獣使いとの決戦・前
陽がまだ上がらないうちに、俺達はロフの森林へと出発した。
今回の獣狩りの調査に選ばれたのは、俺、ホープ、フェテレーシア、バシアス、ガルハールの5人だ。
数としては心もとない気もするが、ホープが立てた対策はむしろ少数の方が都合がいいらしい。
そのため、森に潜む魔術師が神々との決別の陽動である場合に備え、街の守りを固めてもらっている。
俺達を運び、馬車は明け方の草原を走っていく。
今回の任務にあたり、自警団は馬車と御者を貸してくれた。
風除けの布がアーチ状に張られた、荷馬車にも使えそうな大きなものだ
俺とホープ、フェテレーシア、バシアスは荷台で。
ガルハールだけは御者台に座る事になった。
フェテレーシアは、森に着いたら起こしてくれと言って寝始めてしまった。
ホープとバシアスは、今回の作戦の打ち合わせをしているのか、小声で話し合っているようだ。
で、俺はと言うと、馬車の後方で外の景色を眺めていたりする。
俺とホープが住んでいた人上市は地方都市だ。
都会に比べると見劣りするが、それでも十分に人の手が入り、人が住みやすいように整えられた街である。
だから、こんな一面の自然というのはなかなか見られるものではなく、ガラガラと進む馬車の中から見る草原は中々に新鮮だった。
まだ薄暗い草の海を風が撫でる。
そよそよと流れる緑の波。
景観を壊さぬようささやかに、かつ丁寧に整えられた街道は、そんな美しい自然と調和しながら、静かに日の出を待っている。
普段自警団は、この道を通ってロフの森へと出向くのだろう。
「もうすぐロフの森の入り口だ。そろそろ準備していてくれ」
と、景色を見ながら物思いにふけっていると、背後から声を掛けられた。
振り返ると、御者台からガルハールが顔を出している。
「ん? もう? りょうかい!」
「……フェテレーシア、もう起きたのか……」
「私はトレジャーハンターだよ? 眠れるときに寝て、起きる時にはすぐ起きるように体に教え込んであるからね」
立ち上がって伸びをするフェテレーシア。
その横を通り抜けて、ガルハールの後ろから、前方に横たわる森を見る。
自警団を傷つけた獣使いがいるというロフの森。
戦いの時は、もうすぐそこにまで迫っていた。
◇◇
ガルハールの案内に従って森の中を歩いていく。
森と言っても、エフレアの民や自警団がよく出入りするという事もあって、道はある程度踏み固められていた。
馬車は御者に任せて森の入り口に置いて来たものの、これならば馬でも十分に歩いていけそうだ。
15分ほど歩き、3班が襲われたという場所に辿りつく。
「話では、この辺りだ」
「ここまでは何事もなく来られたね……だけど……」
辺りを確認していたホープが顔をしかめる。
ここが戦場になったという事は、日を見るより明らかだった。
なぎ倒された木々、抉られた地面。
恐らくは3班が襲撃に遭った際、魔法で抵抗したのだろう。
地面には、大型の犬の足跡が刻まれている。
「いやはや、何というか凄まじいな。これだけ派手に魔法を使える魔族も、それを1人で撃退したっていう魔術師も……」
ホープの声を肯定する様に、ざわざわと木々が揺れる。
薄暗い森の中で、言いようもない緊張が走る。
もう、いつ敵と遭遇してもおかしくないのだ。
葉がすれる音がする。
トトッ、トトッ……と。
リズミカルな、地を蹴るような音が、徐々に大きくなってくる。
「来るぞ! そこだ!」
ガルハールの叫びと、四足の動物が牙を剥きだしにして飛びかかってくるのはほぼ同時だった。
狼が2匹、空中に身を躍らせる。
それらは、近くにいた俺の喉笛めがけて、その牙を突き立てようとし、
「ハッ――――!!」
そのまま、俺を守るように展開されたバシアスの炎の壁に自ら突っ込んだ。
きゃん、と高い声を上げて燃え尽きていく狼たち。
「す、すまん。助かった」
「気を抜くな、ルイ」
バシアスは短くそういうと、周囲を警戒する様に辺りを見回している。
……決して気を抜いていたわけじゃない。
言い訳じゃないが、視界の限られた森の中でとっさに敵に反応できるほど、俺は戦い慣れている訳ではないのだ。
けれど、泣き言を口にしても始まらない。
俺はここに、足を引っ張りに来たわけじゃない。
俺は、獣使いとかいう奴から、ホープやグレイラディを守るためにここに来たのだ。
「ルイだけじゃない。もう、いつ襲撃があってもおかしくないんだ! 各自、警戒を怠らない様に!」
バシアスの警告に、一同の表情が引き締まる。
「バシアス。ちょっと上に飛んで、向こうに何があるかを確認してもらえないか?」
獣が飛び出してきた方向を指さしながら、ホープがバシアスに尋ねる。
バシアスは言葉も無く頷くと、手に炎を灯し、あっという間に上空に舞い上がった。
「ルイ。いざって時は、私が守ってあげるから!」
ふと、明るい声を投げられる。
声の主はフェテレーシアだ。
周囲への警戒を怠っている訳じゃ無い様だが、その声には緊張したこの場に不相応な信愛の響きが込められている。
「む」
彼女の言葉に、悪意が無いのは分かる。
実際、彼女は俺よりよほど強いのだ。
彼女が本気を出せば、周囲の木々を根こそぎへし折ることだってできるだろう。
けれど、一方的に女の子から守られるなんて言われては、男としてのプライドが傷つくというか……。
「それはありがたいけど、それより自分の事を優先してくれ。俺は足手まといになるために、ここに来たつもりはないんだから」
自分でもわかるくらい、俺の言葉はぶっきらぼうだった。
イライラしている。
自分の未熟さと、それを指摘された事。
何より、自分の不手際を誰かに尻拭いさせているこの現状に。
帰ったら、色々と鍛え始めよう。
強化と破却だけじゃあ、いざって時にまた足手まといになりかねない。
と、俺の態度をどうとらえたのか。
「そっか。じゃぁ、頼りにしてるよ、ルイ!」
なぜか、にっこりと笑うフェテレーシアなのだった。
「何を笑っている。まさか、お前も気を抜いているんじゃないだろうな」
小言を言いながら、バシアスが舞い降りてくる。
どうやら、偵察が終わったらしい。
「そんなんじゃないよ! それより、何か分かったの?」
「当然だ。やはり、向こうの方に敵はいるらしい」
向こうというと、やはり狼が飛び出してきた方向だろう。
「向こうに泉があるんだが、その辺りに大量の狼たちがうろついていた。おそらく、そこが奴らの拠点なんだろう。さっきのは、そこからけしかけられたのだろうな」
「向こうで泉ってーと……大体二十分くらい歩いたところか。なるほど、あっちなら見つけられなかったのも頷ける。休憩の水場ならもう一つの、近い方の川があるからな」
ホープの言葉に、ガルハールが納得したように頷く。
よくわからないが、さっきのは俺達を追い払うために向けられたものだったという事で、その湖には“本命”がいる可能性が高い、ということか。
狼たちがそこに詰めている、ということは、そこに守るべきものがあるという事だ。
だったら、そこにも獣たちの親玉がいると考えるのは自然だろう。
行くべき場所は決まった。
俺達は敵のいるであろう方向に向けて、道を外れて歩き出した。
◇◇
「……向かわせた二匹は死んだか」
空が白んできたが、その光が此処に届くのはまだ暫く後の事だ。
光を木々が遮るこの場所において、彼は早朝からの来客に心底うんざりしていた。
「――――チ、あいつらまーた来やがったのか……。しつこいねぇ。放ってくれてりゃいいのにねぇクソ……」
面倒は好きじゃない
獣を使う彼にとって、森は慣れ親しんだ場所だ。
だが、現代を生きる魔術師である彼は、文明だってそれ以上に慣れ親しんだ揺り籠である
アウトドアはたまにやるから楽しいのだ。
毎日のようにこんな森の中で生きていくなど不便にも程がある。
けど、最近はこの不便さにもようやく慣れてきた。
やる事は山積みだが、事情が事情だから仕方がない。
だが、無駄に予定をかき乱されるのは、彼としても本意じゃない。
「まぁいい。来るなら今度も容赦なく叩き潰すまでだ。行け! お前達!! 遠慮なく噛み散らかして来い!」
どうせまた、自分の存在を察知してやってきたのだろう。
まったく、余計な事をしなければお互い面倒なことをせずに終わりを迎えられるって言うのに……。
そんな悪態をつきながら、彼は自らの下僕を送り出した。
◇◇
そうして、襲撃が始まった。
飛びかかる牙、投げつけられる石礫。
地上ではテリトリーへの侵入者を食いちぎらんと狼達が走り回り、木々の上には怒りすら滲んだ形相で投擲を行う猿が群れを成す。
獣たちの襲撃は、それこそ絶え間が無い。
昨夜ホープが言っていたのはこういうことだ。
多くの獣を従え、一気にけしかける。
通常ならばこれだけの数を捌くことは困難だ。
きっと、自警団の面々も、こうやって数に押されてやられたのだろう。
剥きだされた狼の牙の陰から、猿が投げた石が飛んでくる。
それが四方八方から。
いくら5人で固まったとて、到底処理できるものではない。
だが、
「……拍子抜けだな。まさか、これほどあっさりいくとは」
ガルハールが、冷や汗をかきながらきょろきょろと辺りを見回す。
周囲に展開された渦潮の城塞が、幾重もの狼牙や投擲をことごとく打ち払っていく。
次々に飛んでくる獣たちの攻撃は、その一切が渦潮の内側にいる俺達には届いていなかった。
……何があっさりなものか。
こんな贅沢な魔力の使い方など、魔術師では到底考えられない。
普通の魔術師が同じことをしようとすれば、まず間違いなく魔力の奔流による激痛で擦り切れる。
一時的であればともかく、ホープでもこれを維持するのは5分が限界だろう。
魔法を無制限にぶっ放せる魔族じゃなければ、こんな対処なんてできない。
とはいえ、ガルハールもグレイラディと同じく、魔権はある程度高いが魔法の出力は控えめと言う性質らしい。
だからこそ、そこは俺の強化の出番という訳だ。
ホープの作戦というのは、とどのつまり穴熊だ
俺達はこの渦潮の内部に籠ったまま、目的地まで進むことになっている。
ただ、その間に敵が手をこまねいて見ているわけじゃない。
「ギャシャァァァァァァァァァ!!」
「ガウルルルルルルルルルルル!!」
正面から、複数の狼が一纏まりになり突進してくる。
あれならば、勢いに任せて渦潮の防御を突破しかねない。
幾本もの破城槌を同時に叩きつけるかの如く迫る狼の群れ。
それを
「やぁっ!」
「フンっ!」
立ち昇る火の壁に、地を叩く風の鉄槌。
風炎の顎が不遜な敵を粉砕する。
哀れな狼たちは、砦というものの意味を思い知りながら敗れ果てていく。
「ギャウギャウ!」
「ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
そして、それでも懲りずに立ち向かってくる獣たちを、 ドゴンバカンと蹴散らしながら進み続ける。
昨夜のホープの話では一筋縄ではいかないと思っていたが、ここまでは想像以上にあっさり来ることが出来た。
魔族達の手助けがあるとはいえ、これはちょっと拍子抜け……
「っと、いけない。油断はナシだ」
パンパンと顔を平手で叩き、気合いを入れなおす。
さっき痛い目に遭いかけたのを忘れたか。
ちょっとした油断が危機を招くんだから――――。
「!? フェテレーシア! あぶない!」
気合いを入れなおしたのが幸運だったのか。
渦潮の上部に空いた隙間。
そこから、狼が一匹降って来ているのが見える。
見れば、木の枝から石を投げて来ていた猿たちが地上に降り、狼たちをバレーのレシーブのように狼たちを打ち上げていた。
その勢いを利用して木を駆け昇り、高度を確保して、狼たちは渦の中に飛び込んでくる
地上から行って渦に阻まれるのなら空から攻めるなんて、獣の知恵じゃない!
とっさに、フェテレーシアを庇い、左腕を突き出す。
これなら、被害は最小限に……!
せいぜい、俺の左手に牙が食い込むくらいで……!
「Airtight」
瞬間、大気がゼラチンと化す。
圧縮された空気に捕らえられた狼は、苦しそうに喘ぐとそのままドサリと地に落ち、そのまま動かなくなった。
「……助かった。やるなぁ、アンタ」
「貴方の守りのおかげで、ボクは上だけ警戒していればいいですからね。お互い様ですよ、ガルハールさん」
「あ、ありがとうホープ」
笑顔交じりに話すホープとガルハール。
それに、助けてもらったフェテレーシアが礼を言う。
……いや、無事に済んだならいいけど……なんというか、カッコつかないなぁ。
「っと、ルイもありがとうね」
と、彼女は俺にまでそんなことを言ってくる。
「別に、俺は何もしてないよ」
「うぅん。もしホープが気付いてなかったら私はやられてたかもしれない。ルイがちゃんと周りを見てくれてたおかげで私は助かったんだよ? だから、ルイもありがとう」
にこりと微笑むフェテレーシア。
そんなこと言われたって、実際に助けたのは俺じゃない。
本当に俺が役に立ったわけじゃないから素直にその感謝を受け取るのはバツが悪いが、言い返したところでどうにもならない。
「そっか……じゃぁ、どういたしまして」
「うん!」
彼女がそう思った事を、わざわざ否定する事もない。
けど、一方でどこか腑に落ちないものがあった。
こんな調子で、俺は本当にホープの役に立てるのだろうか……。
「しかし、まさか上から攻めてくるとはな……」
逆巻く水の円柱を見上げながら、バシアスが呟く。
確かに、ホープはこの事態を想定していたとはいえ、地を駆ける狼が上空からの奇襲を実行したのだ。
この獣たちに指示を出し、操っている主がいることは疑いようがない。
今のやり取りの中でも、数匹の狼が気密のゼラチンに捉えられたらしい。
ふよふよと漂った後、だすん! と地に落ちる狼たちを見ながら、渦潮の外に居る獣たちはたじろいでいる。
絶好の奇襲を撃退され、ようやく攻略は不可能と悟ったのか。
四方を囲んでも渦に阻まれ、
勢い任せに水の城壁を突破しようにも炎と暴風に撃退される。
唯一の隙だと見切った渦の上空すら、罠でありあっさりと対処された。
最早、ここにいる猿や狼たちにどうこう出来る訳もない。
どうする事も出来ず、かといって主の為に俺達を放置するわけにもいかない。
獣たちは俺達を取り囲みながら、威嚇を続ける。
「む?」
ふと、獣たちが何か電波を受け取った様に、一斉に湖がある方に向き直った。
そして、そのまま俺達を置いて一斉に走り去っていく。
「…………」
緊張した面持ちで、フェテレーシアが去っていく獣たちを見ている。
さっき奇襲を受けた事で敏感になっているのか。
今度は何を仕掛けられるかと警戒しているのだろう。
だが、それきり襲撃はなかった。
逆巻く水の壁に守られながら、森の中を歩いて行く。
先程までの、獣の息遣いや唸り声は感じない。
逃げられたのか、それとも誘われているのか。
「気を引き締めろ。もうすぐ湖に出る」
ガルハールが警告を発する。
確かに、少し先には木々がまばらになった場所が見えた。
きっと、あそこまで出れば視界も開けるだろう。
◇◇
そうして、陽だまりの広場にたどり着いた。
木々を直径50メートルほどの楕円にくりぬいたようなその広場には、こんこんと湧き出る泉が横たわっている。
朝露によって空気は涼しく澄んでおり、穏やかな陽光が辺りを照らし出している。
こんなときでなければゆっくりと休んでいきたいくらいの、清涼感に満ちた空間に。
待ち受ける獣使いの姿が――――。
「あれ? いない?」
「もしかしたら逃げたのかもな。さっき獣たちが去って行ったのはそういう事かもしれん」
フェテレーシアとガルハールが、拍子抜けしたように警戒を解く。
敵対者は、そこにはいなかった。
さっきまで狼や猿をけしかけていただろう魔術師は、影も形もそこにありはしなかったのだ。
「じゃぁどうするんだ? 逃げたといっても、それが一時的な物かも分からないんだぜ?」
標的に逃げられたと、そんな報告を持ち帰る事に意味はない。
せめて、エフレアへの脅威は去ったのか、あるいはこれは一時の平穏なのか。
そのくらいは判明させて帰るべきだと思う。
せめて、敵の魔術師がどこに行ったのか、その手がかりさえ見つけられれば……。
「ったく、人の尖兵を蹴散らしやがって」
瞬間、静かな森に、高温の声が響いた。
「―-―-!?」
「なんだ!?」
「誰!?」
「おーおー、そんな敵意むき出しにしちゃってさ。物騒ったらありゃしねぇ。まったく、そんなに動物虐待は楽しかったかよ?」
「―-―-! そこかッ!」
打ち出されるバシアスの炎弾。
振り向きながら射出された攻撃は、木の枝を打ち抜き。
その枝がへし折れる寸前に、一匹の鳥が舞い上がった。
「な――――!?」
「……オウム?」
パタパタと羽ばたく鳥は、近場の枝に留まり直す。
なんでだろう。
何者かの声が聞こえたってことは、そいつが近くに居ると言う事だ。
なのに、なんであんな些細な鳥一匹から、視線が外せないのだろう。
芝居がかった様に、羽を胸にあてお辞儀をする白いオウムは、
「ようこそ、猛獣専門のサーカス会場へ。デモンストレーションはお気に召したかな?」
ゾッとするような高い声で、俺達へと話しかけて来た。
「貴様――!」
「獣使い――!」
一瞬で空気が凍る。
敵が鳥の姿をしている事とか、こんな挑発するような態度の訳とか、そんなことを考えている余裕はない。
重要なのは、敵である魔術師が存在を明かしたという事実であり
「つーかよ、オタクら。実際何しに来たわけ? 俺を追っかけまわして何がしたいのよ? 実際、余計な事せずに、避けられる面倒は避けるべきだと思うのよ」
「断る。貴様はわれらにとっての脅威だ。故に、ここで倒させてもらう」
「……まぁ、そんなことだろうとは予想してたがな」
うんざりしたように溜息をつく白い鳥。
そして、再び顔を上げた瞬間、膨れ上がった敵意を叩きつけられた。
「そうかよ。帰らねェっていうんならそれもいいさ。それならそれで、狼どもの晩餐に招待してやるまでだ」
その声が合図となったのか。
べきりべきりと、木々をへし折りながら、巨体を揺らしやって来るものがある。
それは、まさしく伝説に住まう生物だった。
獅子の頭、山羊の胴体、蛇頭の尾。
現代にて、「混じり合ったモノ」の代名詞となった、あまりにも有名なその姿。
「行きな大合成獣よ。この鬱陶しいハエどもを蹴散らしてやれ!!」
「ゴギャァァァァァァァァァァァァァア!」
唸りを上げて咆哮する。
巨体が疾走を開始する。
そう、重要な事は。
敵が姿を現した以上、敵には俺達を粉砕する意志と手段があったと言う事だった。
次回の投稿は10/16予定です




