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もうほんと、なんて日だろう
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家に帰ると、なんかちょっとした騒ぎが起きてた。
あたしは玄関で靴を脱ぐなり、またあのときみたいに妹に連行される。
リビングには、仕事から帰って来てた母がソファで愛犬とくつろいでた。
「ただいま。え、なに?なんかあったの?」
母は眉間にしわ寄せて、「ちょっとおいで」とあたしを呼ぶ。
そして、点いてたテレビの電源を消した。
なんか、いやあな予感がするんですが。
「さっきね、由香里から見せてもらったんだけど」
と、あたしに自分の端末を渡してくる。
見ると、動画が再生されてた。
それは、画質は荒いけど、あたしが資料室で後輩から見せられたのと同じ、宗旦狐とあたしが小さく映った動画だった。
うわあ、いやあな予感的中。
余計なことしやがって、馬鹿妹があ!
と、後ろ振り返るも既にいない。
逃げ足だけは早いやつだ。
「その人、あんたが前に見せてくれた写真の人だよね?」
「……はい」
「なんで知らないなんて嘘ついた?」
あーあ、こりゃもう隠すの無理だあ。
「……わかった。全部話す」
……ああ、もうほんと、なんて日だろう。