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(自分の今の状態についての整理はした。理解は出来ないが。それを踏まえて自分はどうしたい?せっかくこの時期に来たんだ、自分から別れを切り出さなければどうなっていたのか知りたいな。)
そう結論が出たところで彰の人生が一つのたらればを生んだ。
もしあの時元カノと別れなければ、自分が結婚相手だったのだろうか。
その答えは是非あなたたちの目でご覧ください。
彰はその日の夜、元カノに連絡をした。
【ねぇ。今さ友だちが悩んでてさ。
恋人に別れを切り出されたんだけどどうしよ
うって。まだ好きらしい。】
そう。良くある友だちの話なんだけど=自分の話というよくあるやつである。
これで元カノがどんな考え方なのか探ろうというものだ。
【えー。別れを切り出すってことは、もう相手に
は気持ちがないってことでしょ?私なら好きだ
ったとしてもわかったって言っちゃうな。】
【別れたくない気持ちとかは伝えずってこと?
好きなのに?】
【うん。だって重いやつだって思われたくもない
し、仮にそれで別れなかったとしてもいつか
終わっちゃう気がするもん。】
(そうだったよ。思い出した。彼女のこと。自分の気持ちはとことん我慢して口には出せないタイプだった。それに自分よりも相手の気持ちを優先する優しい人だったんだ。だから彼女が人前で愚痴をこぼすこと事態が信頼の表れなんだ。)
【そういう考え方もあるかー。ありがと。一つの
案として伝えておくよ。最後は自分で決めろよ
って。笑】
【うん。そうして。あっそうだ今週の週末仕事が
早く終わりそうなんだけど少しでも会えたりす
る?】
【あー。週末は居酒屋のバイトで遅くまで入って
るから難しいかもしれないな。何かあった?】
【ううん。何もないよ。どうかなって思っただけ
だから気にしないで。】
【わかった。ごめんな。今度どっかで時間作るか
ら。】
(あー。そうだこんな感じだ。会おうとしても上手く噛み合わないこの感じ。これがずっと続いていたんだよな。よし!!このままじゃ昔通りになっちゃう。デートの企画でも考えてみるか。)