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女の匂い

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「吉田は?彼女と順調?」


「めっちゃ順調」


うわぁお、自信たっぷり。


これまで何人もの女の子と付き合ってきた吉田だけど、今回ばかりはちょっと気合い入ってるように見える。


「結婚すんの?」


「そのうちする。今は金貯めなきゃ」


「うわーん、そうやってみんなうちのこと置いてくんだー!」


花村、グラス持ったまま机に突っ伏して喚き出す。


荒れてんなあ。


「大丈夫、花村にもいつかいい人現れるよ」


あたし、花村の頭撫でてやる。

と、急に花村が顔をあげてあたしの手を掴んだ。


「いい匂いする。女の匂いだ」


……え。

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