表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
305/416

こっちの方が楽しいや

305


美月ちゃんと宗旦狐、並びに大旦那と柳原先生ご一行だった。


「あ……」


美月ちゃんは小さく声を上げてから、口に手を当てた。

その美月ちゃんの目を大旦那が塞ぎ、柳原先生はなぜかその大旦那の目を塞ぐ。

宗旦狐はこっち見ながら、笑顔をびきびきと引きつらせてた。


桜花さんの視覚からは、その四人は見えない。

でも、視線からなにかを感じ取ったらしい。

顔を青くして硬直した。


「俺の彼女になにしやがってるんですかねえ?」


宗旦狐、指をばきぼきと鳴らしながら桜花さんの背後に寄る。


おお、兄弟喧嘩って初めて見る!


桜花さんはあたしの頰に触れてた手を引っ込めて、振り返った。


「あ、兄上、これは誤解。ほんと、誤解なんです」


桜花さんって、宗旦狐のこと兄上って呼んでんの?

しかも敬語?

え、なにそれかっこいい。

あたしも妹から姉上って呼ばれたいし、敬語使われたい。


「そもそも、お前はなにをしにここに来てやがるんですか」


宗旦狐、なんか日本語がおかしいことになっちゃってる。


「それはもちろん、佐々木先生に……ねえ?」


「僕、あの一回しか呼んでないよ」


大旦那、柳原先生に目を塞がれたままあっさりと桜花さんのこと裏切った。


「佐々木先生ったら酷いわ!!そうやってわたしのこといつも弄んで!!」


と、今度な柳原先生が口元に手を当てて驚愕の表情で大旦那を見る。


「佐々木……お前、前々からクソだとは思ってたがそこまでだったのか」


「違うから!あれ、男だから!朝倉の弟!」


「女だけでなく男までも……」


「パパさいてー」


なんか、色んなところで修羅場ってる。



でも、賑やかだからいっか。

やっぱ、こっちの方が楽しいや。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ