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子供扱い

夏休み2度目の帰省。列車内で考えていた。


結局あの後も会長の腕の中で二度寝してお昼近くまで寝ていた。起きると会長は既に起きていて、すごい間近で私の顔を見ていたのだ。


「な、なんですか?」

「よだれが出てるぞ」


そういうと私の頭をポンと叩いてシャワー室に向かっていった。

「お前も一緒に入るか?」

「入りません!」


そのまま駅まで送ってくれたが、車内ではずっと手を握られていた。片手が使えないと運転しづらくないかと言っても「またしばらく会えないからな」の一言。

もしや、会長は私のことが好きなのか?頭の中がモヤモヤして整理がつかない。好かれているのは嬉しいが、どう考えても会長は私を子供扱い。絶対恋愛感情ではない。ペットのような存在なんだろうか。


さっきまで会っていたのにもかかわらず、会長に会いたくてたまらない。私までどうかしてきた。笑える。


再び自動車学校に通う日々後半戦スタート。学科も実技も一発合格。得意気に会長に報告して、戻る日を伝えた。

「明日戻ります。何かお土産いりますか?」

「そうだな、なにか甘いものがいい。何時到着だ?事務所には来るんだろ?」

「お昼過ぎに駅に到着するので、そのまま事務所向かおうと。事務所めちゃくちゃ汚いでしょ?この間ひどかったですもん」

「そうだな。お前レベルでキレイにできるやつはいなかったな。完敗だ」

「完敗って」

そう笑うと会長が黙った。

「会長、どうしました?」

「いや、なんでもない…」

「とにかく会長が好きそうな甘いものを買って明日帰りますね」

「駅に迎えをよこす」

「だからそんな甘やかすのはやめてください。わざわざバイトを迎えに来る会社って普通ないですよ」

「そうか」

会長はホントに私を子供扱い。心配してくれるのは嬉しいが、度が超えない程度にしてほしい。

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