第5話ー②
お昼にフリースペースに俺らは集まった。
フリースペースに向かうと、莉未が場所取りをしてくれていた。
「皆さん、こちらです。場所取っときました。」
「おう、莉未、ありがとう。」
「大丈夫です。」
俺らは、莉未の用意していた席周りに座る。6人って割と大人数なのな。
こうやって皆と昼食を食べるなんて昔は考えられなかったけど、今は普通になったんだよね。
世の中、何があるか分からないねぇ〜。
「えっと、夏休みだけど本当に大丈夫なのかしら?」
「何が?」
「割がいい仕事だけど、色々と大変だよ?」
「8月頭から、中旬とかまでは本当に人が多いからさ。」
「なる、ほど。」
ちなみに去年は、その辺は結構きつかった。
終わった頃には、疲れ果てて死んでたぐらいだからな。
ま、でも…………………
「行くのは、狐遊市の海だから。ここらだと1番大きい祭りやってるところだな。」
「案外、遠いのですね。隣の隣、ですね。祭りと言うと、狐遊神社の、ですね。」
「そう、それ。」
あそこの花火は綺麗だからなぁ……… 1番、カップルしてた時かも。なんて、ね。
「私、お母さんに言ってみたらいいって言ってました。」
「早いな。いや、そうか。基本放置だった。お前のことは。」
「はい。でも、父も基本必要以外不干渉なんですけど、男らしくとか求めてきて、家では、男として生活してるんです。」
「1番面倒くさいパターンじゃない、それ。」
全く、そうだ。そんな話をちょくちょく聞いていたため、俺の家の余っている部屋に服とか置いてあげているんだよね。
あっ、そっか。
「俺の家にあるやつ、持ってくよ。皆といる時ぐらい、着たい私服着ていいんだよ?」
「そうよ。叔父上は、そう言うこと気にしない人なのよ。むしろ、時代情勢とか色々なのを取り入れすぎているぐらいの人なの。莉未ちゃんみたいな子についてなんてとっくに理解してるわ。」
確かに、あの人はとても寛容な人だからなぁー。
流行というか、そういう時代ごとの情勢とかに聰いんだよな。
「と言うかさ、海に行くなら水着買わなきゃ。」
「そう、です、ね。スク水以外持ってないので、買わないと。」
「えっ、買ったことないの?」
「はい。海に遊びに行く、っていうことが、なかったの、で。」
「じゃあ、めいっぱい楽しも。」
「うん。」
去年、海なんて1回しか遊ばなかったな。飽きてくるんだよ。人数多いから、そんなことないかもだけど。
ふと、横を見ると音露が何やら考え込んでいる。
こう言っちゃあ、失礼かもだが、なんか意外だな。
「…………………狐遊市、か………」
「なんかあるのか。」
「いや、ちょっと、ね。懐かしいというか、なんというか。」
「訳あり、か。じゃあ、特に聞かないでおくよ。」
「ありがと。」
こうゆうのはあんまり詮索しない方がいいよな。
正直に言うと、俺は音露のことを全然知らない。いつも、明るいってことしか知らない。
俺がそうってのもあるけど、こうゆうのは言いたければ自分から言うものだろうからな。
「まぁ、何はともあれ皆さん、お家の方に確認しといてくださる?詳しいことはその後ですわね。」
「ま、そうだな。お盆には戻ってこれるから安心しな。」
「なら、大丈夫、ですか、ね?」
とりあえず、話はここで終わりにして後は帰ってからにすることになった。
今年の夏休みも楽しみだな。
◇ ◇ ◇
ご飯も食べ終え、2階の自室に戻り、ベッドにゴロゴロしながら、スマホを見てるとグループの通話が始まった通知がきた。
とりあえず、参加するか。
『もしもし?』
『はーい、月輝君1番最後よ。』
『申し訳ありませーん。』
あっ、うーん…………。他の人もいるんだよな。危なくいつ通りのテンションにしちゃいかけちゃったよ。
癖って怖いな〜。
『で、皆大丈夫だったのかしら?』
『私は、大丈夫、でした。』
『僕も。』
『私も大丈夫だよー!!』
『一応、私も改めて確認しました。大丈夫でした。』
『ということは、全員行けるってことか。あっ、俺も行けるから。』
『叔父上に、言っとくわね。ま、大丈夫でしょうけど。』
本当に全員で行くことになるとわな。
うーん、色々と準備しなきゃな。
『ねぇ、皆で行く前に買い物に行かない?』
『いい、ですね。』
『うーん、私は行けないかもです。』
『僕も野暮用が。』
『俺も、諸々準備するから、パスで。』
『私は行けるわよ。』
『じゃあ、その3人で。』
そういえば、今年のお盆は帰って来るのかな、両親。
後で、聞かないとな。
『それはそうと、集合はどうする。』
『それぞれの家の場所を教えてくれるのなら、迎え行けるのだけど。ただ、叔父上が欲しくなって買ったリムジンが家の前に止まることになるのだけどね。』
『リムジンって……まじか…………』
『そんなの買ったんだ。』
『買ったのよ、3月ぐらいにね。』
『行動力は相変わらずだな。』
リムジンか、あんまり金持ちみたいなことはしたくないって言ってた気がするが、気分だったんだろうな。
家の前に止まるか、まぁ大丈夫だろうな。
最終的には、俺と日花光、悠華、空優の3人が自宅まで迎えに来てくれることになり、残りの美桜菜以外の音露と莉未は駅でということで落ち着いた。
音露はどうやら家を知られたくないらしく、莉未は両親に何か言われるのも嫌なのでとの事だそうだ。
ま、仕方ないよな。
『うん。じゃあ、これで叔父上には伝えとくわね。』
『おう。今年もよろしく言っておいて。』
『わかったわ。』
『私たちのもよろしくって言っておいてね。』
『うふふ。わかったわ。』
話もまとまったということで、そこで会話の話題は変わり俺らは雑談を続けた。




