表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年一学期
17/83

第4話―④

 皆が帰ってから、私は家に電話をし許可を貰って、月輝君宅の夕食を作ることにした。

 幸いなことに食料は普通にある。3人分作るくらいは問題なさそうだ。

 まぁ、私は作って食べたら帰るのだけれどね。

 さて、何を作ろうかしら。冷蔵庫にあるものと言っても限りもあるし、買い物もしてないはずだからね。

 やっぱり、追加で買ってきた方がいいかしら。

 そんなことを考えてると、ゆっくりと上から月輝君が起きてきた。


「あー、悪い。何も無いだろ。………飯は食べれる。」

「了解したわ。食べれるなら、お粥じゃなくて私たちと一緒でもいいのかしら?」

「あぁ………」


 そう、ねぇ………少し消化にいいものにしようかしら。

 と言っても、物がねぇ………ちょうど良くないのよね。

 まぁ、適当に作りましょうか。あと、手伝いたいはずだから、日花光君にも手伝ってもらいましょうかしら。


「日花光君手伝って。」

「はーい。」


 去年も、2、3回ぐらいあったなと思いながら、料理を進めていった。


「できたわよ。」

「ありがとう。」


 結局悩んだ末に、ちょうど冷凍されていた冷凍水餃子とスープ。あと、豚肉の野菜炒め。シンプルになっちゃった感は否めないけど、仕方ないのよ。うん。

 いただきますをして、食べ始める。


「また、上手になった?」

「そんなことはないと思うけど。」

「美味しいよ!」

「ありがとう。」


 月輝は、軽くいなすが日花光君の言葉は素直に受け止めとく。

 まぁ、それぐらいはね。まだ、小さいしね。なんて思いながら、箸を進める。

 と言うか、月輝君大丈夫かしら。なんか、素になりそうだけど………

 日花光君には隠しているのに、いいのかしら?

 そんなことを思ったけど、そもそも今風邪であまり喋れてないから、大丈夫なのかもしれないわね。

 談笑をしながら、そんなことを少し思ったが、みんなとの会話に思考を戻した。


「ご馳走様。」

「ご馳走様でした。」

「……ご馳走様。」


 皆食べ終わり、食器を洗う。

 月輝君も手伝おうとはしていたけれど、病人は寝てなさい、と言うとはーい、と嫌そうに返事を返してきた。

 まぁ、日花光君が手伝ってくれると言うから、それには素直に甘えるけどね。

 ……………やっぱり、しっくり来ないわね。将来、ここにたっている人は、誰になるのかしら?

 ただ、私は違う。それを付き合っていてよくわかった。お互い、友達か親友ぐらいがちょうどいいと思った。それでも、1年生が終わるまでは、付き合ってなくちゃいけなかったのだけれどね。

なんて、懐かしいことを思いながら、食器洗いを終えて、帰り支度をする。


「行くのか。待って、見送る。」

「寝てて。」

「玄関までならいいだろ。」

「はぁ、まぁそれでいいわよ。」

「僕も、僕も!」


 玄関までの見送りを許し、バックを背負って扉を開ける。


「じゃあね、おやすみ。ちゃんと休んでよ。」

「じゃあねー。」

「まぁ、休むよ。じゃあ。」


 私は、手を振って帰った。うーん、疲れたわね……。明日は、来れるかしら?


         ◇ ◇ ◇


「あー、だるい。一日行かなかっただけでもう、めんどくさいよ。」


 そんなことを考えながら登校していると、美桜菜がやってきた。


「おはよう。治ったのね。」

「……ん、おはよ。ばっちり。」

「テンション、素のままじゃん。」

「そんなことないよ。昨日のお礼も改めて言いたいしさ、元気だよ。」


 繕ったように笑顔を浮かべ、両手をあげてひらひらと手を振る。

 それを訝しげにじーっと見つめてくる。完全に疑いの目だ。

 察しは、良かったからな。それで、結局素の喋り方になったんだっけ、2人の時は。


「まぁ、喋り方なんていうの私はどうでもいいのだけれどね。」

「だろうね。あっ、改めて昨日はありがと。」

「いえいえ。………はー、話題がないわね。」

「ないな。本当に。」


 俺のその言葉を最後に、本当にぱったりと話題がなくなった。慣れっこだけど。

 この静かな時間は、色々と考えてしまう。本当に色々だ。

 自殺志願者だった時のことだとか、美桜菜と付き合ってた時とか、今の自分とか。

 話題を探すというのは、もうとっくにやめてしまったことだ。だって、実は共通の話題の方が少ないから。

 と言うか、趣味とか一緒の人なんていなかったような?

 ははっ、今年は楽しくなりそうだな。

 そんなことを思っていると、空優とばったり会った。


「あっ、おはよう、ございます。」

「おはよ。あれ?こっちの方向なんだ、家。」

「あー、そう、なんですけど、寝坊して……」

「なるほどね。」

「せっかくなら、一緒に行きましょう。」

「はい。」


 話題の何も無かった2人に、人が増えたのは僥倖だったかな?

 話題作りは、美桜菜の得意分野だし任せてもいいだろう。

 ただ、最近いじられることが多いんだよな。多分、関わっている女子が見目がいいからな。

 興味ないって、逃げても逃げれないんだよね……


「そういえば、空優ちゃん、前欲しいって言っていたやつあったじゃない?叔父上があげるって言ってるのだけど。」

「え、いや、申し訳ないですよ。結構高いし……」

「何の話?」

「化粧品よ。リップ。メーカーとタイアップした時のコネがあるらしくてね。なんとなしに、話したら。私も、軽く断ったんだけどね。1度聞いてみろと。そうゆう訳よ。」

「なるほど。」

「聞いてた通り、凄い方なんですね。申し訳ないので断らせてください。」

「そうしたいけど、そんな理由じゃ駄目だと思うわよ?」


 あー、去年の夏とか、正月とかにあったことあるけど、気前がいいんだけど1度あげるって言うとなかなか、譲らないんだよね。

 優しい人なのはわかるけど、良くしてくれたから、別れましたって言った時、説得するの大変だったんだよね。付き合っている理由知っているはずなんだけどね。

 

「じゃあ、お言葉に甘えて、貰い、ます。」

「良かった。叔父上に言っておくわね。」

「リップ、ねぇ。女子高生にもなるとそんなお年頃か。」

「まぁ、そうですね、はい。」


 そんなたわいもない話をしながら、ちょっとゆっくりめに学校に登校した。

 結構、楽しかった。

















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ