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現実味を帯びないな

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でも、やっぱりめでたいことには変わりない。

あたしと花村はパンをむしゃりながら、結婚式とやらに思いを馳せる。


「社会人になってから結婚式って初めてだわ」


これまで親戚の結婚式とかには何度か行ったことはあったけど、小さい時だったり、高校生のときだったりで、着て行く服がなかった。


こういうとき、制服って便利なんだよなー。


「うちはパーティドレスあるからいいけど」


「やっぱ一着あった方がいいよねー、これからどんどん結婚式行く機会増えるだろうし」


「うわあああああ」


花村は顔を両手で覆って泣くふりする。


「にしても、あの鼻垂らしてた吉田が結婚かー。ほんと老けるの早いわ」


マンションの近くの公園で鬼ごっこしてた時が懐かしい。

いつの間にか結婚してもおかしくない歳になったんだなー。


「うち、彼氏ほしいけど、結婚なんて全然考えらんないわ」


「あたしも」


そういや、いつの日か柳原先生から玉の輿になれるって占ってもらったんだった。

あれって、もしかして断ったお見合いのことだったのかな。


もしそうだったとしても、やっぱり断ってよかったんだと思う。


周りからお見合いとか結婚なんて言われても、他人事のように思えちゃって、やっぱ現実味を帯びないな。

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