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文化祭当日

235


ーーーーーー



朝倉宗辰:声上げて笑いながら保存しました。


月川なるみ:消してください。


朝倉宗辰:ありがとうございます。なるみさんのそういうところが好きです。


月川なるみ:消してください。



ーーーーーー


そんなこんなで、文化祭当日。

あたしは大学の門の前で花村を待ってた。


あれから大旦那とはたまに顔を合わせることがあったけど、挨拶だけで会話をすることはなくなった。

研究室にも行ってない。


それに、宗旦狐さえも、ほぼ毎日のように資料室に来てたのに、来るのは授業がある木曜だけになった。


お互い、顔を合わせづらいのかもしれない。


「あ、なるみさん!」


と、名前を呼ばれて顔を上げる。


「み、美月ちゃん!?」


目の前には、美月ちゃんと私服姿の巧さんがいた。


美月ちゃんとは、たまに連絡は取ってたけど、顔を合わせるのはあの日以来だった。


美月ちゃんは、しーっと指を立てて見せた。


「パパには内緒で、兄貴に連れて来てもらったの。お兄ちゃんの和服姿なんて、もう一生お目にかかれないかもしれないでしょ?」


あたし、巧さんに視線を移す。

ああ、こりゃ相当激しく駄々こねられたな。


「なるみ、お待たせー」


と、花村が合流する。

花村、美月ちゃんと巧さん見てーー主に巧さんをガン見してーーあたしを小突く。


「誰、この可愛い子と……イケメン」


「大旦那のお子さんの巧さんと美月ちゃん」


「初めましてー!なるみの幼馴染の花村七海です!」


おお、花村の声のトーンが変わった。

美月ちゃんは美月ちゃんで、目をきらきらさせながら花村のこと見てる。


「すっごいオシャレですね!その服素敵!」


「えー、嬉しい!これね、うちが働いてる服屋のなのー!」


ああ、巧さんが無表情になってる。


「あの、きゃっきゃうふふしてるとこ悪いんだけど、そろそろ行こうか」


なんか、今からすっごく嫌な予感しかしないのはなんでだろう。

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