第15話ー④
「やっとホテルだぁ。」
「お疲れ様。」
清水寺散策を終え、京都市内のホテルに着いた。
旅行会社から出る日程表みたいなプリントに書いてあった時に調べたが割といいホテルらしい。
「なに?そんな疲れたの?」
「歩き疲れた……」
「え〜、1時間半ぐらいじゃん。明日明後日大変だよ?」
「わかってる……てか悠華も体力ないだろ……」
「ん〜、ない方だけど……あんたほどじゃないかな。」
「さいですか。」
俺らの中だと、俺が一番体力がない気がする。空優は体力というかより、運動能力が低いだけだし。俺も低いけど……音露はまぁ動ける。美桜菜は万能チートだからな。
というか、流石にルート的に疲れると思うんだけどなぁ。
ホテルはエントランスから高級感が漂う。というか綺麗、ってやつか。
みんなは豪華さとかに驚いているようだが、俺ら、特に俺のような美桜菜との付き合いでこんな感じのところ行ったことあるからな。なんとも思わない。なんだかなぁ。
そこからそれぞれの部屋のカードキーを渡され、番号を教えられる。
1時間後に下の、宴会場のようなところに集合ということで解散になった。
「とゆーわけで、僕らの部屋、オープン!」
「わー」
「いやすっごい適当だね!?」
「適当だから」
「え〜………」
部屋を開けると、よくあるベットが2つあるワンルームドアを開けてすぐのところに、トイレのバスルームがある、よくあるホテルの一室だ。
2人部屋としては十分だな。荷物を置いてとりあえずベットに座る。
「これってテレビつけていいの?」
「いいだろ別に。暇だしかけよ?」
別に怒られるわけじゃないだろ。
テレビをつけると時間的にニュース番組だった。こうゆう地元と違うところだと番組も若干違ったりして楽しいんだよな。
暫くは2人で黙ってテレビを見ていた。
「眠い。」
そんなことを言って、音露がベットに大の字になって仰向けで倒れた。
まぁ、分からなくは無い。俺も疲れて割と眠い。今日ずっと寝てた気がするが。
「まだ30分ぐらいあるな。」
「暇だねぇ。」
そういえばあまり、音露と2人っきりというのもなかったな。去年は……美桜菜もいたから違うか。
俺らは話すようになったきっかけがそもそも、グループ活動で一緒だからであって別に趣味も話題も共通のことが本当に少ない。
だからこうやって2人っきりだと話題に困るんだよね。まぁ、別に2人で黙っていても苦じゃないけど。
何かで見たな。2人っきりでいて会話もなくても苦にならない関係が1番いいとかなんとか。それには共感する。
「そういや、進路のやつだした?」
「ん?あぁ、どこの大学〜、とか。何系に行きたいか〜とかのやつか。」
「そうそう。お前も進学だもんな。」
「まぁまだ、少し迷ってるけどね。何系か、そもそも大学じゃなくて短大とかでもありだし。あと普通に進学するかどうかってのもあるな。」
「そっか〜。でも、割と学校は焦らせてくるよね。」
「もう12月だしな。」
「確かに。」
進路なんてなにも想像ができないんだよな。ぶっちゃけ就職もあり。親がーとかじゃなく、俺個人の気持ちとしてだ。
なんだろうな。あまり未来のことなんて想像ができない。どっかで死ぬと思って考えてしまう。漠然と。
俺も音露と同じように、ベットに大の字になって天井を見つめる。壁掛け時計の音だけが聞こえてくる。
しばしの静寂の後、ふと時計を見ると10分前だった。
「音露、10分前。行こ?」
「だな。………ふぃ〜。うし、行きますか。」
部屋のテレビや電気を消し、部屋のカードキーをしっかり持って、部屋を出る。
「ロックなった?」
「なった。ハイテクだねぇ。」
ドアにかざすタイプだった、そのカードキーを使いロックをかける。
廊下を歩いているとポツポツと他の人も出てき始めた。10分前だしね。
エレベーターに乗り、1回の集合場所に向かう。
「席は〜班ごと?」
「ぽい、ね。」
ボードに貼られたプリントを見ながら、座席を確認して席に座る。
「おっ。お前ら早いねぇ〜」
「あっ、月輝君、音露君。やっほ〜。」
座り方は縦一列。班内での席自体は自由らしく、俺は端に座った。隣は音露。
程なくして全員集合し時間になると、料理が運ばれてくる。
中身は和食だった。てか量多。
「あら素敵な会席料理ね。」
「ほ〜これが。」
前菜の野菜や、焼き鮭に、刺身。これは〜、鶏肉とじゃがいもの煮物か。漬物と、麸のお吸い物。きのこの炊き込みご飯。それらをメインに小鉢が5個程ある。
炊き込みご飯から食べてみる。おー、出汁が効いてて上手いなぁ。炊き込みご飯は素とかも売ってるが面倒だからなぁ。
「こりゃ、食べ切れるかね……」
味はいいんだが………そんなことを思いながら会席料理に舌鼓を打った。
名前 江塚 水
読み方 えづか すい
髪色 黒色、うっすらと茶色が混ざる
身長 165cm
名前の意味 清らかな心の持ち主であって欲しい
その他 上2人、下1人の男兄弟に挟まれて育ったため、口調や服装等が、男性よりになってしまった。いわゆる無自覚イケメンというやつ




