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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年二学期
35/83

第9話ー②

 今日は5、6時間目を準備の時間に使えるということで、5時間目は料理の調整に使った。ま、案外上手くいったと思う。あとは、各自自主練習となった。

 お試しを終えて、教室に戻ると白熱した話し合いが行われていた。黒板を見ると内装についての案が沢山書き込まれている。


「これは、凄い……です、ね。」

「方向性は決まったんじゃなかったけ……」

「そのはず、ですけど……」


 空優と2人で教室の端っこ、ドア側で見ていると、5時間目の終わりを告げるチャイムがなる。とりあえず、続きは6時間目にということで、皆休み時間に入った。


「レトロなテーブルと椅子か、ファンシーか、とか、纏まりねぇな。」


 俺が黒板に書いていることをじっと見て呟く。


「まぁ、仕方ないと思うわ。方向性は決まっていても、テーマとしては曖昧だもの。それに皆、好き放題言ってるしね。」

「方向性が、誰かわからなくする、だからな。やっぱテーマとか必要じゃないか?」

「基本、自費で用意するからあまり高いのは難しいのよ。そうやって値段を考えると必然と幅が狭まるのよ。ウィッグは私からプレゼントすることにしたけどね。」

「まー、フルセットだとそうゆうものか。」

「そうよ。ロリータとか高いもの。」


 だと、あんまり1つのテーマに限定するのは大変か。というか、ウィッグはプレゼントって高いだろ。あれ、1個でも。


「でもこうゆうのってさ、文化祭!って感じするよね。」

「それには、僕も同意だなぁ。」


 いつの間にかこっちに来ていた、音露と悠華が楽しそうに言う。ま、それもそっか。


「でも、今日で決めなきゃ間に合わないだろ。」

「それもそうなのよね。」


 6時間目、どのように進めていくか5人で話し合う。


「やっぱり、方向性とかテーマはあった方がいいんじゃないか?」

「です、ね。纏まらないですし。」

「だとすると…………」


 そう言いながら美桜菜は黒板を見つめる。それにつられて、俺らも黒板を見る。

 色々出てはいるけど、そこまで派手な装飾等の意見は殆ど出されていない。モダンとかシックとか、俗に言うそういった物が案として多く出されている。


「シンプル系……で行くか?」

「そうね。まぁ、無難なのはその辺かしらね。」

「にしても、机に椅子に、装飾。アイデアもよく見ると纏まりないね。1つづつ考えないとね。」

「それもそうね。」


 悠華の意見に対して、賛成を示した美桜菜の顔はどこか疲れて見えた。……背負いすぎ、かな。


「お疲れか?」

「ちょっとね。………やらないといけない事が重なっちゃって。」

「………大丈夫か?」

「ふふ、大丈夫よ。」


 疲れに気づいたのは俺だけらしく、よく気づいたなとまで言われてしまった。まぁ、2年の付き合いだからな。これぐらいは、って感じだ。

 そんなこんな話してる内に、6時間目開始のチャイムがなる。席に戻ろうとすると、俺だけ美桜菜に後ろの襟を掴まれる。俺は、猫か!


「書記、よろしくね。」

「わかってる。だから手ぇ話せ。首詰まる。」

「ふふふ、ごめんね。」


 そう言って、手を離してくれた。俺は、襟を直しながら黒板に向かう。


「じゃあ引き続き話し合いを始めるわよ。その前に、今まで色々と出た意見を総合して見てみたところ、シンプル系がいいかなと感じたわ。皆はどうかしら。」


 美桜菜からの意見を受け、それぞれ近くの人と話し合っていたが、別に問題ないらしくその辺で話を進めることになった。

 俺は黒板消しを持って問答無用で派手系を消していく。そこから無言で机、椅子、壁飾り、インテリア、メニュー表などなどと項目ごとに纏めて、消しては書いてを繰り返している。その間にも話し合いは行われている。


「じゃあ、…………シンプル系と言っても今回は大雑把な意味でのシンプル系だから、ここをもう少し煮詰めましょうか。はい、話し合って。」


 その言葉から1、2秒後にはあちらこちらで話し声が聞こえ始める。まぁ、ここ決まれば内装も決めやすいしな。

 そんなことを思いながら、黒板の雑多な書き込みを纏めていく。終わる頃に、話し合いも一旦終了ということで出た意見を出すターンになる。

 シンプルな中でも、木目調の家具とかを使いたいとか、白系とかなんだとか色々と意見が出る。そこから多数決を重ね、最終的に純喫茶よりの内装にすることにした。さらに使う家具は木目調にすることになった。


「うーん、方向性決めると早かったわね。じゃあ、明日カタログを何個か用意して持ってくるから、それ見てもう少し決めましょうか。」

「あ、はい。それって間に合うの?今からなら学校の机とかを使えばいいと思うけど。」


 クラスの女子が確かにな、疑問を手を挙げて聞く。まー、大丈夫だろうけど……………


「そこについては問題ないわ。基本はレンタルだし、叔父上の傘下の会社ので注文するから、ふふ、大丈夫よ。」

「お、おう………」


 なんで最後微笑んだんだよ。怖いわ。教室の反応もお、おう、そうか。的な感じで引き気味な人が殆ど。いつメン組ぐらいか?無反応なの。ま、ひと夏を一緒に過ごせば大体わかってくる、か。

 その後は、メニュー表の絵柄と製作者を決めることになり、こちらは案外スムーズに済み、有意義な6時間目になったと感じた。

















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