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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年二学期
48/83

第12話ー③

 少し時間は遡り、同日、月輝たちのクラスの着替え場兼、待機場。


「まもなく、始まる……か。」


 時計は、8時50分をさす。僕、音露は親友が来るのを待ちかねていた。

 今日、来てくれるのが嬉しくって寝不足だ。楽しみな気持ちが抑えられず、部屋を出て、玄関へと向かう。開始ちょうどに来るかは分からないが、9時頃行くとは言っていたからな。

 少し駆け足で、中央階段を降り、玄関の方に行くと受付の準備の真っ只中だった。


「あら、音露君。どうしたの?」

「あ、美桜菜。友達が来るから。」

「楽しみで来たのね。なら、時間は少しあるし、手伝ってくれない?」

「まぁ、いいけど。」


 言われるがままに、受付設営を手伝う。と言っても、殆どは完了している。

 紙を用意したり、ペンのインクの確認をする。そうこうしているうちに、2日目の開催を知らせる放送がなった。


「お手伝いありがとうね。」

「いい気晴らしになったよ。」

「なら良かったわ。」


 そのまま玄関で待っていると凄い人数の人がやってくる。

 こーれは探すのむっず。そう思いながらも見ていると、1人、馴染みの顔を見つけた。俺は、嬉しくなって駆け寄る。


「おーい、経杜ー。」


 そう呼びながら、手を振るとその呼ばれた人物は恥ずかしそうにこちらに来た。

 校則に準拠した、眉の上で切りそろえられた前髪。耳は出ているが、横髪をピンで止めているため。後ろ髪は、首元を隠すほどの長さ。何より美しい、漆黒の黒髪、黒目。そして、まだ幼さの残る可愛らしい顔立ち。それが僕の親友、季応きおう 経杜けいとである。


「お久です。音露先輩。」

「お久。」

「あ、凄い人なんで、受付だけ済ませますね?」

「おう、行ってこい。」


 二つ下の後輩だからどうも可愛がってしまう。こうゆうとこは、月輝のこと、言えないんだろうなぁ。

 受付を済ませた、経杜がこちらに来る。


「では、行きましょう。」

「そうだな。最初は、どこ行きたい?」

「ん〜、お化け屋敷?」

「じゃあ、混雑してたって昨日聞いたしちゃっちゃと行きますか。」

「はい!」


 2階の美術室へと向かうと少し、人の列が出来ていた。これなら並んでもいいだろう。

 2人で列に並びながら雑談をする。


「やっぱりここ、受けるんだな。」

「そりゃあ、音露先輩が居ますもん。」

「ははっ、嬉しいっていうか、照れるな。」


 まっすぐとした、気持ちで言われて照れ隠しのように笑ってしまう。


「あ、そういえば僕、音露先輩の友達に会いたいです。」

「僕の?」

「はい。お話したいです。」

「んー、でも今日は基本別行動で考えてたからなぁ。会えるか?俺も最終にシフト入れてるし。」

「あ、音露先輩の女装ですよね?見たいです。」

「昨日、写真で見せたろ。それで我慢しなさい。」


 そう言うと不服そうにしながら、はーい、と言う。全く、何がいいんだか。

 それからも、特になんと言ったことも無い雑談を続けているとあっという間に俺らの番になった。ぶっちゃけ、ちょっとビビってる………

 中は、最低限足元が見える程度といった光量に抑えられ、より一層怖く見える。確か、去年聞いた話だと、絵が怖いとか、なんとか……そんなことを考えながら進路に従って進む。

 入口の直線をちょっと進むと右への曲がり角が出てきた。その、曲がり角までたどり着いた瞬間だった。黒い布?が上がり、血まみれの女性がこちらに向けてすごい形相で助けを求めるような絵が現れた。


「おわっ!」

「おお……」


 思わず驚き、少し後ずさる。しかし、経杜はといえばどちらかと言うと僕のリアクションに驚いたような印象だ。

 ま、今更こんなところ見られてもなんとも思わないが、先輩の威厳……とちょっとは考えてたから恥ずかしい。

 それからもどうやら、そんな感じの絵がメインの驚かしで、人はどうやら裏方らしい。パターンというか、絵だけとはわかってくるがそれでも驚いてしまう。逆に、経杜はなんだったら絵に感心してまじまじと見始めていた。


「楽しい?」

「まぁ、はい。音露先輩の驚いてる姿も見れますし。」

「そこは楽しまないでくれ………」

「善処します。」


 予想以上に、お化け屋敷は長く、曲がり道も多い。要は、くねくね曲げることで距離を稼ぎ、長くしているのだろう。

 終盤に差し掛かり、パターンにもようやく慣れてきたと思った時だった。曲がり角のところに井戸の絵があり、通るために近づくと、「返せーー!!」という、女性の声が聞こえた。それに思わず、びっくりして後ろに引いてしまった。


「おぉ……ここで声………」

「はははっ、確かに、ふふ、これは想定外でしたね。くく……」

「な〜に、笑ってんだぁ?経杜。」

「先輩のリアクション可愛くて……」


 そう言ってまだ笑っている。行くぞと言って先に進む。それからも何個か脅かしがあって、出口が見えてきたと思った瞬間ここで始めて人が現れ、思わず経杜の腕にしがみついてしまいまた、笑われてしまった。

 そんなこともありつつ、外に出て、壁にもたれかかって息を整える。


「楽しかったです。」

「なーら、良かった。次は……」


 どこ行く?と聞こうと思った時だった。ばったりと廊下で莉未と遭遇したのだ。格好を見ると、呼び込みっぽい。


「行く?」

「謎解き迷路………面白そうです。行きましょう。」

「ありがとうございまーす。」


 そう莉未が言って、俺らは教室へと案内された。

















名前 季応 経杜

読み方 きおう けいと

髪色 黒色

身長 167cm

名前の意味 挑戦を続ける人になるように

その他 家事はてんでだめだが、お菓子作りだけならプロ級の腕前

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