第19話ー②
「よいしょっと。よろしく。」
「よろしく、です。」
三学期初めということで席替えが行われた。
俺は、窓際から2番目の1番前の席。左隣は、空優になった。他の3人とはまぁ、バラけた。
別に前の席になったこと自体に文句はない。黒板見やすいしねぇ。
「この後って、国語、でした、よね?」
「そだなぁ。」
そのあとは軽く、話があって授業は終わった。ちなみに今は2時間目。次が、3時間目でそこから普通に授業が始まる。
「いえーい!いっちばんうっしろ〜!」
「おわっと。びっくりしたぁ……なんだ音露……」
「なんとなーく。」
「そう、か……」
音露は確か、廊下側の1番後ろになってたな。この時期だと、寒いよなぁ、って思うんだよね。ドアの開け閉めの関係で。
「私なんて真ん中も真ん中だよぉ。つまらなーい。」
「私は廊下側1番端の前よ。角度的に少し黒板見づらいのよねぇ。」
「私のとこも、少し見づらい、です。」
「端っこはどうしてもなぁ。」
国語の準備をしつつ、そんな話をする。
ほんとにバラけたよなぁ。
悠華の席は確かにつまらなそうだよなぁ。それに関しては共感するよ。
周りにぐるっと人がいる感じちょい居心地悪いしね。
「さてと行くか。」
「だねぇ〜。」
◇ ◇ ◇
「いただきまーす。」
お昼の時間になり、俺の周りで固まる。
これからはここがデフォかね?空優もここだし。
「そういえば皆って進路ってどのくらい考えてるの?」
「んあっ?ああ、そんな話もあったねぇ。それこそ、9月、10月頃から。」
悠華の質問に、弁当の唐揚げを食べようとした音露が反応する。
進路かぁ。それこそ、もう3年は進路が決定してきた人がほとんどらしいしな。
まもなく自由登校期間らしいし。もういよいよ、俺らの番って感じだ。
「そいやさ、僕皆の進路知らないけどどこ行くの?」
「進路、かぁ……」
まぁ、考えてないと言えば嘘になるけど。
でもまぁ、確定って程でも無いんだよなぁ。
「私は、経営関係の学校に進むつもりよ。ここは離れるから皆とは会いづらくなるかもね。」
「えっ、そうなの?うーん、想像通りだけど、寂しいなぁ。」
「まだ決まっては無いのだけどね。」
そういえばそんなこと言ってたなぁ。まぁ、元々叔父の会社を継ぐつもりらしいからな。
ちゃんと考えてるよなぁ。
「私は、進学、ですね。詳しくは、まだ、です、けど。 」
「私も。短大かなって、考えてるけど。ふわっとしてるかなぁ。」
「ふーん、そうなんだぁ。僕はまだ悩み中なんだけどさ。月輝は?」
「んあ?」
おっと、もう俺の番が回ってきたか。はぇな。もちっと話広げてくれよ。……別にいいけど。
まだはっきりしてないけど……
「就職の予定だな。それ以外何も決まってないけど。」
「その心は?」
「まぁ、普通に進学する気にはなれんから?だな。」
「一緒に働きたいわね。」
「それは最終も、最終の手段。」
まったく。美桜菜は何回俺を誘って断られればわかるんだって。そもそもまだ、採用権限も無いのに。
あと普通にコネ感あるのと、友達と同じ会社には……
「音露はどっち寄りなの?就職と進学。」
「うーん、一応進学?でもほんとになんにも、って感じなんだよなぁ。危機感はあるよ?」
「ならいいけど。」
でもこの時期になると先生にも色々言われるだろうよ。
まぁ、それも仕方ないけど。俺も就職ってしてるだけだし。
「この中だと、美桜菜が1番しっかり決まってるよな。」
「まぁ、私は昔からそのつもりというのもあるわね。」
「私は、母子家庭なので、本当は、就職で、考えてた、んですけど。好きな方にしなさい、って。」
「ふーんそうなんだ。」
就職組は俺だけなんだな。
実際のところ、この学校は別に進学校では無いからな。どっちにも行ける。
割合的にはどっちの方が多いんだろうな。
「まぁでも、ほんとに頑張らなきゃいけない時期ではあるんだろうなぁ、って。空気にはなってるよね。」
「うっすらとだけどね。」
でもまだ2年だからそうだねぇ。危機感が薄いとこはあるだろうな。
あーでも、進路の授業も増えるらしいしな。
「まぁ、避けれないことだからね。頑張んなきゃだ。」
「流石にか。」
そんな話をしながら、お昼を過ごした。




