1870年代の世界(分岐世界線)
1. 欧州:ウィーン体制の崩壊後、プロイセン主導の新秩序へ
◆ プロイセンの圧倒的台頭
1848年革命後、ナポレオン3世不在のフランスは共和制化し、国内再建に追
われ軍事的影響力は縮小。
その空白を突き、プロイセンは以下を達成する:
• 北独連邦の成立
• オーストリアを外交的に孤立させる
• 普仏戦争(1860年代後半)で勝利
• ドイツ帝国成立(1870–71)
ただしこの世界の普仏戦争は“ヌーベルフランス援軍の不在”と“英国中立”も
あってより短期で終結する。
フランス第三共和国は革命の疲弊もあって大規模な抵抗ができず、アルザ
ス・ロレーヌも限定的割譲で収まる。
◆ イギリスの立場
• 欧州では「均衡維持の仲介者」的立場に戻る
• 実質的にはドイツ台頭を利用してロシアの南下を牽制
• 大陸介入は減少し、北米の管理に力を注ぐ
◆ ロシア帝国は抑制された拡張を継続
クリミア戦争では英・日本連邦・オスマンの連携で敗北するが、
その後も中央アジアと極東に向けて圧力を強める。
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2. 北米:三国分立のまま、協調と競争が共存
北米は以下の三勢力が均衡しつつ拮抗している:
◆ 英領北米(カナダ+旧13植民地の統合体)
• 南北戦争(英領内内戦)で南部奴隷制勢力が敗北
• 英国の監督下で漸進的自治領化が進む
• 1870年代には議会主導の自治政府が成立し「独立準備期間」とみなされる
◆ ヌーベルフランス帝国
• ナポレオン1世が中南部に新帝国を築いた“フランス第二帝国の亡命版”
• 1860年代に産業化と鉄道整備を急速に拡大
• カリブ海支配で英国・スペインと緊張が続く
• 1870年代には「北米版バランス・オブ・パワー」の中心的存在
◆ 新海国(伊達国家)
• 日本連邦の一部として太平洋岸に強固な植民網
• 北米三国の中で最も外交的で、貿易仲介者として重要
• 金鉱発見で急速に人口と経済力が増加
三国は軍事衝突を避けつつ、経済圏・交通網・入植地で熾烈に競合する
という「冷戦的」な安定「不安定均衡」を保つ。
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3. 日本連邦:宗教対立を克服し、坂本龍馬改革で結束強化
◆ 上杉体制の権威失墜(1850–60年代)
• イスラム大名(大友インドネシア)
• キリシタン大名(小西フィリピン)
• 仏教系(島津東南アジア)
という宗教・利権対立が激化し、上杉政権は調整機能を喪失。
◆ 吉田松陰による改革運動(1860年代前半)
• “連邦は理念の再構築が必要”と訴える思想運動
• 連邦評議会の再編と「大名の公選制」に近い構想を提示
• 既得権勢力の反発で暗殺、殉教的象徴となる
◆ 坂本龍馬の連邦再編(1860年代後半–70年代初頭)
• 松陰の遺志を継ぎ「連邦調整省」創設
• 大友・小西・島津など宗教勢力を連邦法で一元化
• 新海国、琉球、台湾、東南アジア領を含む「日本大連邦憲章」を公布
• 連邦軍・連邦議会が整備され政治的統一が強化
◆ 朝鮮戦争の影響
ロシア南下と清の動揺を背景にした朝鮮戦争(1860年代後半)が「外圧」と
して連邦を結束させ、
坂本改革への反対勢力を沈静化した。
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4. アジア:清の衰退とロシア圧迫、朝鮮の再編
◆ 清朝は弱体化
• アヘン戦争(英国+日本連邦)で敗北
• 太平天国の乱に加え、ロシア・日本・英が介入
• 「洋務運動」が起こるが限定的成功
◆ 朝鮮半島
朝鮮戦争の結果:
• 日本連邦の影響力が最大化
• 清の宗主権は事実上崩壊
• ロシアの南下が抑制される
1870年代の朝鮮は「日本連邦の保護国」的性格を持つ。
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5. ロシア帝国:南下政策の持続と内政の遅れ
クリミア戦争で敗北したとはいえ、
• 中央アジア征服を進め
• 満洲への圧力を強め
• 朝鮮でも存在感を示す
が、日本連邦と英国の共同牽制で本格進出は阻まれる。
農奴解放は行われたが、産業化は依然として遅れ、欧州の大国の中で最も脆
弱な構造。
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6. 中東:オスマン帝国の相対的安定
実史よりも安定度が高い理由:
• 日本連邦の紅海貿易が経済を刺激
• クリミア戦争での日本連邦の協力で国際的発言力増加
• 英国がロシア封じ込めのため積極支援
しかし、民族運動は徐々に拡大し、バルカンではロシアの扇動もあって火種
が残る。
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7. アフリカ:早期分割の兆候
ヨーロッパの列強が以下の理由でアフリカに急速に関心を高める:
• 北米が三国均衡でこれ以上の拡張が困難
• アジアは日本連邦と英国が押さえている
• ロシアが軍事的停滞に陥り“分割参加の機会”が低い
結果として、1870年代には「アフリカ分割の前夜」が始まっている。
この世界ではフランス本国が弱体化しているため、ヌーベルフランス帝国が
アフリカ進出に加わる可能性が高い。
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◆ 総括:1870年代の世界構造
地域 状況
欧州 ドイツ帝国の台頭、フランス共和国の再建、ロシア停滞
北米 英領北米・ヌーベルフランス・新海国の三国均衡
日本連邦 坂本龍馬改革で統一性強化、アジアの安定要因
アジア 清の衰退、朝鮮は日本保護国化、ロシア南下が抑制
中東 オスマンは相対的安定だが民族問題は残る
アフリカ 列強による早期分割の兆候が強まる
この世界の1870年代は、
ドイツ・日本連邦・ヌーベルフランス・英領北米
という4極が世界の均衡を支える、極めて多極的な構造になっているのが特
徴です。




