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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年二学期
45/83

第11話ー④

「そんなことあったんだ。」

「あったんだよなぁ。これが。」


 それからも雑談を続け気づけば2時になっていた。


「んじゃあ、俺はこれで。家庭科室行ってくる。」

「行ってらっしゃい。」

「あ、待って、ください。」


 立ち上がり、椅子を元に戻して視聴覚室から出ようとする俺に、パタパタと空優がついてきた。


「それで、家庭科室で、何、するんですか?」

「仕込み、というか明日の準備だな。」

「大体のは、洗って片付けた、って言ってました、よ?」

「あいつら、そこまで……… ま、洗えばいいか。」


 家庭科室の扉を開けて中に入る。出来れば、早く済ましたいな。外の人達も片付けにこっちに来ると思うから。


「とりあえず、1回目に出すのは仕上げ前までやっとくか。」

「はい。」


 材料と、ボウル等を出して早速仕込みを始める。


「こうしてると、料理人、みたい、ですね。」

「ふふ、そうだな。」


 基本的には繰り返し作業。俺らは会話をしながら、かき混ぜたりなんだりをする。


「こんな、感じで、大丈夫、ですよね。」

「おう。」


 流石に1人で全員に指導しつつ、自分の担当もとかは難しそうだったので、空優には、1度俺の家にも来てもらって、ほとんどのことを教えといている。飲み込みも早く実際助かっている。


「今言うのは、なんか、あれ、ですけど……楽しいですね。」

「今日みたいのがか?」

「はい。ま、明日も………来年も。ありますけど。」

 

 少し、来年も、と言うのに溜めはあったが、笑顔でそう言った。


「だな。」


 と、笑顔で返事を返した。


「それにしても、カップル?多い、気がしたんですが。」

「そうゆうものじゃないのか?漫画とかでもよくあるだろ。ま、雰囲気いいとこなんてない学校でも多少は文化祭効果でロマンチックに感じるんじゃないのか?」

「かも、ですね。」


 実際、ここで告白すると息巻く人もいるらしいし、玉砕した人、成功した人。どちらもあるようだ。

 別に、この学校は高校生らしい付き合いをすれば許されるし。というか、バレなければ逸脱しても大丈夫だろうし。そう考えると緩いのかもしれない。


「偏見みたいな言い方だけどさ、こうゆう時に告られると、割増でよく見えるものなの?」

「どう、でしょう。生憎、縁はないので。」

「それは、すまん。だから、そんな睨むな。」


 どうやら、さすがにデリカシーがなかったらしい。こうゆう話はタブー、かな?


「じゃあ、逆に月輝君は、どう、なんですか?」

「どう、とは?」

「恋愛面の話です。」


 ミイラ取りがミイラになる、とは違うか。でも、自分も巻き込まれたなぁ。話題には気をつけないといけないな。


「ぶっちゃけ、そこまでいい話じゃないが、それでいいなら。」

「……………はい。」


 覚悟したような顔で、返事を返してきた。俺も、それを受けて話せる範囲で話そうと思った。


「理由は不明だが、中学の時、1人、俺の事を好きだった女がいた。3年の時か。ヤバいやつだった。俺は、人と関わる分には誰とでもフラットに関わることができる人間だとは思う。だから、女子でも関わるやつはいた。ま、ここまで言えば察しがつくかな。」

「恐ろしい、です、ね。」

「俺だって、危うく刺されるとこだったことがある。でも、流石に夏休みの時には先生の方にも完全に広まって、それ以来彼女とは音沙汰無しだな。」

「ほんとに、いるん、ですね。」

「いるんだよ。漫画みたいな女も。後、諸々恋愛関係の面倒事に巻き込まれたのもあって、今は誰かと付き合うとかはノーセンキューかな。」

「仕方ない、ですよ。」

「ちなみに、これを知ってるのはお前で3人目。同中の悠華と去年からの付き合いの美桜菜は既に知ってるからな。」

「そうなんですか。」


 ま、わかってはいたがこの話題のせいで若干空気も悪い。だから、俺は最後に笑顔で、軽い口調で知ってる人のことを教えた。

 というか、別にこれだけが恋愛をしない理由じゃない。簡単に言うなら、自分を知られたくない、そんな感情がある。て、とこだろう。


「………でもさ、他の人には幸せになって欲しい。そう思うのは、矛盾……かな?」

「いえ………普通、ですよ。自分は自分。他人は他人。例え、自分は嫌でも、他人には……なんて、人間味、あると思います。」

「人間味、ね。そうだな。……お前の幸せも願ってる。」

「はい。ありがとうございます。」


 先程の話で、少し悪くなったような空気も緩和はされたが、これもこれで少し気まずい。今回は、大丈夫だが最近はこんなことでもセクハラ扱いされるのかもしれない。

 ま、別にこれぐらいなら別にいいけど。仲良い証拠。は、なんかあんまり言いたくないけど。そういうやつかな。


「どう、しました?」


 そんなことを考えていると、急に黙った俺が気になったらしく問いかけてくる。


「いや、こうゆう話をするあたり、仲良くなった、のかなぁって。」

「ですね。これだけ、ずっといる友人は、皆さんが、初めて、です。」

「そっか。」


 それからも2人で雑談しながら、下準備を進め、1日目は終了した。ちなみに、なんだかんだで美桜菜に今日は合わなかった。それもなんか新鮮というか違和感というか、そんなものを感じてしまった。

















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