第10話ー④
「はぁ………恥ずかしかった。」
「はは、悪ぃな。あまりにも可愛くて、テンション上がっちゃってさ。」
「別にいいですけど………後でそれ送ってくれません?」
「ああ、もちろん。」
あれからなんだかんだで、全部のところで一緒に写真を撮ってしまっていた。もちろん、4人でも撮ったし、莉未は、最近仲のいい空優とも撮っていたが。
「そろそろ行きますか?」
「だな。そろそろ、行くか。」
「逆にお昼時になって混んでるかも…………」
「だと、思い、ます。」
とりあえず、昼食を取るなら外の屋台系の所なら、そこまで混まないだろということで、向かうことにする。屋台系は外なので道すがらに教室を見ると人が増えている。
「料理長としては、嬉しい状況だ。」
「です、ね。明日は、もっと、忙しく、なり、そうです、ね。」
「確かに。」
そんな会話をしながら、繁盛している自分達のクラスを通り、階段を降りて下へと向かう。
外に出ている屋台系は、一般からも出てるらしく、地元自治体からも出店されている。また、キッチンカーも3台ほど来ている。
玄関に行くと、凄い人だかりで外に出るのも大変そうだ。
「こっちも人が集中してるなぁ。」
「とりあえず、頑張って外に出るか。」
人波を避け、玄関から外に出る。何処からともなく焼きそばや、揚げ物の匂いが漂ってくる。
玄関を出てすぐの所に、キッチンカー3台が並び、そこから向かって西側には、屋台が並んでいる。
「ケバブに、クレープ。丼系。色々あるな。」
「この列、どれも凄いよね。」
「言ったらあれかもですけど、屋台の方が不利じゃないですか?」
「まぁ、それはそうだな。」
と言っても、別に屋台側に人がいない訳でもないが、そこまで行列ではないというだけだ。
「こう見ると、私たちの、クラスは、売れていると、思い、ます。」
「確かに。見た目よりも更に大繁盛の方なのかもな。嬉しいことに。」
「です、ね。」
そんなことを言いながらとりあえず、屋台の方に行ってみる。
出ているのは、お祭りでも定番どころが並んでいるといった感じだ。こうゆう時ってガッツリ食べた方が良いのかなぁ……
「何食べる?」
「んー、どうしようかな。」
「確か、隣の、クラス、出して、ました、よね?」
「あー、そういえばそうだね。何やってるんだっけ。」
「これじゃない?焼きとうもろこし。」
醤油の香ばしい匂いと共に、どんどんととうもろこしが焼きあがっていくのが、視界に入ってきた。なんで、焼きとうもろこし………
「ま、まぁ。お祭りぽいと言えば、ぽいと思いますが。」
「で、焼きとうもろこし、食べる人。」
誰もいなかった。というか、よっぽど好きでもないと最初には食べないだろうと思う。
最終的に、3年生の出す、焼きそばと焼き鳥を人数分、買うことにした。後、自治体の鶏の唐揚げ。
近くには臨時のベンチもあり、そこまで暑くなかったのでそこで食べることにした。
「いったっだきまーす。」
そう言い、勢いよく悠華が唐揚げを口に入れる。俺らが、買った時ちょうど揚げたてだった。だから、当たり前だろう。一口で口に入れたため、熱さであたふたしてる。それを見て俺らは思わず笑ってしまう。何か、それに対して反論しているのだろうが、はふはふとしか聞こえず、また笑いが込み上げてくるばかりだ。
そして隣を見ると、真剣に唐揚げをふーふーとしている莉未がいた。そういえば、猫舌だったか。
「食べれそう?」
「あ、はい。猫舌も大変なんですよ?」
「みたいだな。」
俺はとりあえず、焼き鳥を食べることにした。普通にクオリティが高く、タレも美味しい。焼き鳥は、タレ味にすると、クオリティ高いものを作るのは大変なんだよなぁ。だからいつも、スーパーの市販品で済ましちゃうんだよな。
「美味しい、ですね。」
「あぁ、そうだな……って、早っ!もうそんな食べたの?」
「あはは……つい。」
空優は、食事を始めて1分たったかどうかで焼きそばをもう半分も食べている。サイズは、お祭りとかでよくあるサイズの普通盛りだが、恐ろしい早さだ。なんだったら、焼き鳥も串についているお肉も半分になっている。
「こんな食べるの早かったっけ?」
「本当は、こんな、感じ、です。いつもは、わざと……」
「それでか。てか、それ味わえてる?満腹なる?」
「なります。というか、これくらいの、早さじゃ、ないと、あまり、食べれ、ない、ので。」
「少食ってやつか。」
「です。」
意外な点が分かったのはいいが、早さの問題なのな。
悠華もさすがに1個目のこともあってか慎重に食べている。
「そういえば、今日美桜菜ちゃんに会わなくない?」
「えっ?ホール組も会ってないの?てっきり会ってるかと………料理の連絡も来てたし。」
「あー、あれは総合判断が美桜菜ちゃんだから、全ての連絡がいってるの。一旦。」
「そうゆう仕組みか。」
確かに1回もすれ違わなかったしな。いや、男装してるから、分からないか。どんな格好か知らないし。
「シフトも最後の時間だからね。今日も明日も。」
「そういえば、今回はこんなゆっくりできてるし……何してるんだか。」
「ホールの人も、月輝君も、知らない、なら、誰も、分からない、と思い、ます。」
「はははっ 確かに。」
でも、美桜菜なら大丈夫だろうという根拠の無い、信頼を思いながら昼食を済ませた。




