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全てを総括して、残念な人

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「でもさ、たぶん、巧さんあたしらより年下だよ?」


「……え!?」


花村が茶碗落としかける。


確か、中学生の美月ちゃんのために不良グループに宗旦狐と乗り込んだのが高一だから、当時美月ちゃんは十三歳で巧さんは十六歳。


それから今、美月ちゃんは十八歳であれから五年くらい経ってるってことだから、巧も今は二十一歳のはず。


警察官は十八歳からなれるらしいから、たぶん高卒で警察官になったんだろうな。



そのことを花村に伝えると、かなりの衝撃だったらしく、花村は額に手を当てて下を向いた。


「妹のために元ヤングループに乗り込むとかかっこよすぎだろ……」


「そこ!?」


あれ、ちょっと?

あなた年上の眼鏡をご所望でしたよね?


「この際、あのルックスなら二歳年下でも全然いいわ」


「……そっか」


まあ、巧さん、背高いし年下に見えないからな。


「それで、朝倉先生はどうだった?」


花村のあの品定めするような目を思い出したから、ちょっと聞いてみたくなった。


「あの人、チャラいのかわんこ系なのかドSなのか意味わかんない」


「それな」


花村でもわかんないなら、あたしにわかるわけない。

宗旦狐の場合、きっと全部あてはまるんだろうけど。


「あーでも、先生の端末で連写したときのあの嬉しそうな顔はちょっとMっ気もあったかも。……いや、それともなるみとの写真が端末にいっぱい入ったから嬉しかったとか?」


「どっちにしてもただの変態だな」


そう言えば、あたしが送ったあの変顔の写真、保存したとか言ってやがったっけ。



なんだろう、全てを総括して、残念な人だわ。


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