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てか、フラれてねえし!

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あたし、とにかくこのカオス状態から抜け出すために手を挙げた。


「質問、いいですか?」


「はい、なるみん」


「うちの実父の家の住所、どうやって調べたんですか?」


宗旦狐はいつの日か祖母にも会ったって言ってた。


「簡単よ。北方さん、昔うちにお金借りてたの。そのとき、控えてた住所が実家にあったから、それを兄貴に教えてあげただけ。ーーでも、さぞかしおばあさん驚いたでしょうね。朝倉家の人間が直々に北方家に行くなんて、借金の取り立てかと思ったんじゃないかしら」


ーーなるみさんのことを話したら、いろいろ親切に話してくれました。


あのとき、実父の実家に行って祖母に会ったらしい宗旦狐は、そんなことを言ってた。

いろいろ親切に話したって言ってたけど、実際は借金の取り立てに怯えて、宗旦狐から聞かれたことを全部喋っただけなのかもしれない。


「でも、どうしてなるみさんの元パパがお兄ちゃんの家に借金してたの?」


そう、それがわからない。

朝倉家と北方家のどこに繋がりがあったんだろう。


「正確には、北方家じゃなくて、月川家と関わりがあったのよ」


と、桜花さんは初めて少し真剣な表情を見せる。


「母の家と?」


月川は母方の姓だ。

今の父と再婚後も、姓は変えずにそのままだった。


「そう。ーーでも、それはまた今度話しましょ。今は、兄貴からフラれた理由の方が気になるんじゃなあい?」


いやまあ、気になるけど。

……てか、フラれてねえし!


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