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報告会

303


「でっ、でっ、でっ!?お兄ちゃんと、その後どうなったんですか!?」


「そりゃ、やることやったわよねえ!?」


「……いや、先生、大学の授業ない日は塾講師のバイトしてるらしくって、その日も仕事だったからあたしは直ぐ帰ったよ。……てか、二人とも興奮しすぎじゃないですか」


「ええー、つまんなあい」


「兄貴、意外と本命はへたれなのかしらねえ」



資料室。

目の前には、机に肘ついて頰を膨らませてる美月ちゃんと天真ーー桜花さんがいた。


なんか、この二人いつの間にか仲良くなってないか?



昨日、あたしは家に帰ってきてから即座に端末を充電した。

でもって画面見たら、五十件以上の通知が目に飛び込んできた。

そのほとんどが、美月ちゃんからだった。


「でも、なるみさん全然連絡返してくれないし、既読もつかないから美月、本当に心配したんですよ!」


「すまんて。充電切れちゃったんだよ」


美月ちゃんからの連絡の内容は、前半、『今どこにいるんですか』とか、『お兄ちゃん来ましたかとか』って短文なんだけど、後半になるにつれ、『お兄ちゃんに酷いこと言われても、美月はなるみさんのことが好きだから死なないで!』って、自殺を引き止めるみたいなメッセージになってた。


美月ちゃんの中のあたしは、どうやら宗旦狐にこっぴどくフラれて、自殺を図ろうとしてたらしい。


さなえさんのことがあるから、その件に関して深くは触れないことにする。



そんでもって、今日。

美月ちゃんは前日の約束どおり、資料室に十時ぐらいに来て、桜花さんはあたしが美月ちゃんに昨日のことを報告しようとした瞬間、タイミングを見計らったかのように突撃してきた。


もう、どっかに監視カメラついてんのかよって思うくらいのタイミングだった。


それから、桜花さんも加わって、昨日のことをさなえさんの部分は省いてうまく辻褄合わせながら説明して、今に至る。

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