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似た者同士ってやつか

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「こいつも元ヤンみたいなもんだから」


と、大旦那が宗旦狐を指差して付け加える。


「やだな、俺のはただの反抗期ですよ」


「お前も高校生の頃、よく喧嘩してたよね。僕に飛びかかってきたときは、血迷ったのかと思った」


大旦那に飛びかかったあ!?

宗旦狐が!?


ちょっと驚きが多すぎて呼吸がつらい。

苦しい。


「なんで飛びかかったのか忘れましたけど、あのときは見事に投げ飛ばされましたねえ」


と、宗旦狐。


え!?宗旦狐が、投げ飛ばされたの!?大旦那じゃなくて!?


「男兄弟だし親戚も野郎ばっかりでね。月川さん、別に僕は元ヤンじゃないから。昔は僕だって若かったんだよ。今やられたら、たぶん死ぬけどね」


あたしの表情を読み取ったらしい大旦那が苦笑する。


「もしかして、朝倉先生を更生させたのって佐々木先生なんですか?」


「そうなの?」


そうなの?って大旦那。

自分が更生させたかどうかくらいわかるでしょうが。


「んー、俺はただ家から出るために反抗し続けてただけで、家から出られればそれでよかったんですよね。だから、そういう意味では関西の大学を紹介してくれた佐々木先生は、多分更生させてくれたんだと思います」


「だって」


この二人の関係性、ただの元教師と元教え子だと思ってたら、結構根強かったんだ。

そりゃ家族ぐるみのお付き合いになるわ。


それに、素直にお互いが恩人だって明確に断定しないあたり、なんか似てるような気がしてきた。

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