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プロのデブの道は厳しい

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「俺はそのままでもいいと思いますけど」


と、宗旦狐は菩薩みたいな笑顔を浮かべやがる。


あたし、目の前で唾吐きたくなった。


「はんっ。これだから食ってもあんまり太らない人は嫌いです。プロのデブには、一定の超えてはならないラインがあるんです。一定の体重を保ってこそ、プロのデブです。だから、そのラインを超えてしまえばダイエットするし、そこから離れればまた食べます」


「食わなきゃええやん」


「デブは、いつ何時も食欲には勝てぬのです」


ぐぬぬぬぬ。

プロのデブの道は厳しい……!


と、あたしから嫌いって言われてからずっと顔を両手で覆って絶望してた宗旦狐が、ふと顔を上げてこう言った。


「佐々木先生。俺、プロのデブになります。そしたら、きっとなるみさんから好かれますよね」


「あらら、月川さんが一人の男を狂わせたよ」


「朝倉先生はいつも狂ってますよ」


「はい、狂おしいくらい好きです」


まじでこの人怖すぎてあたしも狂いそう。


あたしの気も知らず、大旦那は嫌そうな顔してこう言った。


「僕の研究室でイチャつかないでくれん?自分の研究室で元教え子同士にイチャつかれる僕の気持ちわかる?」


どこをどう見たらイチャついてるように見えんだこの野郎。


「すみません、離婚してる佐々木先生の目には毒でしたね」


「そういうこと言ってないから!独り身には辛いけど!」


あ、辛いんだ。

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