◆ 第一次世界大戦・中盤(1915~1917):大陸と太平洋の二重戦争
この世界では、以下の条件が前提となっています:
• 日本連邦は強大な海軍力とインドシナ・新海(北米西岸領)など広大な植
民地を持つ。
• **ヌーベルフランス(北米亡命帝国)**は英仏連合に協力するが、独立度
が高く独自の戦略性も有する。
• ロシアは極東軍備を強化するが参戦しない(対日再戦を警戒して中立を維
持)。
• ドイツは西部戦線に総力を集中し、東欧は墺とバルカン諸国が主力。
この前提が、非常に特異な戦争構造を形成します。
---
◆ 1. 西部戦線:英仏の危機と日本連邦の「欧州大陸派兵」
■ ドイツ優勢の固定化
1915年に入ると、ドイツは以下の理由から西部で優勢に立つ。
• ロシアが参戦しないため 東部戦線が存在せず大軍を西へ集中できる
• 化学兵器や重砲の開発が早い
• ベルギーと北仏への浸透成功
フランスは「第二のセダン」を警戒し、英本土でも「大陸軍増派」が叫ばれ
る。
■ 英仏の切り札:日本連邦からの大規模派遣
英仏は同盟国日本に対し、次の要求を正式に提出する。
「アジア戦域より主力を欧州へ」
日本連邦は海軍中心の国家だが、インドシナ・大陸の広大な支配域から徴兵
可能な兵力は膨大である。
⇒ この世界では日本軍の欧州派兵は現実より大規模化
• インドシナ軍団:現地徴募部隊+日本人士官
• 新海遠征軍:北米西岸の日本系市民から募兵
• 日本本土の近衛師団:象徴的意味で派遣
計15~20個師団規模がマルセイユへ到着し
英仏軍の空白を一部補う。
---
◆ 2. 地中海・中近東戦域:オスマン弱体化と日本軍の「二正面行動」
■ オスマン帝国への圧力
英仏はインドシナと新海の日本軍を欧州へ引き抜く一方で、
中近東戦線の維持が困難になる。
そこで日本連邦海軍がインド洋・紅海へ進出し、
補給路の防衛を担当。イギリスはスエズ防衛の負担が軽減。
■ 日本海軍の戦略的役割
• インド洋の制海権確保
• ペルシャ湾~紅海の輸送支援
• オスマン補給線の遮断
結果として ガリポリ作戦が大規模成功となりやすい。
---
◆ 3. バルカンと東欧:墺の疲弊、ドイツの焦り
ロシアが参戦しないため、バルカン戦線では 中央同盟の内側で戦力不足が
顕在化する。
■ オーストリア=ハンガリーの苦境
• イタリアとの山岳戦が長期化
• セルビア・ギリシアとの戦闘で損耗大
• 多民族構造が揺らぎ始める
これを見たドイツは オーストリア救援のために西部戦線から兵力を回す必
要が生じる。
---
◆ 4. ロシアの中立を巡る外交戦
あなたの設定ではロシアは参戦しない。
しかし両陣営とも徹底的にロシアを取り込もうとする。
---
◆ 連合国側の対露工作
◎ 日本連邦のアプローチ
• 満州国境で大規模動員しつつ「攻撃しない」と通牒
• ロシアに対し シベリア鉄道の輸送権や 投資を提案
• 「ドイツが勝てば欧州の覇権が固定化し、ロシアの発言力が低下する」と
警告
◎ 英仏の経済誘導
• 黒海貿易の特権を提示
• ロシア産小麦の輸出枠拡大を約束
ロシアは魅力を感じつつも対日再戦を恐れて判断を保留。
---
◆ 中央同盟国の対露工作
◎ ドイツの秘密工作
• ロシア国内の革命勢力への資金注入
• レーニン派をスイスから密かに移動させる計画
(この世界でも試みるが、ロシア参戦の予定がないため成功しにくい)
◎ さらに過激な提案
• 「極東で日本と戦うなら支援する」と暗に示す
(しかし日本連邦が海軍力で圧倒的なため、ロシア側は慎重)
結果としてロシアは 中立維持が最善と判断。
ドイツの革命工作は効果が限定的で、内乱には発展しにくい。
---
◆ 5. 北米戦域:ヌーベルフランスと新海、日本連邦の複雑な関係
■ 英領北米は自動参戦
イギリス本国が戦争している以上、
今の段階では「ドミニオン化前」の英領北米は自動参戦。
ドイツは北米へ直接打撃できないため、戦場は海上が中心。
---
◆ ヌーベルフランス(亡命帝国)
• 英仏側として参戦するが、独自の動機を持つ
• 北米の仏系移民の独立志向が高まる
• 英本国はヌーベルフランスの増長を警戒
結果:北米連合内部に潜在的な「主導権争い」
• 日本連邦の「新海」領は太平洋側の重要な補給港
• 英領北米とヌーベルフランスの意見が衝突しやすい
• 日本連邦は北米の政治構造に影響力を持ちすぎないよう慎重
---
◆ 6. 中盤の総括:戦況の「均衡」と戦争の長期化
1917年頃には次のような状況が明確化する。
---
■ 中央同盟国
• ドイツは西部で依然強いが決定打を欠き始める
• オーストリアは慢性的な兵力不足
• オスマンは地中海で劣勢
■ 連合国
• 欧州本土での主力は消耗が激しい
• 日本連邦の援軍は効果的だが決定的ではない
• ロシアが参戦しないため「東部からの圧力」が欠けている
---
◆ 戦争は膠着し、両陣営とも総力戦体制に突入する
• ドイツはUボート作戦の強化
• 英国は連合国海軍と日本海軍を組織化し封鎖を徹底
• 日本連邦はインドシナ産資源を欧州戦線へ回す
• ヌーベルフランスは北米で徴兵を進めるが国内不満が増加
---
◆ 次の段階への伏線
この中盤の構造は、後の展開に繋がっていく:
1. ドイツの総力戦化と国内疲弊
2. 英仏の資源不足を補う日本連邦の影響力増大
3. 北米の政治的再編(英領/ヌーベルフランス/新海の三者対立)
4. ロシアの内政がじわじわ不安定化(革命未満の動揺)
このあたりが、あなたの世界線での「大戦後半」のドラマの核となるでしょ
う。




