第19話ー①
「あけましておめでとう〜。」
新学期、教室で話していた、俺と美桜菜に悠華が挨拶してきた。
俺らもそれに返す。まぁ、メッセージでも来たからな、と言ったんだが、それはそれ、これはこれ、との事らしい。
まぁ、それはどうでもいいことか。
「何話してたのぉ〜?」
「ん?特に何もよ?」
「えぇ〜怪しい〜。」
「その言い方だと確かに怪しいだろ。」
「うふふ、わざとよ。」
そう微笑みながら美桜菜が言う。
でもまぁ、何もしてないは正しいんだけどな。
ただ、近くに一緒にいただけなんだよなぁ。
「話すとかもないの?」
「うーんまぁ、無いわけじゃないけど……」
「そこまで話すネタも無いものねぇ。」
そんな感じで俺らは顔を見合わせて考える。
「だって、年末年始の話とかないの?」
「ないわね。年明けに会ったし。」
「会ったの?」
「叔父上の挨拶回りでね。まさかアポ無しとは思わなかったけどね。」
「なんにも準備してないのに来られて流石にびっしりしたよ。去年は事前連絡もあったし、両親も帰ってきてたから良かったけど………」
あれはほんとに焦ったよ。今年は、思いつきだって言ってたけど、だとしても連絡が欲しかった。
滞在時間はそこまで長くはなかったけどさぁ。
「ていうかご両親、正月帰ってこなかったの?」
「ん?あぁ、そうだよ。3月末ぐらいには海外での仕事が終わりそうらしくてね。それの追い込みで帰れないらしいよ。ま、正月帰って来れなくても、3月末頃にはこっちに帰ってきて、海外仕事終わりらしいから。」
「ご両親ってなんの仕事してるの?」
「食品関係だね、なんか事業拡大の関係で……らしい。」
「へぇ〜そうなんだ。」
まぁ、俺も大手なのは知ってるけど詳しくは知らないしねぇ。
ていうか音露と空優遅くないか?
「おはよう、ござい、ます。」
「おはよぉ〜」
「おはよ。」
「おはよう。」
そんなことを思っていると、ちょうど空優が来た。
ん〜まぁいつも通り、かぁ?
「なんか、微妙に電車が遅れて、それで……」
「危なかったな。それは。」
「まぁ、でもそれなら遅刻にならないわよ。」
「でも、少しは、焦ります、よ?」
「そりゃあねぇ。」
ま、その気持ちもわかるな。完全に間に合わないのが確定してるならまだしも、確定してないとなるなぁ。
後来てないのは音露、か。あいつが遅れんのは珍しいな。
「遅刻かなぁ?」
「だとしたらそれもそれで心配だよ。あいつきっちりしてるし、本来ならもうこの時間には来てるんだから。」
「確かにそれもそうよねぇ。」
「言われれば、です、ね。」
まぁ、でもまだ15分はあるし大丈夫かな?
ていうと時間もなってくるけどな。
でもほんとにどうしたんだろうなぁ。あっちの事情とかなんにも知らないけど。
「それはそうとして、新学期そうそう授業普通にだるいよねぇ。」
「まぁ、でも、毎度学期初め、は、こう、なんで。」
「諦めるしかないわよ。」
まぁそればっかりはなぁ。
というかそれはどこもそうなんじゃないのか?学期末とかは昼には帰れるけど………
「皆はお正月何してたの?」
「唐突だなぁ。」
「やっぱ正月明けの再開と言ったらこの話題でしょ。」
「そう、です、ね。まぁ、と言っても私は、おじいちゃん家、帰った、ぐらい、ですけど。」
「俺は家にいたなぁ。」
「私は叔父上の家にずっと居たわ。まぁ、いつもの事と言えばいつもの事だけど。」
「ま、私もおばあちゃん家言ったぐらいだけどぉ……」
「結局なんにも皆やってないじゃん。」
ほんとにな。結局なんだったんだこの質問。
というか俺らって結局こんな感じで終わることが多い気がする。話が広がんないというか、なんもなく終わるっていう。
まぁ、実際そんなもんじゃないのかね。
「おあよ〜。」
「おっ、はよ〜。」
「おはよう、ござい、ます。」
「おはよ〜。」
「おはよう。」
雑談をしてると寝ぼけ眼を擦りながら音露が俺らのとこに来る。
やけに眠そうだなぁ。なんかぽやぽやしてる。
「遅かったじゃない。どうしたの?」
「んぁ?あぁ、眠い。から、かなぁ〜?」
「寝ぼけてんなぁ……なんでそんな眠いんだぁ?」
「さぁ?別に夜更かしもしてないのにねぇ。」
「まぁ、そうゆう時はあるとは思うけどね。」
「体が学校を拒絶してるんじゃな〜い。」
「あはは、ありそう。」
うーん、ほんとに寝ぼけてんなぁ。
いつものテンションじゃないねぇ。まぁ、なんかこっちの方がいつも通りではないけど音露にはあってる気がする。
でもまもなく始業時間だから、ある程度は目ぇ覚まさないとだぞぉ。
「わーってるよ。……席座るかぁ。」
「ん?あぁ、もうそんな時間?」
「一旦解散、です、ね。」
「はーい戻るわよぉ。」
と言って、皆それぞれの机に戻って行った。
というかなんで皆、高確率で俺の周りに集合するんだろう。
ま、移動しなくていいから楽だけど。




