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僕らの青春は苦悩から  作者: 好音 コルヴォ
高校2年一学期
12/83

第3話―③

 あれから、2日たち俺の誕生日になった。

 店長が準備してくれるらしく、俺はアルベロに向けて歩いている。

 というか、実は今まで学校の図書室にいた。みんなは、莉未の案内で先に向かっている。なんか、そうゆう風にしろと店長から昨日言われたのだ。

 去年もそうだったな。

 いつぶりだろうな……………1人で歩くの。

 って、なんか最近よくこうゆうこと考えちゃうな。

 楽しい………からかな。

 美桜菜と付き合っていた時もだんだんそんな風になっていっていたし。

 少しは我慢できるようになったと思ったんだけどな。

 どれだけ自分を、醜く形作ろうとしても、明るい無垢な自分が邪魔をして、素が出そうになる。

 暗い暗い闇を知っているふりをしているだけだって思い知らされる。本当に嫌になる。

 ……………………自分の誕生日に何暗くなってるんだって話だよ。

 おっ、着いたな。


「お疲れ様でーす………………」

「おっ、主役君の登場だよ。せーっの………」

『お誕生日おめでとーーーー!!!!』

「おっ、おわ。わわ…はは。ありがとう。」


 俺はそう言いながら、集中砲火を受け、少し口近くについたクラッカーを取り出した。

 いやいや、クラッカーの量やばすぎでしょ。

 結構人いるから、量が増えるのはわかるけどこれはやばいな。

 そう思いながら、用意された机の、俗に言う誕生日席とやらに座った。


「ん?日花光も来てたのか?」

「うん。えへへ、咲希おばさんに誘われてきちゃった。」

「こら、咲希“お姉ちゃん”でしょ?」

「うん。わかってるよ、咲希お姉ちゃん。」


 あー、可愛い………………

 しかし、まさか連れてくるとはな。

 割と馴染んでる……準備してる時に馴染んだのかな?


「私だってまさか連れてくるとは思わなかったわよ。来た時にはもういたんだもの。まぁ、久しぶりに会えて私としては嬉しいのだけどね。」

「あはは、美桜菜、ありがと。」

「皆ともすぐに仲良くなっていたよ。流石よね。」

「俺の弟だからな。」

「ブラコン………」

「うるさい!!」


 いや、そんな皆笑うか?

 しっかし、すごい凝った飾り付けだな。去年よりも豪華になっているんじゃないか。

 でも、これは俺に似合わないよな………

 パステルというか凄い派手だし、バルーンとかさ。料理とかも豪華だし。

 ………………これは俺が先に食べなくちゃいけないやつだな。


「頂きます。」


 うん。美味しい。あっ、鶏肉料理いっぱいある。こりゃあ、嬉しい。

 この味は、うちの厨房のドンが作ったやつだな。つまり、安定した美味しさだ。

 俺もたまに厨房を手伝う時があるけど、あの手際とかは本当に尊敬するんだよな。

 皆、楽しそう。


「ここでアルバイトしていたんですね。」

「そうだよ。主にはここ。」

「そうなんですね。今度、プライベートで来ます。」

「俺のシフト外でお願いします。シフトは教えるので。」


 本当にやめて欲しい。ちょっと恥ずかしいんだよな。

 音露にはばれちゃったけど。


「遥真先輩、楽しんでますか?」

「ん?あぁ、楽しんでるよ。」

「たまに見せる、考えすぎな顔してますよ。」

「あぁ、かもな。昔だと考えられなかったからな。」

「じゃあ、私の誕生日の時もこれだけ豪華にしてくれますか?」

「いいよ。必ずとは言えないけど。」

「ふふ、期待してます。」


 莉未が言うとなんか重いな。

 最近は一人暮らししたいとか言ってたものな。

 まぁ、いろいろとあるんだろうけど。


「悠華ちゃんは話さなくていいの?」

「えっ、なんで?別にそこまで……」

「皆、話してるじゃない。」

「じゃあ、さ」

「あなたはぐいぐい来るくせに、案外遠慮ばっかしてるよね。私は大丈夫だから。」

「はぁ〜………わかった、話してくる。」


 んー、美味しい。日花光に食べさせてもらうと、またいっそう美味しいな。


「よっ、今度は私と話す番だよ。」

「そんなのないだろ。話す順番なんて。」

「まぁ、私もそう思ったんだけど、美桜菜が行けって言うから。」

「ふーん、なんでもいいけど。」

「……………プレゼント楽しみにしていてね。」

「おう。」


 結局なんだったんだ。

 うーん、美桜菜の無茶ぶりかな、多分。てことは美桜菜に聞けばいいのかな。

 そういえば、誕生日自体は知っているけど、美桜菜と音露にも祝ってもらうのは初めてだな。あの時にはもう過ぎていたし。


「そろそろ問いただしにくると思ったからこっちから来たわよ。」

「僕も来たよー。」

「問いただすって言い方。別にけしかけたこと自体にはなんとも思ってないから。」

「だと思ったけどね。」

「ん?楽しんでる?」

「えっ、楽しんでる……けど?どうした音露。」

「いや、気のせいならそれでいいんだ。」


 びっくりしたー……

 まさか気づくなんて、ちょっと焦ったんだけど。

 最近は、結構楽しくやれているからかな。昔を思い出しちゃうんだよね。比較なんてしたくないのに。

 莉未にも考えすぎな顔してるって、さっき言われたし。

 俺は、そう思いながら、軽く周りを見渡す。

 これが続いていけばいいな。そう思えた。


「美桜菜お姉ちゃん、これ凄い美味しいよ。どうぞ。」

「ありがとう、日花光くん。」

「しかし、お前の弟ってしっかりしてるよな。準備の時も積極的に手伝ってくれたし。」

「だろ。まぁ、色々と迷惑はかけてきたしな。」

「ん?迷惑なんて感じたことないよ。お兄ちゃんはいつも1人で家の事頑張ってくれているもん。」

「日花光、ありがと。」


 そう言われると本当に嬉しいな。

 俺も、日花光のおかげで頑張れているし。


「そろそろ、月輝君にプレゼントを渡すよー!」


 おー、楽しみ。

 さて、どんなプレゼントが来るのか。














〈設定ちょこっと解説〉

カフェアルベロ店長、咲希さきさんについて

苗字は、浜村はまむら

既婚者。ただし、旦那を早くに亡くしてシングルマザー。

子供は、10歳

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