多分
鏡に僕によく似た 男が映っていて 僕を笑った
ニュースペーパーはゴミ箱へ 昨日のことなんて廃棄物さ
君には教えられない もう一人の僕がいて
その男と君が通じ合えないのならば
別れるしか道がないなんて悲しいよね
それでもロックバンドは 嘘も本当も身勝手に歌っているんだ
「泣きたい」なんて そんな言葉 気軽に使うもんじゃないけど
少なくとも君が離れたら 涙は
鏡から差し出された 僕に似たあいつの手は 憎らしげに
僕の喉元を強く締めたままで もう二度と戻れない ドアを開けた
君はお酒を飲んで 僕は煙草好きだから
分かちあえるものなんて何一つないけれど
あいつが言っていたあの子の悪口だけは
許せないってことは通じ合えるんだ 本当にそれだけの関係かもね だけど
「叫びたい」なんて 大げさで 様にならない言葉だ
この大空の下に君がいなくなったら
「君がすべて」だなんて 多分嘘で
もう僕でさえ口にしないだろうけれど
恋愛詩の片隅に残すだけならば 許されるかな?
暗闇で過ごすのが心地よい時もあるって知ってる
「明るい未来へ」なんて信じられない そんな時も
ただ 君の昨日の日記に描かれたのが幸せか不幸せか
誰も興味なんて持たないだろうけど
僕だけは 少し気がかりなんだ 多分君が好きだからだろうね