表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/416

うぜええ

39


なるほど、これが見れない顔の男か。

いや、正確には見たくないと思う男の顔だわ。


あたし、背を向けてそう思う。


「やっぱり、なるみさんでしたか。クロエの香りがしたから、まさかとは思いましたが」


宗旦狐、わざわざあたしの目の前に移動してくる。


……そうだ、あたしはこの人のことを忘れたんだった。

なにも気にやむ必要なんてなかった。

この人は、ただの図書館の利用客。

だから、こう言ってやればいい。


「どちら様でしょうか」


いつもの営業スマイル浮かべて、営業ボイスで問いかける。


そう、あたしは今、公務員に準ずる仕事の真っ最中だ。


「ざんねん。顔、引きつってますよ」


……こいつ、すんっげえ腹立つ!!


「そうだ、お昼休みに食事に行きませんか。近くのファミレスくらいしかありませんけど」


「行きません。館内ではお静かに願います」


「司書みたいですね」


「司書なんですっ!」


あ、やべ、苛立ちのあまり大きな声でちゃった。


宗旦狐、口の前で人差し指立てて見せる。

うぜええ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ