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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年一学期
13/83

第3話―④

次話から少しずつお話が進んできます。

 そんなこんなで、誕生日会は盛り上がり、最後は皆からプレゼントを貰う運びとなった。

 最初に、咲希さんがプレゼントをくれた。去年もそうだったが基本、咲希さんのプレゼントと言うのは、店の皆からと言う意味合いがある。つまり、咲希さんは言わばお店からの代表的な立場だ。まぁ、店長だしね。

 それはそうと、今年は何をくれるのだろうか?去年は、コップを貰ったが……


「ほい、プレゼント。今年も店からだよ。」

「ありがとうございます。早速開けてみます。」


 開けてみると、中に入っていたのは包丁だった。

 そういや、家の包丁も古くなってもう研いでも駄目になってきたとか前に愚痴ったっけ。

 誕生日に包丁……嬉しいが、1高校生が貰うものとしては、なかなか無いのでは?

でもまぁ、欲しかったし……


「ありがとうございます。これ結構良いやつですよね。嬉しいです。」

「喜んでくれて嬉しいよ。気をつけて持ち帰れよ。」

「はい。それは重々承知です。」


 そう、軽く笑いながら答えた。確かに危ないは危ないからな。

 次は誰からだろうな……


「タイミング的に次は私ですよね?プレゼントはこれです。」

「おっ、空優か。これは……狼のぬいぐるみか。可愛いな、ありがとうな。」


 予想外のが来たな。

 サイズ感は両手で握ってハグできるくらいには大きい。というか、抱くのにちょうどいいサイズ感だ。

 これはあれか。先月に行った、ショッピングモールでみんなで買った時の、俺のモチーフ?動物のやつか。ちょっと懐かしいな。


「私、あんまり月輝君の好きな物とかわからなかったので、私の楽しかった記憶から、これを選びました。」

「そっか。嬉しいよ。」


 嬉しそうに、空優は笑っていた。

 なんか、莉未と悠華が譲り合っているな。

 そんなことを思いながら、2人を見ていると諦めたように、莉未になにか伝えてこちらへとやってきた。


「当たり障りのないものをと思っていたけど、こんなのになっちゃった。」

「えっ、あー。普通に嬉しいよ。」


 悠華がくれたのは、エコバッグだった。確かに今使ってるの昔からのものではあるけどね。

 くれたエコバッグはかなりの量が入りそうな大きなもので、小さく畳むこともできるものだった。普通にいいものだと思う。

 でも、なんでエコバッグにたどり着いたんだ。


「何にしようかな、ってブラブラしながら色んなとこを見てたら見つけたから。」

「なるほど。いや、本当に必要だったからありがとう。」


 そう言うと、悠華は去っていき、莉未がやってきた。なるほど、さっきの話あっていたのは、『仕方ないから、先に行くよ。その代わり次は行くこと。』的なことを言っていたのだろう。


「先輩、改めてお誕生日おめでとうございます。これが僕からのプレゼントです。」

「あっ、ラッピング可愛い。開けてみるね。」


 中身がなにかよりもラッピングが可愛いかった。莉未のオリジナルらしい。(ちなみに、1部女子が負けたとか何とかコソコソ言っていたのがうっすらと聞こえてきてちょっと面白かった。)

 これは、無理矢理開けるのははばかられるので慎重に開ける。そうすると中に入っていたのは、シャープペンシルとかえの芯の入ったケースだった。

 デザインも普段使い出来そうだし、いいかも。


「無難すぎるかなとも思ったんですけど。喜んでもらえたなら嬉しいです。」

「うん。バイト以外で付き合いほとんどない中で選んでくれたんだもん。それだけで嬉しいよ。」


 次は、美桜菜か………

 まぁ、普通のものだろう。流石に。


「びっくり箱でも良いかなとも思ったのだけど、普通にちゃんと考えたから。」

「お、おう。それならよかった、よ。」


 危ねぇー………びっくり箱ってちょっと古くない?今どきの子もやってるのか?

 中身は……あー、うん。言い方はあれだか流石元カノだな。

 俺の好きなキャラクターのデザインが入った、枕カバーだった。

 かあわいぃ………じゃなくて!!


「好きでしょ?かぱまる。」

「好きだけど、悪意あるよね?」


 そう言ったが誤魔化すように笑いながら去っていった。音露は大丈夫、であってくれ。


「月輝、良かったね。ちなみに、僕は美桜菜ちゃんと一緒に買ってきたから、期待してね?」

「もう、嫌な予感しかしない。」


 ほら、案の定だ。かぱまるのタオルか………これ確か新商品なんだよな。かあわいぃ………

 だけどさ、ねぇ?この2人は、まったく。


「多分持ってないはずって、美桜菜が言ってたんだけど、大丈夫だよね?」

「それは、大丈夫。」


 もういいよ。素直に嬉しいです。はい。

 最後は、日花光か。安心だな。


「はい、お兄ちゃん。」

「ありがと〜。」


 渡してくれたのは、3枚綴りになった手書きで書かれた、『お手伝いカード』なるものだった。カードの裏側に使用方法などもしっかりと記載されている。

 こうゆうところとか、可愛いし健気でいい子だなって思います。


「お兄ちゃん、いつも頑張ってくれてるから。」

「うん、嬉しいよ。」


 これで一通り、俺の誕生日会の日程は終了らしい。

 最後に、一言俺が言うことになった。


「えっと、今日はありがとうございました。正直こんなに素敵で賑やかな誕生日会は初めてだったのでとても嬉しかったです。えー、これからもよろしくお願いします。」


 こうゆうのは苦手だ。何を言っていいのか分からない。

 戸惑いながら、最後の言葉を述べると拍手喝采に会場は包まれた。絶対、弄ってる。そんな風にも思ったが、今は善意とだけ受け取ろう。

 その後、日花光と話しながら、帰路を歩いていると、執拗にあの日の俺が話しかけて来ているような気がした。

 今は、後ろ向きになりたくないから黙ってて、と気持ちを無理矢理押し殺し、日花光との会話だけに意識を集中した。

 もう、5月も半ば。少し湿ったような生暖かい風が時折吹き、梅雨の気配を薄らと感じさせた。

















〈設定ちょこっと解説〉

かぱまるについて。

かぱまるは河童の妖精のキャラクター。数々のグッズ化がなされており広い層に人気がある。ある意味、1つのブランドのようになっている。

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