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■ この世界のウィーン体制(1815〜)

1. ウィーン会議の基本構造:史実より“妥協的”な体制

ナポレオン本人が欧州大陸から消えたため、会議参加国(英・墺・露・普)

は「大陸再侵攻」という脅威が消滅したと判断する。

しかし、ヌーベルフランス帝国に渡ったナポレオンは依然として政治的影響

力を持つため、完全な安心は得られない。

◎ 主な合意点

• フランスの領土はルイ18世の王政復古を容認

• ただし、王政の権限はかなり制限され、議会派の要求が強い。

• プロイセンの強化が抑制気味

• ナポレオンが欧州に戻らないため、露・墺がプロイセン強化に慎重。

• ポーランド問題は“分割維持”

• ロシアによるポーランド完全支配に英墺が反対し、限定的な自治領に留ま

る。

• イタリアはオーストリアの影響力が強化

• ただしサルデーニャ王国も一定の拡大を得る。

=全体的に「極端なパワーバランス調整は不要」というムードが支配し、史

実より保守的な線に収束。

---

2. 英国の立場:ヌーベルフランスと日本をにらんだ二正面外交に

英国は大陸に安定が戻ったことで、関心が北米・南洋の競争へ集中する。

◎ 英国の懸念

1. ヌーベルフランス帝国でナポレオンが再起する可能性

2. 日本の太平洋進出(新咲州・新海州、豪州進出)

3. カリブ海・中米におけるスペイン勢力の弱体化

そのため英国は次の方針をとる:

• 欧州では保守的秩序の維持

• 北米ではフランス勢力の封じ込め

• 太平洋では日本との同盟深化(反蘭戦争後の信頼)

英国外交が三角形のバランスゲームを展開していくのが、この世界の特徴。

---

3. フランス本国の立場:王政復古だが“中空の権威”

ナポレオンが欧州にいないため、ルイ18世は即位するが、その権威は史実以

上に脆弱。

◎ 理由

• 国民と軍部の英雄=ナポレオンが健在で、北米に「新帝国」を樹立

• フランス国内の共和派や自由主義派は、北米のナポレオンに期待

• 王政復古政府は欧州列強の後ろ盾で成り立つ

実質的に、フランス本国は「ナポレオン派と王党派の二重権威」状態にな

る。

そのためフランス本国は欧州列強に従順で、ウィーン体制を乱す行動をとら

ない。その代わり、北米ナポレオン政権は「海外の革命の中心」として機能

する。

---

4. ロシア帝国:欧州安定化と太平洋への関心

ロシアは史実同様、ヨーロッパの守護者を自認しつつ、同時に太平洋へも目

を向ける。

◎ この世界の独自要素

• 日本が蝦夷・樺太・アラスカ(新咲州)を抑えているため、ロシアの南下

が阻害される

• ロシアは代わりに中央アジアへ勢力を伸ばす

• 英国とロシアの対立はインド・中央アジアで激化

欧州では保守的秩序維持に熱心だが、アジアでは英露対立が深まり、日本も

巻き込まれる。

---

5. オーストリア帝国:史実以上にウィーン体制の“調停者”へ

ナポレオンが欧州に戻らないため、オーストリアは相対的に余裕を持つ。

◎ 増大する役割

• 大陸の保守秩序を維持する調整役

• イタリア半島での覇権維持

• ドイツ連邦の議長国としてプロイセンを牽制

メッテルニヒ体制は史実以上に安定し、1848年革命のような爆発が遅れた

り、規模縮小する可能性がある。

---

6. プロイセン:強化が遅れ、統一ドイツへの道が遠のく

ナポレオン脅威が消滅したため、プロイセンの軍事的強化が不要と判断され

る。

◎ この世界の特徴

• 領土拡張は史実より控えめ

• オーストリアの影響力が強く、ドイツ連邦の主導権を握れない

• 統一への動きが非常に遅れる、またはオーストリア主導の可能性が高まる

=19世紀後半の「ドイツ帝国」の成立時期がずれ、欧州パワーバランスが長

期安定化する。

---

■ グローバルなウィーン体制の特徴

この世界のウィーン体制は欧州内に限らず、世界規模で構築される点が大き

く異なる。

1. 欧州:保守秩序+フランスの二重権威

2. 北米:ヌーベルフランス帝国 vs 英領北米 vs 日本領北米

3. 太平洋:日本と英国の協調

4. インド洋:日本・島津・大友による南方ネットワーク

5. 中央アジア:英露対立の主戦場化

史実の「ヨーロッパ秩序の再建」ではなく、

欧州・北米・アジア・太平洋を含む大規模な勢力均衡 が形成される。

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■ この世界のウィーン体制がもたらす未来予測

1. 19世紀中盤の革命の連鎖は縮小/遅延

2. ドイツ・イタリアの統一は史実より遅い

3. 英国の海洋覇権は更に強固に

4. 日本の太平洋帝国化が19世紀初頭から進行

5. 北米で三極構造(英・仏・日)が固定化

6. アジアで英露対立が早期激化

7. 南洋(豪州・NZ・インドネシア)に日本の影響増大

この結果、19世紀後半の大戦争(史実のクリミア戦争や普仏戦争)は様変わ

りし、

むしろ太平洋や北米が主戦場化する可能性が高い。

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