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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年二学期
33/83

第8話―④

「あれ?遥真先輩。どうしたんですか、こんなところで。」


 土曜日、料理教室に向かうために駅近くの方に向かうと、莉未と出会った。プライベートで会うのは実は珍しかったりする。


「料理教室に行くところ。」

「あぁ、いつもの。誰か捕まりました?」


 莉未は事情は知っているが行ってる程の余裕がないらしく参加は出来ないと言われている。


「空優を捕まえた。」

「それは良かったです。私も行きたかったですけど、きっとお父様が許してくれないので。」


 ……………そっか、なるほどなぁ。今、来ている服も男の子っぽいしな。パーカーで男の子っぽさを少しでも薄めようとしてるところが見て取れる。

 そういえば、


「美桜菜からの伝言。確定じゃないから言っても言わなくてもいいとは言われたが一応。叔父さんは別にいいと言っていたらしい。その後が上手く纏まってないけど。らしい。」

「そう、ですか。………………ありがとうございます。やっぱり遥真先輩は優しいですね。」

「俺はただ、話を持ってっただけだよ。」


 可愛らしい笑みを浮かべ、感謝を述べる莉未に、少し照れながら言葉を返す。


「それでも、です。それより、時間大丈夫ですか?」

「ん?あっ、そうだ。じゃあ、また。」

「はい、また。」


 時間的にそろそろ、別れて向かった方がいいと思い、お互い手を振って別れる。

 そのまま、しばらく歩きビルに着いた。ビルと言っても、色んな店舗などが入り、予約すれば借りられる会議室などもあるところだ。

 中に入ると、集合場所である、エレベーター近くのベンチに座った空優を見つけた。


「よっ、おはよう。」

「おはよう、ございます。遅かった、ですね。」

「あぁ、莉未と会ってね。」

「なるほど。そうでしたか。」


 遅れた事情を説明し、エレベーターに乗って教室をやっている、3階へと向かう。


「というか、何時来た?早くない?」

「5分前行動、です。まぁ、着いたのは、15分前でしたが。」

「早くない?」

「余裕もって、家を出たら、案外早くて。」

「あー、あるな。じゃあ、またせたか?」

「いえいえ。あっ、着きましたよ。」


 エレベーターというのは着くのが早い。あんまり、話す時間もなく、着いてしまった。

 そこからすぐ近くに調理室のある部屋がある。ここは、料理教室やイベントでの調理の時等に使用される場所である。


「おはようございまーす。」


 扉を開け、挨拶する。既に、数人が来ていた。この教室の参加者は主婦やご高齢の女性の人が多い。でも、気さくな人達なので、すぐ馴染めるだろ。


「その子?参加者って?」

「そうです。」

「あっ、兎幡 空優です。よろしくお願いします。」

「よろしくね。」


 2人が挨拶を済ましている間に、今日作る、レシピを確認する。ハンバーグのオリジナルソース、ねぇ………… 身も蓋もないことを言えば、そのままかデミグラスソースで俺は十分なんだが、まぁいいか。

 ここの活動はそんなちゃんと料理教室という訳ではなく、割と緩い。だから、こうゆうアレンジメインとかになる時もある。


「今日は、これ、なんですね。」


 一通り挨拶を終えたらしい、空優が隣に来て、レシピを見る。そんな真剣に見るか?確かにハンバーグも1から手作りだけれども。


「そうみたいだな。ま、リラックスしていこうぜ。」

「…………はい。」


 そうして話していると全員揃ったらしく集合がかかった。


「今日は、うちの最少年メンバー月輝君がお友達を連れてきてくれたってことでね。と言っても、未だに新規が増えてません。今日の新規さん1人です。まぁ、いつも通り緩くやっていきましょう。」


 という、軽い会長の挨拶と共に今日の料理が始まる。まず、それぞれ席に着くということで、俺と空優は同じ席にする。その方が都合いいからね。


「じゃあまずハンバーグを作っていこうか。」


        ◇ ◇ ◇


「ありがとうございました。」


 2時間くらいだろうか。それぐらいの時間をかけて色々なアレンジソースを作り、試してというのをやったが、やっぱり俺は何もつけないのが1番だな。


「楽しかった、です。」

「ん。ならよかったよ。」

「帰り、電車?」

「はい。」

「じゃあ、そこまで一緒に行くか。」


 ビルを出て、駅に向けて歩く。駅あたりは商店街のような感じになっているが、近くにスーパーができたりでここはシャッターが降りている店も多い。


「そういえば、今後はどうする?一応、その辺の説明もあったけど。」

「そうですね。もうちょっと、検討、します。」

「そうか。」


 その後は今日作って食べたものの感想などで雑談して歩く。そうして、駅に着き中に入って見送ろうと中に入ると、ベンチに座り何やら本を読んでいる、莉未と出会った。朝ぶり、だな。


「あれ、莉未ちゃん?こんなところで、何、してるんですか?」

「ん?あっ、遥真先輩、兎幡先輩。こんにちは。料理教室の帰りですか?」

「そうそう。朝ぶりだな。」

「ですね。」


 そう返しながら、本を閉じ袋に入れる。あー、本屋に来ていたのか。


「しっかしなんでまたこんなところで本なんて読んでるんだ。」

「……………………時間稼ぎです。15時ぐらいに帰ると言っているので。」

「そっか。」


 ……………どうすっかなぁ。次の電車的に空優はそろそろ行かなきゃだろうし。俺の家も遠いしな。…………………………あっ、そういえばあそこなら近いか。


「こっからなら、アルベロが空いてるから行かないか?」

「でも今日は休みじゃ…………」

「大丈夫だよ。基本、あの人カフェにいるし。」

「そうですよ。ここにいるよりは、お店の方が、安全、です。」


 そう言うとしばらく悩んだ後、決めたらしく、一つ頷いて


「そうですね。そうさせてもらいます。」

「りょーかい。連絡しとく。」

「無事、解決しましたし、私はここで。じゃあ、また月曜に。」

「おう、またな。」

「ありがとうございました。」


 そう言って、改札の方に向かっていった。俺は、それを見届けた後彩希さんに電話をすると大歓迎と言われたので、向かうことにした。

















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