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点ててくれって言うから

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「お手伝いって、あたし所作とか全然わかりませんよ」


茶道なんて、流派の中に裏千家と表千家があるくらいしかわかんない。

でもって、それらがどういう違いがあるのかもわからない。


「なるみさんは、洗い物をお願いします。茶碗の数がそんなにあるわけではないみたいなので」


ああ、なんだ。

それくらいならやってやらなくもない。

洗い物に流派とかないもんね。


「はーい!文化祭の日、学校休みだから美月もお兄ちゃんのこと手伝うよ!」


と、美月ちゃんが目をきらきらさせて挙手する。

宗旦狐と一緒にいたいって欲望がひしひしと伝わってきた。


「私もお昼頃に顔を覗かせようかな。どうせ暇だし」


「先輩は女子大生が出すお茶とお菓子が目当てでしょう」


「ばれたか」


柳原先生は、にやりと笑った。

下品な笑い方なのに、柳原先生がやると妙な色気が漂う。


「お茶とお菓子くらい、この月川が出しますよ?ペットボトルと飴ですけどね」


あたし、未開封のペットボトルのお茶とデスクの中にあった飴を見せる。


「せめて点ててくれ」


「しょうがないなあ」


まったく、わがままなんだから。

あたし、ペットボトルを必死に上下に振って泡立ててやった。


三人はお腹抱えて笑い出した。


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