影響
• 新海の北米先住民・日系・欧州系との混合文化
• 京都・ハノイ・マニラ・江戸が文化都市として栄える
世界でも稀な多宗教・多民族連邦文化が形成。
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◎( B)欧州の退廃文化
• ベルリン・パリでモダニズム台頭
• 革命思想の再興(ドイツ革命の余波)
• ロシアから芸術家流亡
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◎( C)北米文化の多極化
• 英語・フランス語・日本語・日系クレオール語が並立
• ハリウッドではなく、新海の港町が映画の中心になる可能性あり
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■5:1920年代の国際緊張のポイント
1920年代の終わりには、
以下の三つの「火薬庫」が存在する。
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●① ドイツ再軍備の可能性
議会が弱く、軍部が独自に再軍備を進行。
欧州は「再戦」を恐れ始める。
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●② 日本連邦と英仏のアジア利権衝突
• ビルマ
• 雲南への鉄道
• マレー半島の権益
などが衝突の火種。
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●③ 中国軍閥戦争の泥沼化
統一を阻止すべく英仏日が互いを警戒し、
介入が交錯し情勢が悪化。
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■まとめ:この世界の1920年代の本質
日本・英・仏が均衡する多極世界のなかで、
ドイツとロシアの不安定さが増大し、
中国が軍閥化のまま固定される時期。
20年代後半には、
すでに「第二次世界大戦」の影がちらつき始めている。




